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フランス人の好きな料理は? [フランスのグルメ]

 今月23日、つまり明日、フランスでは美食祭りが開催されます。

 

 それに先立ち、今月16日と17日にかけて、約1000人のフランス人を対象に、食に関する世論調査が実施されました。

 

 これによると、フランス人が好きな食べ物は、郷土料理や子供の頃から食べている普通の料理だとか。

 

 そして、フランスを代表する料理と言えば、フォワグラ、ポ=ト=フ、ブランケット・ドゥ・ヴォー(仔牛の肉とニンジンなどの野菜をホワイトソースで煮込んだもの)、カスレなどを上げているそうです。

 

 そこで、フランスのTV局TF1は取材すべくパリの街角へ。

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 下記ウィンドウの[>]をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年9月21日に放送)([>]をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら


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 まず訪ねたのはお肉屋さん。
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「カスレやブランケット・ドゥ・ヴォーは冬の料理だね。結局、お客が買ってくのは、あまりお金のかからない料理が作れる肉なんだよ。まあ、お財布しだいってわけさ」
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 お客さんの方はちょっと違っているようです。
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「カスレ、大好きですよ」「暑い寒いに関係なく食べてますよ。それにスープも」
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 次は11区にあるレストランLe Repaire de Cartouche。
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 美味しそうな匂いのただよう厨房では、シェフのロドルフさんがブランケット・ドゥ・ヴォーを作っている真っ最中。
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 仔牛の肉は様々な部位を使います。そうすれば脂っこくならないで、若い人も高齢者も喜んで食べてくれるそうです。
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 ここは常連客の多いレストラン。
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 本日一番乗りのお客さまはフォワグラをカウンターで食べ始めました。
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「伝統料理がいいねえ。ドルドーニュの料理とか。今日はブルターニュ産のヒラメが入ったと聞いて食べにきたんだよ」
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 どうやら、フォワグラは前菜で、ヒラメがメイン。この方、かなりのグルメ。

 道行く人にインタビューしても同じように伝統料理がつぎつぎに登場します。
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年配の男性「ブランケットだねえ」
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メガネの女性「野菜ね。ポ=ト=フの野菜をよく食べます」
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自転車の女性「ブランケットが好物よ。それに牛のあばら肉も。フランス人は皆そういうのが好きなんじゃないかしら」
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取材班「ポ=ト=フはどうですか?」
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自転車の女性「そう!それも好物。おいしいわよね。なんだって食べちゃうのよ。ここまで太ったらもうどうでもいいわ」
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 番組に登場したレストランは下記です。(8, Bd des Filles du Calvaire - 75011 PARIS?Tel?:?01 47 00 25 86)
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******** フランス人のつぶやき *******


「今日、ボーイフレンドの両親を自宅に招待した。二人ともアジア系。気に入られたかったので、中華料理を作り、お箸の使い方も練習したのに、先方にはフォークが食べやすいと言われてしまった」

 

VDM (Vie de merde)より



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wattana

carotte さん、TF1 の映像の字幕では、「Le Repère de Cartouche」 と紹介されていましたが、検索すると 「Le Repaire de Cartouche」で検索結果がでました。repère と repaire は、同じなのでしょうか?
このレストラン、フィガロジャポン編集部が編集した 「パリのビストロ」 (阪急コミュニケーションズ発行)に載っています。大きな身体、大きな声のシェフ・ロドルフさん、ノルマンディー出身だから、バターもクリームも使う、と書いてあります。
by wattana (2011-09-23 08:55) 

yuzuhane

カスレは食べたことがありますが、豆だらけでどうかな?と思いましたが、意外なコクが美味でした。ブラケット…今度試してみたいです。フランスの伝統料理・・・の話を聞いていて、日本はどうかなと思いました。・・・これからの秋はマツタケの土瓶蒸しやご飯かな?
by yuzuhane (2011-09-23 09:20) 

carotte

wattanaさん、鋭い突っ込みありがとうございます ^^;
お店の名前にあるCartoucheは17世紀頃にこの辺りで活躍していた盗賊の親分の名前だそうです。そして、このCartoucheが捕らえられ処刑される直前に隠れていたのがこの辺りだったと言われているらしいのです。repaireは「隠れ家」という意味があります。となると、お店の名の意味は「Cartoucheの隠れ家」ということになります。一方、repèreは「目印」という意味合いがあり、地図なら座標軸の縦軸と横軸の交差した地点という概念があるようです。repèreを使った場合は「Cartoucheの隠れていた地点」というような意味になります。“特定の場所”という意味では同じ意味になりそうです。仏仏辞典では二つの言葉は同族になっています。TF1がrepaireではなくrepèreを使った理由は良く分かりませんが、もしかしたら盗賊Cartoucheの話になると、一般的に両方を使っているのかもしれません。(発音はどちらも同じ)
検索すると日本語の記述がたくさんあるので、何かの時に日本人に知られるようになったのかなと思っていました。
by carotte (2011-09-23 10:35) 

carotte

yuzuhaneさん
私も日本ならどうかな?って考えました。季節に関係ないとすれば、ラーメンとか出てきそうな......^^
カスレに入れる豆にはフランス人のこだわりがあるみたいですよ。確か、AOC付きの豆があったような記憶があります。ブランケットは日本でも作れそうですね。これからどんどん涼しくなりそうなので、煮込み料理もいいですね。
by carotte (2011-09-23 10:45) 

wattana

carotte さん、こんばんは。
repaire と repère の違いの説明をありがとうございました。
どういう括りなのか、定義があるのかどうかよくわかりませんが、ネオ・ビストロという業態がパリで流行り、東京でもネオ・ビストロという業態が出て来ているようです。ビストロ 「Cartouche の隠れ家」は、パリのネオ・ビストロとして雑誌に紹介されたようで、これを見て出かけた日本人も多いようです。「パリのビストロ」には、~壁には、この通りで生まれた怪盗カルトゥーシュの話が。~ という説明が載っています。
by wattana (2011-09-23 21:37) 

carotte

wattanaさん、おはようございます。
ネオ・ビストロは、以前パリのビストロ巡りで登場したビストロノミー派(ビストロ+ガストロノミー)のことを言っているような気がします。伝統料理を少し新しく洗練されたものにして、わりに安価で出すビストロです。Repaire de Cartoucheは話題性もあって観光客も引き付けそうですね。
by carotte (2011-09-24 08:10) 

opas10

あのフォアグラ、結構なボリュームでしたね。あれはお値段も相当いくのでは、しかも前菜で、さらにメインがヒラメ!この人ランチに一体いくら払うんだろう、と再びゲスの勘ぐり状態になってしまいました(笑)。
by opas10 (2011-09-24 11:41) 

carotte

opas10さん
厚切りのフォラグラですよね。お昼はあれで済ませるもんとばかり思っていたら、ヒラメの話が出て来たので驚きました。でも、冷静に考えると、フランス人はこれくらいは食べるかもしれません。
by carotte (2011-09-24 12:39) 

wattana

carotte さん、こんにちは。
ネオ・ビストロのこと、少し調べてみます。
by wattana (2011-09-24 16:48) 

wattana

carotte さん、別冊専門料理 「パリのネオ・ビストロ」 (柴田書店)を 「イノーヴェ」の井上さんから借りて、今読んでいます。「ネオ・ビストロ」とは;
 ① 一流のキャリアをもった実力はシェフ
 ② ”フランス料理” らしい料理
 ③ サービスや装飾は簡素
 ④ リーズナブルな価格
と書いていあります。リーマンショック以降の世界的な景気の後退局面において流行った業態と言えるかもしれません。
by wattana (2011-10-02 09:41) 

carotte

wattanaさん
その定義からすると、「ネオ・ビストロ」はやはりビストロノミー派のお店のようです。ただビストロノミー派というのはリーマンショック以前に登場しているので、昔のものを見直そうという動きがあった中で、不況も手伝って、こういうお店があちこちにできたのかもしれませんね。
by carotte (2011-10-06 21:59) 

wattana

carotte さん、借りているもう1冊の本 「ビストロブック」 (柴田書店)を見ると、ネオビストロとは、ハイレベルの料理技量を前提とした ~リーズナブル価格のプチ・レストランのこと。伝統的なビストロカルチャー (オーソドックスなフランス料理、シンプルなサービス、目の玉が飛び出ない価格)を踏襲しつつ、高級レストランと遜色ない味のクオリティを目指すところが「ネオ」なのだ。~ と書いてあります。「ネオビストロ」って、柴田書店が考えたネーミングなののでしょうね。わかったような気がしますが、実は何もわからない・・・ところで、「ル・ルペール・ド・カルトゥッシュ」は、言うならば “伝統的” ネオ・ビストロだと、「ビストロブック」に書いてあります。こうなると、訳がわからないですね。
by wattana (2011-10-07 07:40) 

carotte

wattanaさん
neo-bistrotで検索をかけても、これといったものが出てこなかった記憶があります。ビストロについてのウィキペディアの仏版には、annexes-bistrotという言葉が出てきますが、これも一般的には使われていないような感じがします。ウィキペディアの記事で面白いのは、ビストロの由来についてです。高級料理店の有名シェフが、少し食材のレベルと落として、一般人が行きやすいような支店を作り、それをビストロと呼んだのだそうです。知らなかったあ〜!
by carotte (2011-10-07 09:35) 

wattana

carotte さん、ビストロについてもう少し調べてみたいと思っています (以前に調べたことがあり、まとめもしましたが、今見ると不十分です)。ネオビストロと呼んでいるのは、柴田書店のようです。ネオビストロ、レトロビストロを区分している本もありました。一方、料理王国社が発行している 「料理王国」の2008年12月号の特集 「古くて新しいビストロ考」の中にある記事 「パリのビストロブームの仕掛け人 ビストロの変革者ミッシェル・ピカールとその末裔たち」は、~パリのビストロが今、おもしろい。ガストロノミーに力を入れた店が百花繚乱だ。~ という文で始まっています。
by wattana (2011-10-08 09:18) 

carotte

wattanaさん、こんにちは。
今日、美容院で渡された雑誌をぱらぱらとめくっていたら、ネオビスロについての記事をみつけました。そこには「カジュアルなインテリアで、厳選した食材を使って洗練された料理を出す」のがネオビスロトと書かれてありました。ただし、あくまでも日本におけるネオビストロです。どうも日本では、柴田書店の本の定義とも、ビストロノミーとも違った方向へと動いてしまっているようです。伝統はあくまでフランスにあるのであって、日本には日本料理の伝統があるだけですから、始めから同じにはならないですね。違った方向に行くのは当たり前かもしれません。今日の雑誌でネオビストロとして紹介してあったお店の料理も様々で、伝統的なものもあれば、ヌーヴェル・キュイジーヌ風のもありました。
by carotte (2011-10-08 17:09) 

wattana

carotte さん、おはようございます。
ビストロの説明が正しくできない活字メディアがあるということは、日本人がフランス料理、フランス料理店を正しく理解できていない証拠なのかもしれませんね (私も100%理解できているわけではありませんが、もっと知りたいと思って勉強しています)。たとえば、フランス料理店 (ビストロスタイル)で、牛ランプステーキ (牛モモステーキ)の付け合わせとしてフライドポテトが大量に添えられていると、「フレンチではない、アメリカン」とグルメサイトに書き込まれます。結婚式の披露宴で提供される料理がフランス料理、フォーク&ナイフが左右上下に初めから並んでいるのがフランス料理、テーブルクロスがあるのがフランス料理、・・・といった結婚式の披露宴での料理のイメージが強すぎるのかもしれません。
by wattana (2011-10-09 08:31) 

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