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川にレースのカーテン [リムザン地方]

 日本でのコロナ新規感染者が急減しているから、世界はどうなっているのか気になりWHOのリポートをチェックしてみた。

 直近24時間の新規感染者数は、アメリカが10万人あまり、フランスは5千人足らず、ドイツは11,000人余り。イギリスは相変わらず多くて39000人ほど。ロシアもいつもと同じで27000人余り。それほど減っているとも思えない。あのイスラエルだって未だに2400人ほど。この急激な減り方は日本だけ?

 ちなみにこのリポートによると日本は1000人余り。ワクチン接種で高齢者への感染が抑えられたことが要因の一つか?

 ウィルスが弱体化したわけじゃなさそうなので予防対策は緩められず。

 さて、本日はアートのお話。アートと言ってもかつて地元でさかんだった手工芸と密接につながったアートです。

Paris_Tull.jpg


下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年10月7日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここはリムザン地方の都市チュール市(Tulle)。

 市の中央を流れるのがコレーズ川。近づいてみると何やらネットのようなものが見えてきました。

 なにかの保護のため?いえいえ、地元の人が見たらすぐに分かります。

 「あれはね、レースなのよ。水面のすぐ上に出来ててすごくきれいでしょ?」と女性。

 「先日パリでは凱旋門を布で包んだ作品が話題になりましたが、チュールの作品はこれですよ」と男性。

 「勇気があると思いますよ。川の水の中に入って作業してますから」と別の男性。

 こちらの女性がこの巨大レースの制作者デルフィーヌさん。

 「流れがあって冷たいです。でも困難を極めるというほどではありません。ただ、訓練は必要です」

 糸を操るようにロープを引っ掛けながらレースのように編んでいきます。

 「ロープの長さはどれくらいなの?」と見物人。

 「8キロほどあります」とデルフィーヌさん。

 しばらくするとこの地方独特の幾何学模様が現れました。それぞれの模様には名前が付けられているようです。

 こちらはレース保存会。20人くらいが針と糸を使ってルイ14世時代のレースを再現しています。

 「小さいのでも一つ作るのに最低でも3〜4時間かかります。でも手作りは楽しいですよ」と会長さん。

 完成したレースがこちら。色々種類も豊富ですね。しかもどれも美しい。この透明感が特徴だそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、思い切って穴の開いたジーパンを履いてでかけた。バスに乗って座っていると向かいのおばあちゃんがバッグから針と糸を取り出して言った『あらあら、繕いましょうねぇ〜』」

VDM(Vie de Merde)より


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外出禁止の村々18 [リムザン地方]

 全校9月始まりに賛成!今やらずしていつやる?ですよねえ〜。このどさくさに紛れて変えてしまいましょう。

 残暑の秋に入学式で、梅雨明けに卒業式。いいじゃないですか!

 さて、久しぶりにWHOの感染レポートを見てみました。少し前に比べていろいろ変化があります。

 日本の新しい感染者数がひと頃より少なくなりました。フランスも404人とかなり減少。外出禁止の効果が出てきたか・・・。

 驚いたのはロシア。新しい感染者がたった1日で12,000人以上、クラスター感染で急増しています。

 何やかや言って、日本は善戦してるように見える。

 しかし、3月のたった三日の連休がその後1ヶ月にわたってウィルス感染を拡大させてきたことを考えると、大型連休で気を抜いたら元の木阿弥どころか、以前よりひどいことになりそうです。家でじっとしていましょう。

 とは言っても、わが家は常日頃より連休はじっと動かず。わざわざ混雑する時期に出かけずともよかろうと言って平日に出かけることにしています。よっていつもと同じ。

 それはさておき、本日は、外出禁止中の “フランスで最も美しい村” を空から眺めてみることにしましょう。

 フランス中部コレーズ県の3つの村を訪ねます。

France_Correze.jpg


下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年4月28日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

villagesCF.jpg

 まずはテュレンヌ(Turenne)(青印)から。

 こんな風景を見るたびに、ここへ行くにはどうやったらいいのだろう?と思う。とても列車では行けそうもありません。やっぱり車とういことになるかな。

 それにしても素敵な村・・・。

 空に向かって伸びているのはセザール塔。かつての城壁の一部だとか。あのてっぺんに上がったらめまいがしそう。

 下の方では花壇の手入れに励む男性がいました。

 「絵描きだったら描いた絵を眺めて楽しむように、私は雑草を取り除いて手入れをして花壇を眺めるんですよ」

 この時期、観光客がいないので花が育つのを毎日静かに見ているそうです。

 遠くから見たテュレンヌ村。家々の屋根がキュビズムの絵のようです。

 「ここは外出禁止でない時も、こんな感じでのんびりしてるんですよ」と女性。

 テュレンヌから6キロほど東に行ったところにあるのがコロンジュ=ラ=ルージュ(Collonges-la-Rouge)(赤印)。

 赤い壁と濃いグレーの屋根が印象的。壁はレンガではなく赤い石灰岩でできているそうです。

 毎年大勢の観光客で賑わう観光地も、今は静まり返っています。

 「外と隔絶されたような気分になりますが、1時間ほどこうして外に出られます。教会の周りは誰もいないですから子供たちは気にせず走り回っていますよ」とパパ。

 ここは小さな村ですが、国の文化財が27か所もあるそうです。

 最後は、ここから北西に50キロほど行ったところにあるサン=ロベール(Saint-Robert)(緑印)。

 こちらの村はまた異なる色合いですね。家々の壁は白っぽい石灰岩でできていて優しい色合い。

 そして空から見た村の眺めは中世の集落そのもの。外出禁止の今、住人は、庭の手入れをしたり読書に勤しんだりして過ごしているようです。

 「いつもはカフェで皆でおしゃべりしていますが、今はできませんから、1日が長く感じます」と女性。

 5月には外出禁止の措置が少し緩むといいですね。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、外出禁止が始まって以来、ネズミがよく顔を出すようになった。同じやつが来ているのか、それとも別のネズミが来ているのか気になってしまい、一匹のネズミのしっぽに印をつけて観察することにした[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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個性ある小さな市町村3 [リムザン地方]

 今週は「個性ある小さな市町村(Petites Cités de caractère)」の称号を持つフランスの市町村を紹介しています。

 シリーズの三回目は、リムザン地方にある人口1,700人ほどの小さな村ル・ドラ(Le Dorat)を訪ねます。

 今回はどんな特色を持つ村なんでしょう?

Paris_LeDorat.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月24日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 中世以来、宗教の中心地として栄えたのがル・ドラです。

 最も知られているのが、このサン=ピエール・コレジアル教会。存在感のあるロマネスク様式の教会です。

 そしてこちらが、城壁の門。ル・ドラはかつては城壁に囲まれていました。

 さらに、こちらは個人のお屋敷だった建物です。

 「この裏あたりにはこの村にしかない建物が並んでます。それにお花も咲いてきれいですよ」と女性。

 「修道院もあれば古い門もあります。それに城壁も残っています。のんびり散策するのも楽しいですよ」と別の女性。

 そんなル・ドラが「個性ある小さな市町村」の称号を獲得したのは今から2年前のこと。

 これだけ見事な建築物が集まっているとなると称号を手に入れるのは容易いように思いますが、それなりの苦労があったようです。

 建物の修復や日頃のメンテナンスが重要でした。そう言われると、手入れが行き届いているのがよくわかります。

 ここはサン=ピエール・コレジアル教会。ファサードも中も見事ですね。そして修復は今も続いています。

 村には宗教施設があちこちに残っています。例えばこちらのお宅。階段を上がって居間に向かうと、なんとそこはかつての礼拝堂でした。

 19世紀に建てられた礼拝堂だそうです。そう言われると天井の形が19世紀風ですね。

 こちらも修復作業が続いているそうです。そして、一般の人も自由に見学ができます。

 「この村の人たちは小さい時からオープンな状況の中で育ってきたんです」と家主。

 それにしても礼拝堂付きの居間とはおどろきです。

 さて、こちらはアーティスの皆さんの住まいと展示場が一つになった施設。

 鐘の合図と共に活動が始まります。

  こちらは陶器工房。見学者は自由に陶器づくりの現場を見ることができます。

  ソフィーさん、作品を作るだけでなく教えてもいるそうです。

  そしてこちらは牧場。この村では、来年の7月に羊の毛刈り国際コンテストが開催されるそうです。

  当日は50,000人ほどの人出が見込まれ、村の新しい個性を引き出してくれる機会になるかもしれないと期待されています。

  続く・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、教会で行われた妹の聖体拝領の式で思わず泣いてしまった。信心深い両親も感動していた。とは言っても私の場合、感動の涙ではなく、あまりに勢いよくあくびをしたせいで顎がひどく痛かったからだ [あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より



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最も美しい村1 [リムザン地方]

 今日から5回のシリーズで、「フランスで最も美しい村」の称号を持つ村を訪ねます。

 第一回目の今日は、コレーズ県にあるコロンジュ=ラ=ルージュ(Collonges-la-Rouge)。

 人口は500人足らず。東京の人口密度が1k㎡に6,283人なら、この村は、たったの34人。

Paris_CollogneLR.jpg




下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月14日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ひときわ目をひく建物がこの教会。11世紀に建てられたロマネスク様式の教会で、赤い石でできています。

 赤い石でできているのは教会だけではありません。村の家々は全てこの赤い石でできています。周り緑と村の赤が対照的。

 「フランスで最も美しい村」の称号が誕生したのは1982年のこと。

 最初に登録された村のひとつがこのコロンジュ=ラ=ルージュでした。

 村を訪れる観光客は徐々に増え、今では世界中から見学者がやってくる名所になりました。

 すべてはフランソワさんの父親で当時村長だったシャルルさんから始まったのでした。

 「1980年から81年にかけて、父の主導で “フランスで最も美しい村” と言う称号を作るために会合が開かれていました」とフランソワさん。

 そして1982年、そのための協会が設立されたのでした。

 設立当時、登録された村の数は66。それが今では157にまで増えました。

 コロンジュ=ラ=ルージュでは観光客のために定期的にガイド付きツアーを開催しています。

 「ここはメゾン・ドゥ・シレーヌと呼ばれる建物です。村の中でも古い建物の一つで15世紀頃に建てられたものです」とガイドさん。

 この家、3ユーロの切手にもなったとか。

 村の路地の両側には赤い壁の家が並んでいます。

 「この赤い建物には驚きました。それに気がつかないようなところにおもしろい装飾が施されていたりします」と男性。

 それにしても観光客で賑わってますね。ちょっと多すぎるんじゃないのかなと思ってしまいますが、お店の経営者は大喜びです。

 こちらのレストランでは注文票がこんなに並んでます。現在の店のオーナーは三代目。

 初代がジョゼフィーヌさん、二代目がカミーユさん、三代目がマリオンさんです。

 「観光客が増えて、村は発展しました」とジョゼフィーヌさん。

 「今ではレストランが10軒近くあります」とカミーユさん。

 「観光客も遠くから来る人が増えました。アメリカ、イスラエル、それに南米からもやってきます」と三代。

 称号のおかげで村の経済は発展を遂げました。

 実際に称号を立ち上げたのは元村長のシャルルさんですが、そのコンセプトは1927年にまで遡るそうです。

 当時、コロンジュ同好会なる組織が結成されました。

 「この村には放っていてはいけない何かがあると考えていた人たちがすでにいたんですよ」と名誉会長さん。

 「フランスで最も美しい村」の称号を得るためには様々な条件をクリアしなくてはなりません。

 コロンジュ村もここまでにするためにはたくさんの努力があったんでしょうね。

 続く・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、村の福引で肉12キロが当たった!!!そう言えば、私はベジタリアン・・・

VDM(Vie de Merde)より



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世界の駅 4 [リムザン地方]

 そう言えば今年はツツジを見ていなかったなあと思い、買い物のついでに公園を横切ったところ、予想通り時期を過ぎてしまい公園は緑一色でした。残念なことをしました。

 そしていよいよ関東地方も梅雨入りです。しばらくじめじめした日が続きます。

 さて、シリーズの四回目は、フランスのリモージュにあるリモージュ=ベネディクタン駅を訪ねます。

Paris_Lomoges.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年6月1日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 別名「鉄道の貴婦人」と呼ばれるのがリモージュア=ベネディクタン駅です。

 列車のドアが閉まり、駅員のフェリックスさんの笛とともに出発していきます。

 フェリックスさん、単なる駅員ではないそうです。

 「お客さんに駅の歴史についてよく尋ねられたんです。いつできたのか?その前はどうなっていたのか?ってね。最初はあまり答えることができなかったんですが、詳しい人に教えてもらってうまく答えられるようになったんです」

 つまりガイドさんみたいなこともする駅員さんなんですね。

 こちらが駅舎の全景です。ホームと線路は向こう側に伸びています。

 時間を遡って1858年初頭、駅舎はいたって普通の建物でした。

 利用客の増大に合わせて駅の改築計画が持ち上がり、若き建築家ロジェ・ゴンティエの設計が採用されます。

 ゴンティエは最初ピロティ式駅舎を計画していましたが、これは実現しませんでした。

 工事開始から5年後の1929年に新しい駅舎が誕生します。

 住人が目にした新駅舎は、首だけ妙に長いカバかサイのような動物にしか見えませんでした。

 動物の首に見えたこの塔、現在は一般公開されておらず、入れるのは関係者だけ。

 塔の高さは60メートル。歴史学者のパスカルさんと一緒に螺旋階段で上がってみましょう。

 「ここが時計室です。今ではこの時計を見る人もいなくなってしまいましたが、当時は列車の発車時刻を確かめるための唯一の方法だったんです。ですから誰にでも見えるように四方に設置されました」

 当時として革新的だったのは電気で動いていたことと遠隔操作できたことです。

 出来たばかりの時はめっぽう評判の悪かった駅舎ですが、すぐに事態は好転。人々から高い評価を受け始めます。

 まずは高さ30メートルのこのドーム。屋根は銅ぶきです。

 建物の装飾にはこの地方の産業が描かれています。

 陶器の絵付けで使う筆、七宝焼きのトレー。リモージュと言えばあの焼き物ですね。

 そしてドームの屋根にもこんな装飾が施されていました。

 駅舎の中はアールデコ調のガラス窓がしつらえてあります。よく見ると職人さんの丁寧な仕事がわかります。

 この駅が気に入って、駅舎の中にあるカフェに通う人もいます。

 「ここに来ると、何か魂のようなものを感じます。駅というのは旅する場所、通り過ぎる場所ですからね。様々な出来事がここに集まっているんですよ」とクリスチャンさん。

 そしてこの駅の地下にも隠れたお話がありました。

 ホームの地下10メートルのところにあるこの地下道は1930年代の工事で作られました。

 そしてナチ占領下ではドイツ国防軍のシェルターになっていたそうです。

 そんな過去を持つリモージュ=ベネディクタン駅ですが、ここには、今ではあまり見かけなくなった駅の食堂があります。

 一般の旅行者に加えて、数多くの有名人がここで空腹を満たしました。

 「ここには政治家の方も沢山お見えになりました」とお店のオーナー。

 ゲストブックにはオランド前仏大統領のサインもあります。一般の人たちとテーブルを囲んでお食事されたそうです。

 続く・・・。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、駅で女性に『私たち、何の関係もない赤の他人だからね!』と罵られた。同じ旅行カバンを持っているというだけで[あせあせ(飛び散る汗)]


VDM(Vie de Merde)より


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6月は雨 [リムザン地方]

 いよいよ梅雨が本格的になってきました。

 

 どんよりと曇った空からしとしと雨が降るのはあまり愉快ではありませんが、この時期、雨が降らないといろんな意味で困ります。

 

 東京は水がめが危ない状況になっていますし、できればざあ〜っと降って欲しいところです。

 

 欧州で6月といえば、一年のうちでも一番お天気のいい日が続く月。

 

 しかし、フランスには日本と同じように雨の日が続くところがあることがわかりました。

 

Paris_Lomoges.jpg

  

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年6月16日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。 


 

 ここはリモージュ焼きで世界的に知られる町リモージュ(Limoges)。

 

 この時期、他の町ならサングラスが欠かせませんが、ここリモージュでは、これ、傘が絶対に欠かせないそうです。

 

 「傘は必要です。朝、家を出るときは日差しがありましたが暗いねずみ色の雲が出てました。夕方になって雨に濡れるのは嫌なんで傘を持ってきました」と男性。

 

 この日、リモージュの朝の気温は14度。予報によると午後の気温は17度にしかならないそうです。

 

 ここが日本と違うところ。日本はむしろ蒸し暑くなってしまいますが、リモージュでは寒くなるらしい。

 

 長袖のジャケットを羽織ったカフェの従業員がテラスにテーブルと椅子を出して並べています。

 

 雨が降りそうなのに大丈夫なのかな?

 

 「昨日は途中から雨が降り出して、テラスのお客さんは大急ぎでお店の中に移動してきました。雨に降られては他にしようがありませんからね」

 

 どうやら晴れたり降ったりの繰り返しらしい。

 

 好天気の続くこの時期、お肉屋さんではバーベキューで使うメルゲーズ(ソーセージ)がよく売れるところですが、ここでは逆に売り上げが落ち込むとか。

 

 「雨の降る肌寒い日は家の中にいる方がいいですからねえ」とお肉屋さん。

 

 そして、家庭菜園では長靴姿で手入れをする人がいました。

 

 「この時期は種をまいたり苗を植えたりはできません。こうやって雑草を引き抜いて手入れをするくらいです」と男性。

 

 リモージュも太陽が戻ってくるまでしばらくの我慢です。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、僕の父は “冷戦” についてこう説明していた。『ソ連とアメリカがお互いに飛行機を飛ばして冷たい雨を降らせたことからきてるんだよ』それを僕はずっと信じてた」

 

VDM (Vie de merde)より




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リムザン地方の小さな村 その5 [リムザン地方]

 シリーズの最後は、三回目に紹介したマゴ村から北へ3キロほど上がったところにあるムティエ=ダアン(Moutier-d'Ahun)を訪ねます。(下記地図の紫印)

 

Paris_Limousin.jpg


より大きな地図で リムザン地方の小さな村 を表示

 

 下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年9月27日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら




 クルーズ川にかかる複数のアーチのある古い橋。

 その向こうに見える三角屋根の建物。

 中世にタイプスリップしたかのような気分になります。

 自然の中に埋もれたような村のお宝が、修道院の教会。

 大きな正面入り口をくぐって中に入ると、木立の回廊がありました。元は石の回廊だったそうです。

 「石の柱は、100年戦争と宗教戦争で壊されてしまいました。壊れた石柱の代わりに、こうして木が植えられているのです」とジャン=クロードさん。

 教会の中には、みごとな木の彫刻がしつらえられています。

 17世紀にお坊さんたちがオーヴェルニュの彫刻家に依頼して作らせたものだそうです。

 自然をモチーフにした傑作の数々は国の文化財に指定されています。

 モチーフのなかには異教を思わせるものも混じっています。

 一つずつ丁寧に見ていくと面白いものがみつかりそうです。

 自然に恵まれたこの村に魅了されて住むようになった人もいます。

 その一人が写真家のイヴ・セスボンさんです。

 「季節がリズムを刻み、それによって村の風景やクルーズ川も変化します」

 カメラを持って村の写真を撮影するイヴさん。毎回、面白い物を発見するそうです。

 たとえば、ある建物の壁。

 壁の隙間を埋めるために、壊れた教会の石を使ったようですが、どれもぽっこり飛び出しています。

 その中には人の顔をした石もありました。

 人口180人足らずのムティエ=ダアンは、緑の木々に囲まれた静かな村でした。


 

******** フランス人のつぶやき *******



「今日、お隣の美女の飼い猫が木の上で動けなくなった。さっそく僕はネコを助けに木に登った。で、結局、僕も動けなくなって消防隊の到着を待つことに・・・[あせあせ(飛び散る汗)]

 

VDM (Vie de merde)より



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リムザン地方の小さな村 その4 [リムザン地方]

 シリーズの四回目は、また南へと下って、「フランスで最も美しい村」の一つテュレンヌ(Turenne)を訪ねます。(下記地図の黄印)

 

Paris_Limousin.jpg


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 下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年9月26日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら




 丘の上にできたテュレンヌはリムザン地方でもよく知られている村の一つです。

 そして、たくさんの観光客が訪れます。

 「村の建物は一軒として同じものはありません。それがこの村の魅力だと思いますよ」とレイモンさん。

 村の一番高いところにあるのがテュレンヌ城。

 今では崩れかけた城壁と塔だけが残っています。

 塔は17世紀のものでセザール塔と呼ばれています。

 こうやって村を見上げると全体がお城の一部のように見えます。

 高さ18メートルの塔のてっぺんまで上ると、360℃のパノラマが待っていました。遠くオーベルジュ地方あたりまで見えるそうです。

 13世紀から18世紀まで、この村は今のモナコのような地域だったそうです。

 国に税金を納めることもなく、フランスとは別の法律を施行していたそうです。

 「これこそ本物の税金天国だったのです」と観光ガイドの方。

 これだけ大きな塔が今も残っているとなると、当時のお城はさぞかし立派だったことでしょう。村の繁栄ぶりがうかがえます。

 現在の村の主な産業は観光ですが、手工芸の職人さんたちも村の経済を支えています。

 ドゥニさんもその中の一人。

 「木や石などの自然の素材に命を吹き込むのが職人の仕事です」とドゥニさん。

 塔の上から見下ろす村に並ぶ急勾配の三角屋根。ふとキュビズムの絵を思い出してしまいました。

 人口800人足らずの小さな村は、長い歴史に支えられて今も寂れることはないようです。


 

******** フランス人のつぶやき *******



「今日、小さな村で演奏会をしたが、観客よりステージにいる人間の方が多かった」

 

VDM (Vie de merde)より



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リムザン地方の小さな村 その3 [リムザン地方]

 シリーズの三回目は、前回の滝の村から100キロほど北上したところにある、彫刻の村マゴ(Masgot)を訪ねます。(下記地図の緑印)

 

Paris_Limousin.jpg


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 下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年9月25日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら




 村には14軒の家しかありません。となると人口もそれなり。

 しかし、年間の訪問者の数は3万人あまりにもなると言います。

 バー・レストランの横にある観光案内所はいつも人でいっぱい。

 その理由は、村のあちこちにあるユニークな石の彫刻でした。

 作ったのは19世紀に村で暮らしていた石工のフランソワ・ミショー。

 彫刻は全部で約50点ほどあり、人、動物、想像上の生き物などそのモチーフは様々です。

 「村は少しずつ有名になってきました。そのうち専門家がやってくるようになり、ミショーはアールブリュット(アウトサイダー・アート)や大衆芸術の先駆者の中に数えられるようになりました」と村長さん。

 石工だったミショーは、セカンドハウスを自分の手で建てています。

 ここにもたくさんの彫刻が飾られています。物によっては物議をかもした作品もあるとか。

 たとえば、胸があらわになった女性の石像。

 「この石像は村の人たちに受け入れてもらえませんでした。そこでミショーは、帽子をかぶせることにしたんです」

 帽子をかぶせても女性の胸はあらわのまま。これで村人たちを納得させられたのかどうかはなはだ疑問。

 それはさておき、村の魅力はミショーの彫刻だけではありません。

 長い歴史を感じさせる石の家も訪れる人々の心を引きつけています。

 ジョゼットさんは、10年前にこの村にあるお祖母さんの家に夫とともに移り住んできました。

 「ここからすぐのところには森があって、羊がいたり、キノコがあったり、栗の実だって落ちていますよ」とジョゼットさん。

 ここなら自然とともに普通に暮らして行けるということなのでしょう。

 さて、村では石を使ったワークショプが定期的に開かれています。

 「きれいだし、自分だけの作品が作れるのがいいです」と男の子。

 「こうやって叩きながら作品が出来上がるのが楽しいです」と女の子。

 「指示をきちんと聞いていないと間違ってしまいます。一度間違ってしまえば後戻りはできません。そのままなんとかやりくりしながら作業を進めて行かなくてはならないのです。ですから、石は教育にはとても適した教材なのです」とインストラクターの女性。

 ミショーのおかげで、マゴは個性的な魅力を持つ村になったようです。


 

******** フランス人のつぶやき *******



「今日、弟がソーシャルネットワークのアカウントを復活させるのを手伝っていると、ログインするための質問『あなたの家で飼っている動物の名前は?』が出て来た。弟はそこに私の名前を入力していた」

 

VDM (Vie de merde)より



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リムザン地方の小さな村 その2 [リムザン地方]

 シリーズの二回目は、前回から南東に移動して、滝で知られるジメル=レ=カスカード(Gimel-les-Cascades)を訪ねます。(下記地図の赤印)

 

Paris_Limousin.jpg


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 下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年9月24日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら




 村の住人ジャン=ピエールさんの描く村の風景。昔のおとぎ話に登場しそうな風景に見えます。

 「ウチからは村の全体が見渡せます。それに滝も見えますよ。抜群のロケーションなんですよ」とジャン=ピエールさん。

 村をぐるりと囲むように流れているのがモンターヌ川。

 この川が美しい3つの滝を作り出しています。村の名前にあるレ=カスカードは「滝」という意味。

 現在の村の人口は720人ほど。中世の頃には重要な場所だったのか、お城が2つもあったそうです。

 そして、当時、村の中に入るためには必ず橋を渡らなければならず、領主はその通行人から通行税を徴収していました。そのためこの橋は「通行税の橋」と呼ばれているそうです。

 通行税を取られてしまうのでは、自由に何度も村を出たり入ったりできませんね。

 階段状に家が並んでいる村を案内してくれている方は村長さんです。

 村の人たちは皆顔見知りです。合えばこうして挨拶を交わします。左右の頬にキスをするのがフランス式。

 宝石デザイナーのリリーさんは元鍛冶屋のとなりにアトリエを構えています。

 「私はモロッコで技術的なことを学んできましたが、私のルーツはこの村にあると思っています」

 村にはいくつか伝説がありますが、その一つが鍛冶屋と病気の子供のお話。

 鍛冶屋が元気のない子供を抱いたまま、その子めがけてハンマーを振り下ろします。

 もちろん鍛冶屋に子供を殺す気はありません。ハンマーが子供に当たらないようにぎりぎりのところで止めます。

 しかし、それを知らない子供はびっくり仰天。そのおかげで病気が治ったというわけです。

 病は気からとも言いますからあながち嘘とも言い切れませんが、どうなんでしょうねえ。

 前回のモルトマール村はオレンジ色の屋根でしたが、こちらはグレー。

 村全体の色合いも違っていましたが、中世の面影をきちんと残しているところは同じでした。


 

******** フランス人のつぶやき *******



「今日、高速道路の料金所で、コインの代わりにクレジットカードを放り込んでしまった[あせあせ(飛び散る汗)]

 

VDM (Vie de merde)より



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