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観光もほどほどに [ギリシャ]

 数年前まで、やれEU離脱だ!いや経済支援だ!などと大騒ぎになっていたギリシャ。

 最近はとんと音沙汰がありませんが、国が破産したという話は聞いてません。

 ということは寸前のところで踏みとどまっているということでしょうか?

 そんなギリシャで、経済不況はどこ吹く風と、十分な観光収入で潤っていたサントリーニ島。

 文字どおりギリシャの楽園のようなところだったのですが、このところ異変が起きています。

Greece_Santorini.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年7月4日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 地中海に沈む夕日。

 ここでなければ見ることのできない自然のスペクタクル。サントリーニ島観光のハイライトのひとつです。

 この夕日を一目見ようと世界中から観光客が押し寄せます。

 しかしこの満員電車のような有様。限度を超えています。

 夏季シーズンには、総面積76km2の小さな島に、毎日、7万人の観光客がやってくるそうです。

 そのうちの13,000人がこの巨大な客船で上陸してきます。

 ペトロスさんは30年以上も前から観光客を相手に仕事をしていますが、今の状況は心配だと言います。

 「観光客が多すぎて美しい島ではなくなってきてます。一度来てくれた観光客も、もう二度と来てくれなくなるんじゃないかと心配です」

 この日の朝も4時間だけの滞在のために3隻の客船が一度にやってきました。

 港から町までのロープーウェイは長蛇の列。2時間待ってやっと乗れるという人もいます。

 このまま放ってはおけないと港の責任者が対策に乗り出しました。

 これまで13,000人までとしていた客船からの観光客の数を8,000人に減らしました。

 「これまで客船はギリギリに寄港を知らせてくれればいいようになっていました。現在は、2年前までに、何日の何時に寄港するかを申告してもらい、許可するかどうかを我々が決めます。そうしないと十分なおもてなしができませんからね」と責任者。

 観光客の数は島のエコシステムにも影響を及ぼしています。

 そもそも火山でできたこの島は、黒い砂浜で知られていますが、その土でつくられるワインも名物の一つ。このワインに影響が出ていると言います。

 「ワインに独特の酸味があるのがお分かりでしょう。火山でできた土のおかげなんです」とワイン農家のイヨナさん。

 サントリーニ島のワイン造りは3,500年も前から続けられてきました。

 しかし、観光が発展するにつれて、ワイン造りをやめて別の商売に鞍替えする人が出てきてしまったのです。

 「ブドウを栽培してワインを造るより、ホテルに作り変えた方が簡単にお金になるのはよくわかります。でも、ここのワインはここだけにしかない島の宝なんです」

 これまでに60%のブドウ畑が姿を消してしまいました。

 これ以上ブドウ畑を失わないために関係者が集まって協会を設立。保護の対象になっている地区をこうして巡回しています。

 ここでは海から55メートル以内に建物を建てることは禁止されています。しかし・・・。

 「ここにホテルを作ろうとした形跡を見つけました。あそこにある穴は人が掘ったものです。中に小部屋を作ってコンクリートで固めてました」

 その中の写真がこれです。外からは分かりにくいですが、確かに、これは建物と同じ構造です。

 いやはや、こんなことをやって法の網をくぐり抜けようとしていたとは・・・。

 このグループが訴えたため工事は中止になったそうです。

 しかし、今のところギリシャは経済が最優先事項。お金になる商売に飛びつきたくなる現状があります。

 伝統や美しい自然があってこその観光地なのですがねえ〜。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、ホテルの受付で働いている。外国人の客から翻訳機でデートに誘われた[あせあせ(飛び散る汗)]


VDM(Vie de Merde)より


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背に腹はかえられぬ? [ギリシャ]

 近くの公園を横切って買い物に出かけたところ、何やら赤いポンプ車のようなものが目に入ってきました。

 

 そのそばでは制服姿の男性10人ほどが何やら準備のようなことを始めている様子。

 

 それを見つけた4歳くらいの男の子が三輪車にまたがったまま男性に声をかけました。

 

 「何してるの???」

 

 「これからここに水をためて、火を消す練習をするんだよ」と消防士。

 

 「へえ、見た〜い!」と男の子。

 

 そう言えば、子供が大きくなったらなりたい職業の中に消防士というのがありましたっけ。

 

 消防士さんたちが火を消すところを見たら、この男の子も消防士になりたいと言い出すのかもしれません。

 

 勢いよく水が噴出するホースを握りしめ火を消す消防士ってかっこいいですもんね。

 

 

 それはさておき、経済危機の続くギリシャでは、経済の立て直しが最優先と言うことで、様々な国のお宝を売却する予定になっているそうです。 

Greece_Athen.jpg



 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年5月25日に放送)(をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

 


La Grèce va-t-elle devoir vendre son patrimoine ?


 売却リストに載っているのが・・・まずはペラの遺跡538か所。

 

 次にオリンピックスタジアム、さらに30軒の豪華ホテル、23,928か所の土地、597の島々。

 

 一番安い島で200万ユーロ、幾つかの島は数千万ユーロで交渉が始まっているとか。

 

 しかし、前回も売却の話は出ていて、港、郵便局、お城、鉄道までもが含まれていたそうです。

 

 なんだかなりふり構わず売ってしまうみたいに見えますが、多くの人が国庫のためなら仕方がないと諦めているようです。

 

 「私は売却に賛成ですよ。何しろ政府の国の運営がひどくかったせいでこうなったんですから仕方ないです」と男性。

 

 「前政権が間違ってたんです。分別もなくお金を使ったせいです。今は残ってるものでお金をかき集めてるようなもんだよ」と別の男性。

 

 いつくかの島はすでに海外の資本家に売却されましたが、他はなかなか買い手がつかず難儀しているとか。

 

 ギリシャ最大の港ピレウス港の3分の2が中国に売却されることになっているようですが、正式な書類はまだ整っていないそうです。

 

 どの国もみんな不景気で唯一元気だったのが中国ですが、最近はその先行きに暗雲が漂ってきましたしねえ・・・。

 


******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、車を買おうと夫婦でディーラーを訪ねた。すると販売員が私たちが欲しい車を見つけてきてくれた。そして彼が言った。『最大積載量は725キロです』それを聞いた夫が言った。『ああ、そりゃいいね。これなら君のお母さんも一緒に乗れるじゃないか』」

 

VDM (Vie de merde)より




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バカンスはギリシャで [ギリシャ]

 今年、フランスで夏休みにどこかへ出かけると答えた人は増えたものの、相変わらずお財布のヒモは固いようです。

 

 そんな中、海外でバカンスを楽しむ方々もいらっしゃるようです。

 

 その行く先としてわりに人気なのが、あのギリシャ。

 

 地中海側にあるケルキラ島を訪ねます。

Greece_Corfu.jpg



 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年8月7日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

 バカンスを楽しむのにギリシャを選んだ多くのフランス人の皆様方。

 

 経済状態の悪化が伝えられ、ちょっと心配ですが、当初の予定どおりギリシャにやってきました。

 

 「旅費から滞在費から前もって全部払ってきました。ここに到着してからは現金を持つこともなく、Tシャツと短パンですごしてます」と男性。

 

 どうやらツアー会社に一括して旅費・滞在費を払い、あまり現金を使わなくていいようにしてきたようです。

 

 この島のバカンス村にやってきたのはほとんどがフランス人。滞在期間は平均で1週間ほど。

 

 「お客様の60%がフランスからの方々です。基本的に家族連れです。少し遠出をして異国情緒を味わいたいとお考えのお客様です」とバカンス村の方。

 

 前もって旅行会社のツアーに申し込んで来た人たちもいれば、直前になってギリシャを選んだ人もいます。

 

 「毎年、チュニジアに行ってるんですが、今のあの状況では行かない方がいいということになってこちらにしました」と男性。

 

 バカンス村では地元の料理が並んだ食事がいつでも食べられますし、様々なアクティビティーも用意されています。

 

 「食事もちゃんとしてますし、対応が行き届いてますよ。居心地がいいです」と女性。

 

 経済状態の悪化にもかかわらず観光業の方はあまり打撃を受けていないようですです。

 

 ギリシャの国民総生産の18%が観光業だそうです。

 


 

******** フランス人のつぶやき *******

 

「今日、救急隊を呼ぼうと電話をしたら冗談を言っていると思われた。なにしろ『うちのプールに馬が落ちた』と言ったからね・・・」

 

VDM (Vie de merde)より



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ギリシャの緊縮策 [ギリシャ]

 EUの経済支援が確定して、やっと銀行が業務を再開したギリシャ。


 銀行が閉まっている間、貴金属を売ってお金に変えてやりくりしている人もいたようです。


 銀行の資金繰りに目処が立ち、再開されたとなると、今度はギリシャが約束を果たす番。


 その約束の一つが付加価値税の値上げです。 

Greece_Athen.jpg



 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年7月20日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 ギリシャ市内を走る一台のタクシー。


 今日から、16%だった付加価値税が23%に引き上げられました。


 「今朝から料金を値上げしなくてはなりませんでした。ただでさえタクシーに乗る人が減っていたのに、これでまたお客さんが遠のいてしまいます。すでに失業してしまった運転手もいます」とタクシーの運転手。


 付加価値税は、小麦粉、砂糖、牛乳、肉などすべてに課せられているので、お金持ちも貧乏人も平等に負担することになります。


 「皆んな、お金なんて持ってないですよ。そんなんで値上げしてどうなります?実際、買い物をする人がどんどん少なくなってるんです。23%なんてほんとに高すぎますよ」と食料品店の方。


 食料品店の壁にはキリスト像が飾ってありました。ギリシャ正教会の信者でしょうか?


 因みにギリシャ正教会は土地を始め多くの財産を所有しており、ギリシャの経済に少なからぬ影響を及ぼしているとか。


 若者の中には、こんなギリシャを離れて行く人もいるそうです。


 「私もギリシャを離れようかと思いました。妹は大学を出てすぐに国を出て行きました。この国では月に400ユーロ稼ぐのがやっとなんです。でもたった400ユーロでどうしろというんです?」と女性。


 この日、唯一のいいニュースは、3週間も閉まっていた銀行が業務を再開したこと。


 やっと現金を引き出して買い物をすることができます。


 それに子供達に仕送りすることもできるようになりました。


 「銀行が開いたのはいいけど、ずっと60ユーロまでしか引き出せないんだよ」と男性。


 「銀行が開いてほっとしました」と女性。


 EUに緊縮策を約束したチプラス首相。


 議会と空港の往復に忙しくて、十分な睡眠も食事も取れないんじゃないかと、母親が心配しているとか。


 家族に会う時間もないという多忙な毎日。


 このような国の舵取りは簡単ではなさそうです。

 


******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、うちの銀行のあるお客が、署名した書類を銀行に返送できるように着払いの封筒を郵送してくれと言ってきた。そのお客は、銀行の真向かいの建物に住んでいる」

 

VDM (Vie de merde)より




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ギリシャの楽園 [ギリシャ]

 アルザス地方の都市ストラスブールにあるノートルダム大聖堂(またはストラスブール大聖堂)。今年で建立1000年を迎えます。


 それを祝って、大聖堂のファサードをスクリーンにして音と光のショーが開催されているそうです。


 その映像に興味のある方は→こちら


 美しいですね。大聖堂ができるまでの歴史をプロジェクションマッピングで表現しているのだそうです。


 さて、ギリシャのチプラス首相、EUの提案とそっくりの対案を提出したとか。


 こうなると何のための国民投票だったのか・・・不可解ですね。国民の中には裏切られたと感じている人が多数いるそうです。


 そんな国の状況をよそに、これまでと変わらぬ生活を続けているエーゲ海の島があるそうです。


 それは、日本の映像にもよく登場するサントリーニ島。

Greece_Santorini.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2015年7月10日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。




 昨日は地中海でしたが、今日はエーゲ海です。


 ここはサントリーニ島。


 結婚10周年のお祝いにやってきたのは中国人のカップル。


 「ここは政治の問題なんてまるで感じられません。別世界にいるみたいです」と女性。


 この大変な時期によくぞギリシャを選んだという感じですが、問題はなさそうです。


 ATMに列を作る人もいなければ、開店休業のようなお店もありません。


 「いつものように注文が来ますから、いつものように届けてるだけです」と配達の方。


 なにしろこれだけの観光客が毎日やってきます。忙しいはずですね。


 観光客の皆さんは現金を持ってやってくるようです。


 「現金を少し持ってきました。カードで払おうとすると現金がいいって言われるんです。現金だったら割引してもらえますしね」と男性ツーリスト。


 さすがに美しい島ですね。風景が絵になります。


 「向こうに見えるのが火山です」とホテルの方。


 「観光客は一年中やってきます。アテネとは状況が違います。ホテルの予約は2016年までいっぱいです」


 このホテル、一泊500ユーロ(約7万円)という豪華ホテル。


 お泊りになるお客様はそれなりの方々のようです。


 袋小路のアテネとは異なり、ここはまだまだ開発が進んでいるようです。


 リフォーム業者は、工事中の物件がまだいくつも残っているそうです。


 「次から次へと仕事が入ってきます。その分きちんと支払ってもらってますから、すべて順調です」


 島の住人にとってユーロ圏からの離脱などとんでもないでしょうね。

 


 

******** フランス人のつぶやき *******

 


「今日、数ヶ月後にレユニオン島にバカンスを過ごしに行くとお隣さんに話したら、自分もずっと前から行ってみたいと思っていたという。冗談で、一緒んにくるかい?と言ったら、あっという間に航空券を買ってしまった」

 

VDM (Vie de merde)より



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ギリシャの失業者 [ギリシャ]

 フランスからアメリカに贈呈された自由の女神像。7月4日、その前をエルミオヌ号がゆっくりと航行していきました。


 その映像が→こちら


 美しいですね。絵葉書になりそうな一場面でした。


 さて、失業率25.6%というとんでもない数字になっているギリシャ。


 失業者の暮らしとはどのようなものでしょう? 

Greece_Athen.jpg




本日は動画はありません。


 Savvas Kovlakasさん、37歳、独身。

 

  役者さんですが、5年前から失業しています。

 

  やりくりしながら、なんと1ヶ月500ユーロ(約68,000円)以下で暮らしているとか。

 

  まず、住まいはどうなっているのでしょう?

 

  アテネの都心にあるアパートを借り、同居人とシェアして住んでいます。

 

  広さは60㎡、家賃は360ユーロ。二人でシェアしているので、180ユーロがSavvasさんの負担分。

 

  「基本的に僕は一人で住むのが好きです。経済的な理由から人とシェアして住むことにしましたが、今では慣れてしまってすごく快適に暮らしてます」とSavvasさん。

 

  多少の収入にもなるので留守の時は友人に有料で部屋を貸しているとか。

 

  次に問題なのが食費。

 

  節約のためお昼はアパートの真下にある食堂Anapsictirioで食べているそうです。

 

  「もともと近所の労働者のためにあった食堂ですが、今では皆が来るようになりました」

 

  イカのフライが3.50ユーロ(約480円)、サラダが1.50ユーロ(約200円)で食べられる食堂は、節約を余儀なくされている人たちにとって救いの神みたいなお店になっています。

 

  40歳くらいのギリシャ人のご夫婦が経営されているとか。

 

  「たっぷりの量の一品を3.50ユーロで日替わりで出しています。いつも満員です。早めに来ていただいた方がいいですね」とお店の方。

 

  Savvasさん、贅沢はできないので気になるのは常に値段。

 

  「ここに来ない時は、ここから数ブロック先にあるインド料理店に行くんです。そこだと、スブラキ(ギリシャ料理の串焼き)が、1〜2ユーロで食べられます」

 

  アテネには2010年から無料または廉価で料理を提供してくれる団体があるそうです。

 

  また、売れ残った食料品を安くで売ってくれる組織もあるとか。

 

  住むところを確保して、なんとか食べることもできても、健康でなければどうにもなりません。

 

 Savvasさんは、幸運にも、引退したご両親がSavvasさんの名義で下着店を経営してくれているので、健康保険に加盟し、診療代や薬代もなんと払うことができるそうです。

 

  とは言っても、今のところ健康なので健康保険のお世話になることはないとか。

 

  さて、人間の生活とは、健康で寝て食べていればいいというものではありません。文化的な活動も重要です。

 

  Savvasさんは年間45ユーロをギリシャ役者労働組合に払っています。

 

  そのおかげで、映画を無料または5ユーロで観ることができるそうです。

 

  「このような特典はどんどん少なくなってきています。文化は傍に追いやられてしまっているんです」

 

  こうしてやりくりしながら500ユーロ以下で暮らしているSavvasさん、日曜日の国民投票では“ノー”に投票するそうです。

 

  「僕らは危機が始まってから、これまでになく団結しています。この状態がしばらく続くことを願っています」

 

  これからギリシャの辿る道はどうなるのでしょう?


 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

「今日、フランスで学生をしています。お金に関しては故郷に住む両親に頼っています。ええ、そのとおり、私はギリシャ出身です」

 

VDM (Vie de merde)より





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バカンスはギリシャで? [ギリシャ]

 イタリアまで来たことですし、今日は、ついでにギリシャにも行ってみましょう。


 なんと言っても、オリンピック発祥の地でもありますし。


 とは言っても、こちらはやや悲壮感漂います。


 なにしろ経済危機という悪しきイメージがすっかり定着してしまい、いつもなら賑わう観光地も今は閑古鳥が鳴いているとか……。


 しかしツーリストにとっては利点がないわけではありません。 

Greece_Athen.jpg


 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年7月27日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら



 一時はデモ隊が押し寄せて大変なことになっていた議事堂前の広場。

 

 本物の衛兵の姿を写真に納めようとツーリストが集まっていました(衛兵については過去記事で詳しく紹介しています→こちら)。

 

 「ギリシャはユーロ危機の烙印を押されていますからねえ。こうやって観光に来ることが支援になればいいと思いますよ」とフランス人の観光客。

 

 毎年7月は観光客で賑わうギリシャですが、今年は人もまばら。

 

 それでも楽しんでいる人たちもいます。

 

 「夏休みですから、こうやって観光したり国の歴史について学んだりするのにはちょうどいい時期です。しかも、静かにのんびり見て回ることができます」と家族を連れの男性。

 

 今のところ観光客は例年の15%減。

 

 ホテルの受付にいたカップルはペロポネソス半島を観光して来たばかり。様子を訊ねてみると……

 

 「ミケーネ、ティリンス、コリンティアなどの名所を見学してきましたが、まったく誰もいませんでした」

 

 一方、別のホテルでは、アクロポリスの丘が見渡せる眺めのいい部屋はすぐに予約が入るのですが、他の部屋は一泊40€まで値下げしないとなかなか埋まらないそうです。

 

 「手数料を払うことになってしまいますが、インターネットでも予約を受けています。ぎりぎりの時間まで割引を適用しています」とホテルの方。

 

 また旅行代理店のパックツアーも、ハイシーズンなら一週間900€(航空券込み)するところを600€に割引して参加者を募っています。

 

 「飛行機の座席を埋めるために安売りしてますが、今はがら空きの状態です」

 

 影響はレストランにも及んでいます。売上は例年の半分。

 

 「税金も働く時間も増えているのに、給料は減らされています。にも関わらず、お客を引き止めるためには値引きしなくてはならないんですよ」

 

 ギリシャでは5人に1人が観光業で生計を立てているそうです。

 

 となると、経済危機の国という悪いイメージを早急に払拭して、より多くの観光客を呼び戻したいところなのでしょう。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

「今日、仲間とモノポリーで遊ぶことになった。僕の出身がギリシャだったせいで、僕だけが最初から10万ユーロの負債を抱えてゲームを始めることになってしまった」

 

VDM (Vie de merde)より





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ギリシャの国内事情 [ギリシャ]

 今月21日、ユーロ圏諸国はギリシャへの二回目の財政支援を行うことを決定しました。その額1300億ユーロ。

 

 しかし、ギリシャ国内ではまだまだ厳しい状態が続いているようです。

 

 そのようギリシャの様子をフランスのTV局TF1の取材班が伝えてくれています。

 

 どうも大都市より田舎の方が状況はいいようです。

 

 訪ねたのは内陸部の地方都市トリカラ(Trikala)。

 

Greece_Trikala.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年2月20日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら


 

 人口52,000人ほどのトリカラは、テッサリア平原の広がる、農業のさかんな地域にあります。

 

 繁華街に行ってみると、カフェやレストランには人があふれていました。

 

 「アテネと違って、ここでは皆カフェにやってきます」と女性。

 

 「アテネではコーヒー一杯4ユーロですが、ここは2ユーロ。食事だってこっちの方が安いですよ」と男性。

 

 市場や商店街にも人出があります。

 

 もちろん、ここで働く人たちの給料も下がり、買い物かごの中身も以前より少なくはなりました。

 

 「アネテの人たちは食べるものにも困っているようですが、私たちはまだ大丈夫ですよ。家の菜園で野菜を育てて食べていますから」

 

 「それに家畜だっていますよ。それを食べればいいんです」と、主婦とおぼしき女性の皆さん。

 

 「ここでは、ジャガイモもリンゴもアテネの半値で手に入れられます。生活費はずっと安くてすみます。そのため、大都市からこちらに移り住む人たちもいます」とリポーター。

 

 ジョルジオスさんは6ヶ月前までアテネの大きなレストランで調理長をしていました。

 

 しかし、この経済危機で生まれ故郷のトリカラに戻ることにしたそうです。

 

 「今のアテネはひどい状態です。田舎の方が暮らし易く、不況でもなんとかやっていけます。家賃は30%ほど安いですし」とジョルジオスさん。

 

 この地域のほとんどの家には菜園があり、鶏を飼っている家も少なくありません。

 

 「なにも不足してませんよ。食事は自前でなんとでもなります」

 

 そして玉子はお隣さんと分け合います。

 

 なんとなく都会が蜃気楼みたいに思えて来ました。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

「今日、カフェでパソコンを使っていると、うしろにいた子供が私のことを指差しながら言った。『この人、裸の男の人ばかり見ているよ』私は、古代ギリシャについて発表するために原稿を書いていただけなのに……」

 

VDM (Vie de merde)より



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ヨーロッパの衛兵 その2 〜ギリシャ〜 [ギリシャ]

 シリーズの二回目は、ギリシャの衛兵。

 

 首都アテネで見逃せないものと言えばいつくもありますが、議事堂の前庭にある“無名戦士の墓”の前で警備にあたる衛兵もその一つ。

 

 左右対称の二人の衛兵が表情も変えず、微動だにしないのをしばらく見ていると、突然、二人が向かい合い、中央に向かって歩き出し、すれ違い、そのままそれぞれの持ち場を交代します。

 

 で、またしばらくじっとしているかと思うと、同じように中央に歩き出し、すれ違い、持ち場を交代します。

 

 なんだかゼンマイ仕掛けの人形を見ているよう。

 

 衛兵はエヴゾネスと呼ばれる大統領警備隊の隊員。無名戦士の墓、そのうしろにある議事堂、大統領の警備がその任務です。

Greece_Athen.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年1月4日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら



 ここの衛兵の魅力は、その外見。
 
 制服といい動作といい、ユニークで、どうしても記念写真を撮りたくなります。
 
 制服は古くからギリシャに伝わる民族衣装が元になっています。
 
 それにしても、あの激しいデモが繰り返されていた時期はどうしていたのでしょう?
 
 「雨、風、雪、猛暑など、どんな時にも対応できるように訓練されていますが、デモの時に使われた催涙ガスにはまいりました」と衛兵の一人。
 
 制服を着た二人の衛兵は、決められた以外は動くことも表情を変えることもできませんが、別の迷彩服の兵士が自由に動き回り警備にあたります。
 
 「笑いたくて死にそうになる時もありますが、不動のままです。ここに立ったら自分でなくなるんです。そして、大統領警備隊としての役目を務めるだけです」
 
 制服を着用して警備にあたる二人の衛兵は常に同じペア。二人が別々になることはありません。
 
 そして、準備をするときは交代で制服を着せ合います。
 
 今回見せてくれたのは日曜日に着用する制服。
 
 制服を手に取った瞬間から口をきいてはいけないそうです。説明はまだ制服に触っていないもう一人の衛兵がしてくれました。
 
 白いひだ付きのスカートのようなものはフスタネーラと言います。
 
 ひだの数は400本。トルコに支配された400年を表し、伸ばすと30メートルはあるそうです。
 
 のれんのようなベルトはギリシャの国旗と同じ色。
 
 白いシャツの上からはphermeliと呼ばれるベストを着込みます。
 
 手作業で刺繍が施されています。金糸が使われており、高価で重いそうです。
 
 黒いぽんぽんのついた靴は左右合わせて約3キロもあります。
 
 二人の靴のサイズは50(日本では32.5センチ)。身長は2メートル。完璧に同じサイズです。肉体的に同じサイズの隊員がこの任務に選ばれるそうです。
 
 ひとたび選ばれると、訓練も自由時間もすべて一緒にすごします。これはちょっと大変そうです。
 
 しかし、若い兵士にとってあこがれの任務。
 
 まずは丈夫で規格サイズの肉体を持った兵士が選ばれますが、さらに重要なのが精神力。
 
 何時間も同じ姿勢を保ったままというのは大変な任務です。
 
 厳しい訓練を経て、衛兵が誕生します。
 
 制服にはコンチネンタル様式、クレタ様式、黒海様式の三種類があり、コンチネンタル様式には、式典用、夏用、冬用があります。
 
 祝いの式典では、それぞれの制服を身につけた衛兵が集合し、右足を高く上げる独特の行進で、交代式に参加するそうです。
  
  

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、経済の試験の結果が分かった。教授が答案をくれながら言った。『君のこの成績なら、まずはギリシャで働いたらどうだね』」

 

VDM (Vie de merde)より



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