バカラ博物館 [メイド・イン・フランス]
シリアはもうぐちゃぐちゃになってきました。これから一体どうなるんでしょ?
さらに、シリアと国境を接するトルコは、ロシアの戦闘機2機がトルコの空域を犯したとしてロシア大使を呼びつけ厳重注意したとか。
なんだか火の粉が飛び散って妙なことに発展しないといいのですが・・・。
それはさておき、フランスのクリスタルガラスで有名なバカラ。
この2年ほどリニューアルの工事で閉館していたバカラ博物館が、昨日の水曜日にリオープンしたそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年10月7日に放送)
1764年にフランス国王ルイ15世がロレーヌ地方の小さな村バカラ(Baccarat)にガラス工場を設立したのが今のバカラの始まりです。
以来、職人さんたちの高度な技術は250年にわたって伝えられてきました。
この三人の男性もその匠の技を受け継いできた優秀な職人さんたちです。
「私は“熱い”仕事で、この二人は“冷たい”仕事です」と真ん中の男性。
ということは、あの火だるまのようなガラスを相手に仕事をしているのが真ん中の男性で、両側の二人は、出来上がったクリスタルをカットしているということのようです。
ここがリオープンした博物館です。約100点ほどの見事なクリスタルが展示されています。
そのクリスタルを作り続けてきたのが村にある工場です。
なんだか工場の窓がクリスタルに見えてきます。ここは昼夜を問わず作業が行われているそうです。
すべてはこの“熱い”仕事から始まります。
「ガラスは固いですが、ここではこうしてハサミで切ることができるんです」と職人さん。
こういう仕事は経験を積まないとできませんね。グラスは物差しを使ってサイズを測ってました。
こうしてできたグラスは次に“冷たい”仕事の職人さんたちに渡されます。
この明るい部屋ではカットが施されます。
下書きのとおりにカットされるグラス。集中力のいる繊細な仕事です。
“熱い”職人さんも“冷たい”職人さんもきりりとした表情で作業をしていました。
こうして作られてきたクリスタルを展示しているのがこの博物館です。
展示室の中央には、クリスタルの食器を使ったロシア皇帝の食卓が再現されています。
「1900年頃には、ロシア皇帝ニコライ2世のためにアトリエが用意され数々のクリスタルが制作されました」と博物館の方。
ここには250年のクリスタルの歴史がつまっています。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日は私の彼の誕生日。プレゼントは20世紀初頭に作られたクリスタルのウィスキーグラス2個。そっと箱につめ、綺麗な包装紙で包んで彼に渡した。すると彼が『何が入っているのかなあ〜』と言いながら箱を揺さぶり始めた」
VDM (Vie de merde)より
ロディア [メイド・イン・フランス]
メモ帳で知られるロディア(Rhodia)が今月の13日で80周年を迎えたそうです。
フランス東部のミュルーズ近郊にある工場を訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年12月13日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
文房具店に並ぶ様々なロディア。今やメモ帳の古典ともいうべき商品になっています。
今年、80周年を祝う特別なラベルが制作されました。
創業は1934年。ラベルに描かれている2本の木は、紙の原料を表すと同時に、創業者の二人の兄弟も表しているとか。
80年前から変わらぬこのメモ帳、デジタル時代をしぶとく生き抜き、たくさんの人たちに愛用されています。
「実用的で使いやすいです」と女性。
「万年筆でもボールペンでも書きやすい紙ですね」と男性。
そのメモ帳を作っているのがこの工場。年間1000万冊のメモ帳を生産しているそうです。その種類は15種類ほど。
しかし、どれにも共通するのが、碁盤の目のような罫線が印刷されている紙とオレンジ色の表紙。
「このオレンジの表紙は、バッグやポケットにしまっておけるように、そして工事現場でも使ってもらえるように丈夫にできています」と製造責任者の方。
「紙の質も印刷技術も優れたメモ帳ですよ」とベテランの工員。
1934年に生まれたこのメモ帳、当時は革命的だったそうです。
その実用性からすぐに評判になり次々と売れていきました。
「シンプルで機能的、そして普遍的なメモ帳になったのです」とお店の方。
愛用者はフランス国内だけではありません。アメリカ、チリ、日本など世界中に広がっています。
そいういう私の家にも一冊あります。サイズも手頃ですし、罫線が印刷してあるのが使いやすいのです。
そのメモ帳の表紙を見てみると、made in Franceと書かれてあります。
確かに、フランスのこの工場で作られたもののようです。
某国に製造拠点を移すことなく、フランスの地で作られているのですね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、シャワーを浴びていると巨大な蜘蛛がいるのを発見。僕はものすごい勢いで体を洗うとシャワー室から飛び出した。すると目の前にエコロジストの弟がいて、ストップウォッチとメモ帳を手にこう言った。『1分59秒!お兄ちゃん、やればできるじゃん。どれくらい早くシャワーにかかれるかテストしたんだ』」
VDM (Vie de merde)より
バカラのシャンデリア [メイド・イン・フランス]
フランスのクリスタルガラスと言えばバカラ。
1764年に当時のフランス国王ルイ15世がロレーヌ地方の小さな村バカラ(Baccarat)にガラス工場を設立したのがその起源です。
あのバカラが地名から来ていたとは初めて知りました。
1764年設立ということは、今年で250年を迎えます。それを祝して、世界に二つとない豪華なシャンデリアが製作されました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年9月12日に放送)
高さ8.4m。25,197個のクリスタルと、386個の電球が使われています。
見ているだけで頭がくらっとなりそうなくらい豪華なシャンデリア。
構想に5ヶ月、製作するのに4ヶ月かかりました。
ガラス部門、メタル部門、組み立て部門など、バカラの全アトリエが協力し合って製作したそうです。
関わった職人の数は約600人。そのアトリエの一つを訪ねました。
ガラスを作る人、カットする人、磨く人・・・熟練の技が求められます。
そして、5センチほどのクリスタル一つを作り上げるのに大勢の人の手が必要です。
こうなると、あの高い値段もうなずけます。
「これだけのものを作れるのは一人一人のモチベーションがあってこそなんです」と組み立てを担当した男性。
噴水のようにカーブを描くクリスタルはどうやって作られたんでしょう?細部をじっくり見てみたい気分になります。
このシャンデリア、なんと日本人の有名デザイナーによってデザインされたそうです。
今のところ売り物ではないとか。そして、まずは日本に運ばれるそうです。
「バカラは日本で大きく発展をとげました。売上も伸びています」と責任者の方。
重さ1800キロの豪華なシャンデリアは、日本で展示されるのを皮切りに世界各地を回るそうです。
日本では一体どこで展示されるんでしょう?
これだけの重さのシャンデリアを飾るとなると限られた場所になりそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、祖父が、私が何年も前から大切に保存しているクリスタル・グラスのセットは、単なるマスタードの瓶を集めたものだと白状した・・・」
VDM (Vie de merde)より
メイド・イン・フランス4 その5 [メイド・イン・フランス]
シリーズの最後は、手袋。こちらも寒い冬には欠かせません。
工場があるのは、1968年に冬期オリンピックが開催されたことで知られるフランス南東部の都市グルノーブルです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年1月10日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下にある文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここは、FST HANDWEARというブランドの手袋を作っている工場。
このデザインを作り始めたのはほんの5年前から。しかし、工場の歴史は数世紀にさかのぼります。
なんと創業は1789年!以来、数えきれないほどの手袋を作ってきました。
この歴史ある工場で自分たちのデザインした手袋を製造してもらおうとやって来たのが、二人の若者、バンジャマンさんとフィリップさんでした。
「手袋の製造で知られるグルノーブルですからね。その歴史を熟知した人たちなくして、自分たちのデザインした手袋を作るなんて想像もできませんでした」とバンジャマンさん。
19世紀末、グルノーブルには約200軒ほどの工場がありました。
当時は100万枚の手袋を製造し、世界に輸出していたそうです。
しかし、今ではほとんどの工場は閉鎖となってしまいました。
「我々の回りの人たちは皆、手袋工場で働いていました。実際、20世紀初頭には、グルノーブルの家庭の半分が手袋工場のおかげで生活できていたんです」
グルノーブルと言えば、冬期オリンピックの記録映画のテーマソング「白い恋人たち」が頭に浮かびますが、手袋製造の中心都市だったとは知りませんでした。
現代の手袋は、革ではなくマイクロファイバーの生地で作られています。
ヴィヴィッドな色合いのプリント生地を使った手袋はなかなか個性的です。
「手袋と言えば、数百年も前から手を温かくして守ってくれるものというイメージでしたが、僕たちはファッションの一つだと考えています」とフィリップさん。
二人が生み出したデザインは30点ほど。
「これはモネの絵をヒントにしたデザイン」
「こっちは1930年代のパリのイメージ」
「これはグルノーブルの建築物を網羅」
「これはちょっとセクシーなモデルさんをプリントしました」
FST HANDWEARの製品を販売しているフランソワズさんのお店には、手袋のおかげで新しいお客さまが増えたとか。
「この手袋を買いに来たんです。どれも素敵です」とカリフォルニアから来たというルイーズさん。
お値段は35ユーロ(約5,000円ほど)。
フランス全土はもとより、海外に向けても販売されるそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、夜のデートのためにおめかしすることにした。シックな黒のドレスに黒いブーツ。肘まで届くような黒い手袋。5歳になる娘が私を見て言った。『バットマンみたいだね』」
VDM (Vie de merde)より
メイド・イン・フランス4 その4 [メイド・イン・フランス]
シリーズの四回目は、ダウン/フェザーメーカー「ピレネックス(Pyrenex)」。
フランスの南西部ランド県のサン=スヴェにある工場を訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年1月9日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下にある文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ピレネックスの守備範囲はダウンジャケットから羽布団まで。
昔からガチョウやアヒルの飼育がさかんだったこの地では、羽毛が手に入りやすかったそうです。
ガラスのむこうで羽毛が巻き上がっていますが、いったい何をやっているのでしょう?
「風を送ってやると、小さくて軽い羽毛は上のほうに溜まるしかけになっています」
上のほうに溜まった羽毛は高級品です。
「断熱効果が高く、非常に軽い羽毛です。これを使うと質のいい羽毛布団やダウンジャケットが出来ます。当社自慢の羽毛です」と工場の責任者。
ピレネックスの創業は1859年。150年以上の歴史があります。
初代のアベル・クラボスさんは近隣の農家から羽毛を集めて売っていたそうです。
その後を継いだのが息子のルネさん。ラグビーの選手で、フランス代表チームのキャプテンを務めたこともある方だとか。
三代目のアンドレさんの代になってから本格的に羽毛布団、枕、ジャケットなどが作られるようになります。
現在の社長がエドゥアールさんで、四代目になります。
「羽布団が昔から作っていましたが、現在のような形になったのは60年代のことです。ダウンジャケットは、60年代の終わり、グルノーブルオリンピックの後に作り始めました」
現在の主力商品がこのダウンジャケット。
すべてこの工場で作られています。
「うちにしかない技術で作られています」と従業員の女性。
おしゃれなデザインのジャケットが並んでいます。
今年のように寒い冬は、このダウンジャケットが重宝します。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、6月からストックホルムで研修を受けることになった。それを聞いた両親が、何を思ったか、さっそく防寒用にダウンジャケット、マフラー、毛糸の帽子を買ってくれた。そして、向こうへ行ったらぜひともペンギンの写真を撮ってくるようにと言った。ストックホルムは南極ではないのだ」
VDM (Vie de merde)より
メイド・イン・フランス4 その3 [メイド・イン・フランス]
シリーズの三回目は、日本でも知られている耐熱陶器メーカー、エミール・アンリ(Emile Henry)の工場を訪ねます。
工場はブルゴーニュ地方の小さな村マルシニー(Marcigny)にあります。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年1月8日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下にある文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
人目を引く明るい色の陶器。
創業から160年の間に培われた確かな技術で作られたものだということを皆さんご存知のようです。
「色がきれいで丈夫です」と女性。
「ちょっとお値段が高めですが、フランス人として自国で製造されたものを買うことにしています」と男性。
1850年、初代ジャック・アンリが、この地に小さなアトリエを構えました。
現在は、人口2000人ほどの村で、200人の従業員を抱える工場に成長しました。
陶器は工員が一つ一つ手で型を取ります。
陶器の裏の刻印は、工員ごとに異なります。つまり、この刻印を見ればどの工員が作ったのか分かるというわけです。
クリスチャンさんは勤続33年。この道ひとすじで働いてきました。
「好きなことをしてるってことかな。でなきゃ33年も勤めてませんよ」
形がきれいに整えられたら色付けされ、1100℃の釜で焼かれます。
現在の社長は34歳という若さ。6代目にあたります。
「会社というのは採算のとれた健康的な状態でなければなりませんが、これからは最大限利益を上げるというのではなく、会社を永続させ、ブランドの価値を高めることが優先事項です」
常に新しい製品を生み出して来たということも、160年も続いて来た理由のようです。
エミール・アンリは年間400万枚もの皿を製造し、その半数が海外に輸出されているそうです。
国の数は50ヶ国以上。色とデザインが魅力的ですね。その上、丈夫となれば鬼に金棒。
アメリカと日本でよく売れているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、自分とルームメイトのために料理を作った。大小2切れのサーモンを焼いたのだ。するとルームメイトが言った。『どうやって二人で分けるんだい?』で、僕が言った。『簡単さ。それぞれ半分に切って、一切れずつ食べればいい』するとルームメイトは、二つに切った大きい方のサーモンを全部取ってしまった」
VDM (Vie de merde)より
メイド・イン・フランス4 その2 [メイド・イン・フランス]
シリーズの二回目は、寒い冬を暖かく過ごせる室内履きパントゥッフル。
今回、紹介するのは、フランス西南部のシャラント県で作られるパントゥッフルで、特にシャランテーズと呼ばれています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年1月7日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下にある文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
シャランテーズが生まれたのは17世紀後半のこと。
軍隊の制服を作るのに使われたフエルト生地のあまりを使って作られました。
現在の工場は機械化が進みましたが、基本は17世紀から続いてきた昔ながらの手作りです。
「昔、製紙工場では、すいた紙をフエルトの上で乾かしていました。これを何度もやっているうちにフエルトが水を通さなくなり用済みになっていたのですが、防水効果があるとしてシャランテーズの靴底に使われるようになったのです」と工場の方。
あの暖かくてふわふわのシャランテーズは、ぜんぶ余り物から生まれたのですね。
「フエルトの靴底は昔からのものです。だからこそ本物のシャランテーズなんですよ」と女性工員。
専用のミシンには半円形をした針がついています。
分厚いフエルトを立体的な靴の形に縫い上げるにはこれが一番適しているのでしょう。
シャランテーズは、ふわふわの毛のついた裏地を表にして縫い上げ、後でくるっとひっくり返します。
従って、ふわふわの毛のついた部分が内側になります。履くとこれが優しく足を包んでくれて暖かいのです。
シャランテーズをひっくり返して数十年になるアランさん、ご自分でもシャランテーズをお履きになってました。
最後は蒸気で柔らかくして形を整えます。
「シャランテーズはもともと木靴の中に入れて履くものでした。木靴は本来ワラを入れて履いていましたが、お金のある人たちはシャランテーズを入れて履いたのです」
分厚い靴下みたいな感じで使われていたのが、そのうち靴底をつけられ、今の室内履きのスタイルになったようです。
冬になると私もこのシャランテーズのお世話になっていますが、とにかく暖かい。そして、歩いても音がしません。
冬には手放せない必須アイテムになっています。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、忙しい一週間が続いて疲れきっていたせいか、気づかないうちにパントゥッフルを履いたままシャワーにかかっていた」
VDM (Vie de merde)より
メイド・イン・フランス4 その1 [メイド・イン・フランス]
今日から5回のシリーズで、フランス製を求めて地方の工場を訪ねます。第一回目の今日は、フランス北東部のオーブ県とヴォージュ県にある工場です。
より大きな地図で 工場直売 を表示
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年1月6日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下にある文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
まずはオーブ県の都市トロワ(上記地図の青印)にある靴下メーカーTismailを訪ねます。
ここは工場の特売所。飾りっけのない売り場には、1足2ユーロ、3足で5ユーロの看板が・・・。
3足で1000円しません。安いですね。通常価格の半額とか。
工場では年に2回、こうした特売を行っているそうです。
「子どもたちの分に加えて、私たちのも少し買って行きます。ここで買った靴下で十分やっていけます」と女性。
「ものがいいって分かってますからねえ」とおっしゃる男性は、段ボール箱一杯に靴下をお買い求めのようです。
「ここからすぐのところで製造してますから、どのお客さまも様子が分かってるんです。地元で製造された靴下を喜んで買って行ってくれます」とTismailの社長さん。
工場では約50人の従業員が、年間250万足の靴下を製造しています。
特売所の外にも長いお客さまの列が出来ていました。人気のほどがうかがえます。
一方、ヴォージュ県のジェラールメール(上記地図の赤印)では、シーツなどの家庭用布類の製造がさかんです。
各工場はそれぞれ自身の直売店を持っており、観光客に人気だそうです。
「ジェラールメールと言えば布の製造で知られています。種類も豊富ですし、どれも質のいいものです」とお店の女性。
ここはメーカーBlanc des Vosgesの直売店。工場はすぐ近くにあります。
従業員の確かな技術にささえられて来ました。
「神経を使う細かな作業なんです」と従業員の女性。
工場のすぐそばにある直売店で購入するというのは、なんとなく安心感があるようです。
このメーカーでは毎年2つのコレクションを販売しており、時期を過ぎたものは安くして売るそうです。
それを目当てにやってくるお客さまがおおぜいいらっしゃるとか。
そして最後は、フライパンで有名なキッチン用品のメーカーde Buyer。
その工場はヴォージュ県のル・ヴァル=ダジョルにあります。
「350台のマシーンを100人ほどの従業員が使っています。皆、長年の技術がものを言う仕事をしています」と品質管理の担当者。
ここの製品は日本やアメリカを含む各国の有名シェフやパティシエが使っているそうです。
「国産の質のいい製品ですからねえ」と女性。
メーカーでは年間に10種類ほど新しい製品を発表します。
そして工場は拡大を続けているそうで、この地を離れることは考えていないとか。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、5歳になる娘が幼稚園から帰って来た。今日は寒かったせいかぐったりしていたので言った。『靴下を脱いで、ハナをかみなさい』すると娘は靴下を脱ぎ、その靴下でハナをかんだ」」
VDM (Vie de merde)より
がんばる中小企業 [メイド・イン・フランス]
昨日お話したエリゼ宮のワインの競売。その様子が分かりました。
興味のあるかたは→こちら。
注目の1990年のペトリュスは、中国の方が落札されました。落札額は5,800ユーロ(76万円ほど)。
100万には達しなかったようですが、1本で76万円ですからねえ〜。グラス一杯で5〜7万円くらいにはなりそうな・・・。
競りは主に海外からの電話で行われたそうです。
競売会場にやってきたのはフランス人。もっぱら見学に徹していたそうです。
日本はアベノミクスとやらでにわかに景気回復の文字がメディアで踊っていますが、フランスは依然として低調です。
失業者の数は徐々に増えて、この一年の失業率は12.1%に達しています。
そんな中、60年もの間、一線を走り続けているフランスの中小企業があります。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2013年5月31日に放送)
従業員は23人という小さな企業Hebecoは、アルザス地方のワインの産地コルマールにあります。
作っているのはワインではなくプラスチックの部品。
主力製品は、スーパーなどのカートに取り付けられているキャスター。
一度は中国に拠点を移すことも考えたそうですが、この地にとどまることにしました。
それを可能にしたのは、2百万ユーロを投資して設置された新しい製造機器でした。
これにより、人件費を含む製造コストをおさえることができたのです。
年間の売上高は4.5百万ユーロ。顧客数は400以上にもなるそうです。
「生き残るためには、新しい製品の開発が欠かせません。そして、どこに照準を定めたいのか様々な角度から研究する必要があります」と社長さん。
Hebecoにとって輸出も重要な柱の一つ。
現在は医療用ベッドの部品をメキシコに輸出しています。
不景気などなんのそので、間もなく新しい工場も作られることになっているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、スーパーのカートを押していたら、子供みたいにカートを走らせたくなってやってしまいました。結局、瓶入りピクルス30本を弁償するはめに・・・」
VDM (Vie de merde)より
こんなところにフランス製 [メイド・イン・フランス]
メイド・イン・フランスと言えば、チーズにワイン、エルメスやヴィトンを始めとする高級ブランド品がすぐに頭に浮かびます。
しかし、フランス製は意外なところにもあります。
その中の一つがスポーツ用品。知る人ぞ知る地味〜なところにもメイド・イン・フランスが活躍していました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年4月23日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
まずはテニスラケットのガットのメーカーBabolat(バボラ)社。
世界一のシェアを誇ります。
その歴史は古く、1875年にリヨンで創業。現在の社長エリックさんで五代目。
世界的テニスプレーヤーのラケットにはここのガットが使われているそうです。
昨年の年間売上げは1,700万ユーロ。ガットの他にラケット、シューズ、ボールなども製造販売しています。
次に登場したのが、自転車のペダル。Look社のものです。
こちらの創業は 1951年。年間の製造数は100万個に達します。
あのツール・ド・フランスでは出場チームの半分の自転車にここのペダルが使われているそうです。
この業界では常に先を行く研究と改良が欠かせません。絶え間ないイノヴェーションが会社のモットーです。
三番目に登場したのがスキー板のRossignole(ロシニョール)。
主にヨーロッパを中心に販売されていた関係で、海外での製造をやめてまたフランスに戻って来たそうです。
四番目がボート製造のBénéteau(ベネトー)。
五番目が体操用具メーカーのGymnova(ジムノヴァ)。オリンピックで正式な納入業者として認められています。
それぞれのスポーツ愛好家なら馴染みのあるメーカーのようです。
そして、どのメーカーも大企業というわけではありません。
ナレーションによると、その道の専門分野で技術を磨いて来た中小企業です。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、スポーツを始めることにした。とりあえず腕立て伏せをしていると気がついた。腕を伸ばした状態でも、お腹は地面に付きっぱなし」
VDM (Vie de merde)より