SSブログ
ロレーヌ地方 ブログトップ
前の10件 | -

ダボの岩山 [ロレーヌ地方]

 日曜日恒例の週末旅は以前の番組の再放送だったのでお休みです。

 今週は、こんな絶景のある場所に行ってみましょう。

Paris_RocherDD.jpg

下記のウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2022年5月1日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん、どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここはアルザス地方とロレーヌ地方の間にある岩山。今から2億4千万年前に海底からせり上がって出来たと言われています。

 「まるで灯台のようですよ。とにかく並外れた物体です」と、この岩山の歴史に詳しいジェロームさん。

 長い歴史の中で、様々な人々がこの岩山を征服しようとしてきました。

 こちらは初めて岩山に作られた城塞です。10世紀頃のもの。

 この山の上で、しかもこれだけの石の要塞で囲まれていたのでは、落とすのは相当大変です。攻めようなどという意欲もかき消されてしまいそう。

 しかしこの城塞も、1679年、ルイ14世の命令で壊されてしまいました。その時の石を使って建設されたのがこの礼拝堂です。

 現在ではここからのこの眺望を楽しむために観光客が数多く訪れます。

 「世界の頂点にいるみたいで気持ちがいいですよ」

 「ここからの眺めは素晴らしいです」

 ここからならベルギー、ドイツ、スイスまで見渡せそうです。

 この岩山の周りに広がる鬱蒼とした森の中には、意外なものがあります。

 それは直接岩の中に作られた住居。20世紀初頭まで人がここで暮らしていたそうです。現在、残っているのはこの2つの家だけ。

 「噂によると、第二次世界大戦中、ドイツ軍の目から逃れて人々がここに隠れていたそうです」と男性。

 そしてこんな山小屋もあります。

 ここはドイツ最後の皇帝ヴィルヘルム2世の狩り用の山小屋でしたが、使われなくなったまま放置されていました。

 2013年から有志による再建が始まりました。

 「屋根が壊れて3階の最上階は吹きさらしになっていたのでかなり傷んでました」

 寄付や国からの補助金のおかげで屋根の吹き替え作業が進められています。作業にあたっている皆さんはボランティア。

 素敵な山小屋になりそうですね。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、歴史の口頭試験で、”ゲシュタポ” を ”ガスパッチョ”と間違えた[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


nice!(28)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

フランスで最も美しい駅 [ロレーヌ地方]

 この時期になると、近くの公園で梅まつり開催の案内が出る頃なのだが、調べたところ、やはり今年は中止だそうだ。

 ただ、公園は自由に散策できる。

 この間から狭い通路に一方通行の表示やらなんやら普通じゃないものが設置してあり、なんだろうと思ったら、梅見客のコロナ感染防止のためらしい。

 こんな時だから梅なんか見てちょっと楽しみたいところだけど、複雑・・・。

 さて、WHOの発表する世界の感染者レポートによれば、今年1月17日までの一週間の新規感染者数は(カッコ内は前回の数字)(百の位は四捨五入)、英国が340,000人(418,000)、ロシアが166,000人(165,000)、ドイツが125,000人(143,000)、イタリアが111,000人(117,000)、フランスが125,000人(123,000)。

 英国とドイツは減少。ほかはどこも大して変わらない。

 また、スペインは94,000人(59,000)と急増、日本は42,000人(40,000)ほど。どんどん減少していって欲しいけど、そうはなってないみたいでがっかり。

 さて本日は、フランスで最も美しい駅に選ばれた駅を訪ねてみましょう。

Paris_Metz.jpg


下記の写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年1月20日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

20210121.jpg

 これがその駅。

 フランス北東部の都市メスにあるメス駅です。

 選ばれたのは今回で二度目。強力なファンが大勢いるようです。

 「美しい駅です。メス市民の誇りですよ。これだけの駅は個々にしかありませんよ」と男性。

 どうもネット上で投票するようになっていたようです。今年は例年の3倍もの投票があったとか。

 皆、巣篭もりでネットがより身近になったのかもしれません。

 駅舎をよく見ると教会のようにも見えます。完成したのは1908年、建てたのはドイツ人建築家Jürgen Kröger。

 屋内にはこんな素敵なホールのような場所があります。なんに使われていたのかな?

 一方、ここは待合所でしょうか?現代的にリノベーションしてありますが、元の建物はきちんと残っています。

 あちこちに施されたレリーフ。こちらの柱の上には、シャンパンを運ぶ給仕係が彫られています。

 こちらは、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世専用のお部屋だった場所。

 現在は駅全体が歴史的建造物として文化財に登録されているそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、寝坊したせいで列車に乗り遅れた夢を見て目が覚めた。実際、本当に列車に乗り遅れた。でも寝坊したからじゃないよ。駅までのバスを間違えたからさ[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


nice!(41)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

ミラベル祭り [ロレーヌ地方]

 今週いっぱい我慢すると、夏が去って秋が向こうからやってくるらしい。はやくきてくれぇ〜。

 WHO発表の世界のコロナ感染リポートによると、一昨日までの一週間で、日本の100万人あたりの総感染者数は565人、韓国が413人、オーストラリアが1028人。

 欧州はどうかと言えば、フランスが4604人、スペインが10672人、英国が5070人、イタリアが4570人と軒並みすごい数。

 日本と欧州のこの違いには何か要因があるようなきがしてならない。

 そんなコロナ禍の中、フランスのメスでは、8月最後の週末にミラベル祭りが開催されたそうです。

Paris_Metz.jpg


下記の写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月31日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

20200909.jpg

 ミラベルとは果物。プラムの一種です。

 フランスではこのロレーヌ地方が産地のようで、毎年この時期になるとミラベル祭りが開催されます。

 コロナ禍ゆえ出店数が例年に比べると少ないようですが、ミラベルは人気の旬の果物です。

 「赤く色づいて、しっかり熟してますよ。ジャムにしたり、そのまま食べても美味しいですよ」

 ミラベル、どんなお味なんでしょう?食べてことあるようなないような・・・。

 こちらのマダムは42年も前からミラベル祭りには欠かさず来ているそうです。

 「いつも美味しいのよ」とマダム。

 ちなみにミラベル祭りは今年で70回目。

 「私みたいな高齢者にとっては厳しい状況だけど、このお祭りにだけは来ますよ」

 いつもは一週間開催されますが、今年は4日に短縮。入場者もちょっと少なめですが、楽団もいてにぎやか。

 生産者にとっては、入場者は少くてもこのお祭りに参加することが重要です。

 「こんな状況ですが参加することにしました。こうして出品する場があるでんすから、出品しないなんてことはあり得ません」と生産者。

 今年は感染対策でパレードもミラベルクイーン・コンテストもありません。こちらの女性は去年のクイーンです。

 「例年なら入場者の皆さんと握手をしたりハグをしたりするんですが、今年はできません。ちょっとよそよそしい感じなってしまいますが、感染対策の方が大事です」

 マスク着用で互いに距離を取ることが大事。皆さん、ちゃんと守ってますね。

 楽団のトランペットもマスク着用。そう言えば、トランペットが一番飛沫が飛ぶとか。

 広場ではDJのパフォーマンスもあります。アルコール消毒も徹底されて感染者を出さずにすんだようです。

 きちんとポイントを抑えて皆が行動すれば、コロナ禍でもお祭りは開催できるということなのかもしれません。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、キッシュを作った。娘がとても喜んでお世辞を言った。『ママはキッシュ・クイーンよ!』それを見ていた娘のパパが笑い転げていた・・・」

VDM(Vie de Merde)より


nice!(56)  コメント(2) 
共通テーマ:地域

偶然の産物 [ロレーヌ地方]

 先日、観光客受け入れ準備を着々と進めているギリシャが、受け入れても安全な国のリストを作成しているという話をした。

 そこには日本も含まれていて、しめしめと思っていたのだけれど、ギリシャって偉そうにそんなリストを作っていられるような身分か?と気になり、WHOの世界感染者数一覧をチェックしてみた。

 すると、感染者数3,058人、死者183人。お見逸れしました。十分にその資格はあるらしい。

 それにしても、どういう理由でこれだけ少ないのだろう?島が多いからか?

 それはさておき、外出禁止の続いていたフランスのとある小さな村の農場で、新しいチーズが偶然生まれたそうです。

Paris_SaulxureSM.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年6月8日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

FromageConfine.jpg

 こちらはヴォージュ県の標高500メートルの山の中にある農場。

 この地方の品種の白黒斑尾乳牛がたっぷりの牛乳を出してくれます。美味しいチーズになる牛乳です。

 しかし、外出禁止が続いたため、出荷量が激減。

 「出荷できなくなったからと言って、水道の水を止めるように牛乳が出てくるのを止めることはできません。で、結局、毎日乳搾りをしてチーズ作りを続けていました」とご主人のリオネルさん。

 チーズを作るのは奥様のローラさんのお仕事。塩水で洗って熟成させるのをくりかえして、マンステールというチーズになります。

 いつもならこの作業を毎日続けるのですが、出荷量が減少したため、一時、生産を休止しました。

 「こちらの棚のはそのままここに放おっておいたものなんですが、コレを見てください。牛乳に含まれる天然の菌のおかげで見事に熟成したんです。4週間ほど熟成させてから食べてみたところ、子供たちが美味しいと認定してくれました」とローラさん。

 そこで、新たに名前をつけて販売することにしました。その名も、Le Confiné(隔離、閉じ込めるという意味合い)。

 農場内にあるお店にお客様がいらっしゃいました。新しいチーズに興味津々。

 隔離を解いて包みを開けます。ナイフで切って中を見てみると、こんな感じになっています。

 う〜む、どんなお味なんでしょう。見た目ではわかりませんねえ〜。

 「美味しいと評判になって、注文が相次いてるんですよ」とリオネルさん。

 これで売上回復となりそうで、よかったですね。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、お腹が空いて目が覚めた。台所に行ってみるとシリアルのようなものがあったので、牛乳と一緒に食べてみた。ちょっと変な味・・・。すると後から起きてきた旦那さまが言った。『なんで鳥の餌なんか食べてるの?』[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


nice!(50)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

100日前の仮装祭 [ロレーヌ地方]

 先日、ちょっとした観光地に行ってきました。

 あちこちに神社があるので、一つくらいお参りしておこうかと思ったのですが、他の人がぎこちない動作でお参りしているのを見た途端、バカバカしくなってやめてしまいました。

 二礼二拍一礼でしたっけ?あんなことやってると、何をお願いしに来たのかも忘れてしまいそう。

 そんなことより、チャリ〜んとお賽銭をあげて、シャラシャラっと鈴を鳴らして、パンパ〜んと柏手を2回打ったら手を合わせて願いごとを念じる。

 それでおしまい。その方がずっといいような気がします。

 気分も爽快。神様だって手早く済ませてくれたら助かるんじゃないですかね。

 それはさておき、フランスではこんな風習があるそうです。こんな風習があるなんて初めて知りました。

Paris_Metz.jpg



下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年3月14日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 フランスの高校生は卒業前にバカロレアという国家資格を取得します。

 大学などの進学には必要な資格ですし、就職するにしてもこの資格があれば有利になります。

 因みに2017年度の合格率は87.9%。新しく資格を取得した若者(稀に熟年も)は643,000人になります。

 今年の試験は6月18日から始まりますが、それから100日前の3月14日、フランスでは、地域によってまちまちですが、高校生たちが仮装して通りを練り歩く習慣があるそうです。

 こちらはフランス北部の都市メス。

 元気のいい高校生たちが思い思いに仮装して歩いています。

 この日、仮装した高校生たちは朝8時に学校前に集合。

 授業を休むことは禁じられていますが、高校生たちは授業なんてどこ吹く風。この仮装パレードの方がずっと大事というわけです。

 このお祭り、どうもバカロレアの試験に向けて準備を開始する合図のようなものらしい。

 となると、今のうちに馬鹿騒ぎをしておこう!なんてことになるんでしょうかね?

 場合によってはエスカレートする可能性もあるため中止する自治体もあるそうです。

 メスの場合は伝統として地元に根付いているようです。

 「仮装した高校生を見るのは楽しいですよ」とカフェの女性。

 「ええ、毎年感心して見てますよ」と別の女性。

 お祭りの翌日から試験勉強が始まります。しばらくは大変ですね。皆さん全員が合格できますようお祈りしてます!


******* フランス人のつぶやき *******

今日、哲学の教師としてバカロレアの追試の面接試験をした。その受験生の一人によれば、古代ギリシャでは自殺は死刑だったそうだ

VDM(Vie de Merde)より



nice!(51)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

ブラッスリー4 [ロレーヌ地方]

 とにかく、寒い!

 日の当たらない場所に積もった雪は、昼間は少し溶けて液体になるようですが、翌朝にはカチンコチンに凍って氷になっています。

 週末には寒さが緩むようですが、この氷の雪山、しばらく残り続けるようです。

 さて、シリーズの最後は、フランス北東部の都市ナンシーにあるブラッスリーL’Excelsiorを訪ねます。

Paris_Nancy.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で、2018年1月19日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ナンシーの凱旋門。門の向こうに大観覧車があるようです。

 ここはフランスで最も美しい広場の一つ、スタニスラス広場。バロック様式の建物が並ぶこの広場からすぐのところにあるのがブラッスリーL’Exelsior。

 お店の中ではお客様をお迎えする準備が着々と進められていました。

 テーブル数は約100。ノリの効いた白いテーブルクロスがかけられ、テーブルセッティングも完璧です。

 ちょっと面白いのはこのナフキンの折り方。このお店独特のものだそうです。並んでいるのを見るとヨットのように見えます。

 店はナンシー駅の真向かい。お客様の混み具合も列車の発着によって決まります。

 そして液晶画面で列車の発着時間を確認することができます。

 サルバトールさんは18年前から給仕係を務めています。おかげでお客様とは顔見知り。

 一方、エカイエ(牡蠣の殻を開ける職人さん)は朝の7時に出勤し、お客様の目に留まりやすいように、魚貝類を並べます。

 「お見えになるお客様のうち半分が海の幸の料理をご注文になります」とエカイエ。

 開店前のブリーフィングが始まりました。給仕長から本日のメニューについて説明があります。

 さあ、いよいよ開店です。ここからは一刻も時間を無駄にはできません。

 慌ただしいフロアーの天井を見ると、アールヌヴォーの優雅な装飾が施されているのに気がつきます。

 建物が完成した1911年に開業。100年以上の歴史があります。

 「いつも時間との戦いです。特にランチの時間はね。会社員の方は時間内に食事を済ませて職場に戻らなくてはならないですから」と女性の給仕係。

 作っているのはタルタルステーキ?

 厨房の方も同じく大忙しです。お昼の2時間だけで180食を出さなくてはなりません。

 そういえばこのお店、毎日朝の8時から夜の0時半(土日は11時)までオープンしているそうです。

 女性の給仕係、すごいですね。大きなおぼんに4皿分の料理を乗せて運んでいます。

 それに、こちらの男性の給仕係もすごい。コーヒーはいったい幾つおぼんにのってるんでしょう?!

 これはプロじゃないと出来ない技ですねえ〜。よく見ると端を肩に乗せて運んでます。

 「こうやって指を立てておぼんを持ち、フロアーを行き来します。これが楽しいんですよ。それにお客様に見せるちょっとしたパフォーマンスでもあります」と給仕係。

 「ここはナンシーの心みたいなところです。街で一番有名な場所ですよ」と男性客。

 L’Excelsiorは1911年にアルザス地方出身の家族によって開業されました。

 以来、数々のセレブが訪れる有名ブラッスリーになりましたが、地元のお客様にも人気です。こちらの男性は歴史の専門家。 

「ここはアールヌヴォーの寺院とも言われる場所です。エコール・ドゥ・ナンシーのおかげで、ナンシー派アールヌーヴォーがここで完成したんです。どの装飾も当時の典型的なものばかりです」

 ここまで来て、以前、ナンシーの週末旅でこのブラッスリーが登場したのを思い出した方もいらっしゃるでしょう。見逃した方は→こちら

 19世紀から20世紀にかけて欧州に広がったアールヌーヴォーの波がナンシーにも押し寄せ、ナンシー派アールヌヴォーが生まれたのでした。

 その中心人物の一人がエミール・ガレでした。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、父が古くからの友人をディナーに招待した。僕と僕の弟や妹も一緒にテーブルを囲むことになった。しかも子ども席で。僕たちは順に、23歳と20歳と15歳[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


nice!(46)  コメント(4) 
共通テーマ:グルメ・料理

水仙まつり [ロレーヌ地方]

 ジムの向かいの、ちょっと小高い公園のところに大きな桜の木があるのですが、今日、満開になっていました。

 

 毎年、この時期になると美しいなあと見とれてしまいます。

 

 そして、プールでは、またあの鼻歌おばあちゃんと一緒になりました。

 

 プールから上がるとミストサウナに入って鼻歌まじりでシャワーにかかるとすぐに出て行ってしまいます。

 

 サウナに入るというより、暖かい部屋に入ってシャワーにかかりたい、というだけなのかもしれません。

 

 私などは「もうダメだぁ〜」の一歩手前くらいまで入って(だいたい10分くらい)、冷たいシャワーにかかって出てきます。そうすると、その後もずっとあったかい。

 

さて、日本はあちこちで桜が満開のようですが、フランスのヴォージュ地方では水仙が満開です。

 

Paris_Gerardmer.jpg


 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年4月7日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

 

 

 ここはヴォージュ県の小さな町ジェラルメ(Gerardmer)。水仙の花が満開です。

 

 今日は、2年に一回行われる水仙まつりの準備のために、たくさんの子供たちが花を摘んでいます。

 

 「いい匂いがするの。パパとママにあげます」と女の子。口がアヒルさんみたいでした。

 

 「小さな花びらがあってとてもキレイです」と男の子。

 

 今日は、52,000束のブーケを作らなくてはなりません。今週末に開催されるお祭りで使うのです。

 

 一生懸命に摘む子もいれば・・・水仙と一緒に春の陽を楽しむ子もいます。気持ち良さそうですねえ〜。

 

 「自分のブーケができたら水仙を摘むのをやめて、さっさと仲間と一緒に遊ぶ子もいますよ」とお母さん。

 

 仕方ないですよね。冬が終わって日差しいっぱいの春がやってきたんですから、お花畑の中で遊びたくもなります。

 

 水仙のブーケはアトリエに集められます。

 

 ここで、水仙まつりのパレードに参加する山車の飾り付けが行なわれています。

 

 お祭りは今週の土曜日、つまり今日、開催されます。

 

 映像は前回の祭りの様子。かなり大がかりですね。マントンのレモン祭りを思い出します。

 

 この日、県外からの人たちも合わせて数千人の見物客が訪れるそうです。

 

 最後は豚の貯金箱でした。ちょうど2ユーロがお腹の中に入っていくところです。

 

 それにしても水仙の花の数がすごいですね。花が萎れないように根元には水を含ませたスポンジが設置されているようです。

 

 今年はどんな山車が登場するのでしょう?

 

 以前の祭りの様子に興味のある方は→こちら 

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、夫が私の両親を家に来るのは三回目。一回目のお土産は花束、二回目はチョコレート。そして三回目は・・・トイレットペーパー。『あの、その〜、お宅のはちょっと薄すぎるんでね。分厚いのを持ってきました!ははははは・・・』」

 

 

VDM (Vie de merde)より




nice!(47)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

フランスで最も美しい駅 [ロレーヌ地方]

 フランス国鉄の関連会社が、フェイスブック上で「フランスで最も美しい駅は?」の総選挙を行ったところ、フランス北東部にあるメス(Metz)の駅がめでたく当選したそうです。

 

 一体どんな駅なんでしょう?

Paris_Metz.jpg



  下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年2月21日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 こちらがそのメス駅。まるで教会のよう。

 

 しかし、確かに毎日約20,000人が利用している駅舎なのです。

 

 「ええ、素晴らしい駅ですね。私、ちょっと急いでいるので行きますね」と女性。

 

 「正直、私は毎朝通勤のために利用しているのでゆっくり眺める時間があまりないんですが、ちょっと立ち止まって鑑賞すればいいのかもしれませんね」と男性。

 

 毎日利用している人たちにとっては見慣れた普通の駅なのかもしれません。

 

 この繊細な装飾の数々。

 

 完成したのは1908年、建てたのはドイツ人建築家Jürgen Krögerです。

 

 中のホールはこんな感じ。天井までの高さは40メートル。

 

 「投票しましたか?」と取材班。

 

 「ええ、もちろん投票しましたよ」と女性。

 

 「この駅が一番美しいと思いますよ。だって、私はメスに住んでますからね」と別の女性。

 

 やっぱり地元の人たちはこの駅を誇りに思っているようです。

 

 赤いリュックを背負った男性は観光客でしょうか?早速、駅舎を記念撮影。

 

 かつて駅の中には食堂があったようですが(→こちら)、今では本屋さんに生まれ変わっています(→こちら)。

 

 元の作りは残しつつ、うまい具合にリノベーションしてあります。

 

 100年以上も前の食堂はかなり老朽化していたに違いありません。

 

 さて、こちらは駅の向かい側にあるカフェ。

 

 「素晴らしい建物です。まるで美しい少女みたいですよ」とお店の方。

 

 ガラス張りのサロンからは駅舎のファサードがよく見えます。

 

 ここなら寒さに震えることなくじっくりと鑑賞できそうです。

 

 こうしてあちこち見ていると、ドイツ人の建築家らしい特徴が散りばめられているのがよくわかります。

 

 「中世を思わせる彫刻やフリーズなどの装飾で、全体が荘厳な作りになっています。それが美しい駅と言われる所以だと思います」と専門家。

 

 この駅舎がユネスコの文化遺産に登録される日も近いかもしれません。

 

 因みに、他にはどんな駅が票を集めたかといえば、ストラスブール、リモージュ、トゥール、ラ・ロシェルでした。

 


 

******** フランス人のつぶやき *******

  

 

「今日、駅でお菓子のサンプルを配っていたので早速もらって、カリカリ食べながら電車に乗ったら、周りの乗客がジロジロ眺めるのでやっと気がついた。もらったのはキャットフードだった」

 

VDM (Vie de merde)より



nice!(46)  コメント(2) 
共通テーマ:地域

フランスの最も美しい村3 その4 [ロレーヌ地方]

 フランスでは労働法の改正案が提出され、それに反対する人の活動が徐々に高まって来ました。

 

 政府はしゃにむに抑え込もうとしていましたが、デモへの参加者が増えるにつれ、それも厳しくなってきたようです。

 

 以前、学生のデモが激しくなって、結局、政府が法案を取り下げたという過去もあるので、これからどのようになっていくか注目です。

 

 さて、本日ものんびりとフランスの田舎を訪ねることにしましょう。

 

 「フランスで最も美しい村」シリーズの四回目は、フランス北東部の小さな村シャティヨン=シュル=ソーヌ(Châtillon-sur-Saône)です。


Paris_ChatillonsurS.jpg



 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年5月5日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。 



 

 この心休まる田園風景。村の中をソーヌ川が流れています。人口はわずかに150人足らず。

 

 中世、ルネッサンス、20世紀と、それぞれの時代の足跡が刻み込まれた家々。

 

 村では傷んだ建物の修復があちこちで行われています。

 

 「ここはかつてベッドだった場所です」とダヴィドさん。

 

 14世紀から15世紀にかけて、100年戦争やロレーヌ公国とブルゴーニュ公国の争いによって村は破壊されてしまいます。

 

 その後、16世紀初頭あたりから貴族がここに邸宅を構えるようになります。

 

 そして中世末期からルネッサンス期にかけて、ブルゴーニュ地方、シャンパーニュ地方、フランシュ・コンテ地方の要所となったのです。

 

 当時の建物が今でも残っており、村人たちによって修復作業が続けられているのです。

 

 こちらの古そうな建物は500年前のもの。中に入ると工事現場のようになっていました。

 

 この建物のオーナーがフェルナンさんです。

 

 ここから70キロほど北へ行ったところにあるナンシー(Nancy)で働いていますが、こうしてせっせと修復作業に励んでいます。

 

 「歴史があって居心地がいいんですよ。この建物を手に入れることができてよかったです」

 

 そしてもう一人、パリからやってきたジャン=リュックさんは、15世紀頃に建てられたブルジョワ階級の邸宅を手に入れました。

 

 修復が完了した暁にはセカンドハウスとして使用するつもりです。

 

 「このような階段付きの塔は、貴族や商人など特権階級の家に備え付けられていました。いわばステイタスの象徴だったわけです。それと同時に、火事の際の非常口にもなっていたのです」とジャン=リュックさん。

 

 シャティヨン=シュル=ソーヌには村の歴史を知ることのできる小さな博物館があります。

 

 1階には昔の学校が再現されています。

 

 黒板には「お金持になったからと言って幸せとは限らない」の文言が・・・。

 

 昔はこんなこと子供達に書き取らせながら、言葉を覚えさせていたようです。

 

 そして2階には昔の衣服が展示されていました。

 

 「こちらはペストの治療のために医者が来ていた衣服です。両手を布で覆い、こんなマスクをしていました」とガイドの女性。

 

 そして三階は、この村出身の画家ジャン・モンシャブロン(Jan Monchablon)(1854-1904年)の展示室になっています。

 

 20世紀初頭、彼の作品のほとんどがアメリカで売れてしまったそうです。

 

 この博物館では、寄付を募ってできるだけ作品を回収しようと頑張っているそうです。

 

 この世知辛い世の中を忘れさせてくれるような絵でした。

 



******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、僕の彼女が誕生日のお祝いに風光明媚な田舎の村を自転車で巡る旅を計画してくれた。なんて素敵な誕生日プレゼント!ただし、僕が自転車に乗れればの話だが[あせあせ(飛び散る汗)]

 

 

VDM (Vie de merde)より




nice!(55)  コメント(2) 
共通テーマ:地域

地方のお宝 その4 [ロレーヌ地方]

 フランスの地方のお宝シリーズの四回目は、温泉。

 

 フランス各地に温泉地がいくつもありますが、その中の一つがヴォージュ県です。

 Paris_Voges.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年4月9日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック

 蛇口から出てくるお湯の温度は70℃。ここは天然のスチームサウナ。

 

 高温のせいか、5分以上は中に入らないようにとの注意が出ています。

 

 プロンビエール=レ=バン(上記地図の赤印)の温泉を最初に発見したのはローマ人でした。2000年も前のことです。

 

 源泉のお湯の温度は85℃と欧州で最も熱い温泉の一つです。

 

 ローマ時代風の作りになっている施設の中をそぞろ歩くお客様方。

 

 「全身が健康になります。肌がきれいになって潤いました」と女性。

 

 「別世界に来たみたいです」と別の女性。

 

 ローマ人が発見した温泉は、その後、ルイ15世、ナポレオン・ボナパルトへと引き継がれ、ナポレオン三世の時代に大々的に発展を遂げました。

 

 村にはローマ風の建物があちこちに残っています。

 

 そして村の中心には、ホテル、レストラン、療養施設が一つに集まった温泉施設Thermes Napoléon(ナポレオン温泉)があります。

 

 毎年3,700人もの人々がここに療養にやってくるそうです。

 

 「この施設はわたしらの時代に作られたものではありません。重ねられた歴史があるんです。それぞれの時代の贅を尽くした建物や装飾があちこちに残っています」と男性。

 

 プロンビエール=レ=バンから50キロほど北西に行ったところにあるのがヴィテル(Vittel)。

 

 あのミネラルウォーターでおなじみのヴィテルです。ヴォージュの温泉の中では一番若いそうです。

 

 ジャクリーヌさんはヴィテルの温泉にちなんだ品物を収集して博物館に展示しています。

 

 鉱泉を詰めたボトルの他に、療養で使われた面白い器具もあります。

 

 中でも面白いのがトレーングマシーン。こうして筋肉を鍛えていたそうです。

 

 そして電球を使った器具もあります。

 

 「身体のあちこちに電球の光を当ててケアしたようです」とジャクリーヌさん。

 

 ヴィテルには19世紀後半から20世紀前半にかけて作られた建築物があることでも知られています。

 

 中にはパリのオペラ座を設計したシャルル・ガルニエの手による建物もあります。

 

 かつては上流階級の人々が大勢やってきたと言います。

 

 「ここは様々な人々が出会う場所でした。恋人同士だったり、政治家だったり、様々な人々がここに集まったのです。1904年には競馬場も作られました」

 

 かつての建物の修復も始まっています。

 

 最近ではヴォージュ地方の温泉に療養にやってくる人たちも増えたそうです。

 

 尚、ヴォージュの温泉については以前の記事でも紹介しています。興味のある方は→こちら

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 


「今日、バカンスに出発しなくてはならない日。なのに温度計が40℃を指していた。くそ〜、40℃もある!それは気温ではなく僕の体温。スキー旅行はキャンセルだ」


 

VDM (Vie de merde)より




nice!(48)  コメント(4) 
共通テーマ:地域
前の10件 | - ロレーヌ地方 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。