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山の料理 その3 [フランスの郷土料理]

 シリーズの最後は、フランス中南部にあるアルデッシュ地方の郷土料理です。

Paris_SagneEG.jpg


下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2023年2月3日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 黒い雲が空を覆って雪と冷たい風を運んできます。見るからに寒そう・・・。

 そんな山の中に日差しの降り注ぐ村があります。

 ここのオーベルジュで評判の郷土料理がマオッシュ(Maôche)。ベースとなる材料はキャベツです。

 標高1200メートルで育つキャベツはどんな具合でしょう?

 既に収穫は終わっていました。小さすぎで収穫できなかったキャベツが雪に埋もれています。

 収穫されたキャベツはこちらのガレージに保管してあります。この中から使えそうなものを選んで、オーベルジュを営んでいる弟さんのところに届けます。

 厨房では弟さんが待っていました。母親の90歳になるエリザベトさんも現役で料理を作っています。

 それでは調理に取り掛かりましょう。材料は、大量のキャベツ、ソーセージミート、豚バラ肉、玉ねぎ、ニンニク。なんだか餃子の具みたいですね。

 しかし、この具を詰め込むのは餃子の皮ではなく豚の胃袋。この胃袋のことを”マオッシュ”と呼ぶそうです。

 キャベツなどの野菜をみじん切りにしてソーセージミートと混ぜ合わせたら胃袋に詰め込み、布でくるんで大鍋で4時間から5時間かけてコトコト茹でます。

 その間にエリザベトさんが写真を持ってきました。ご自身でマオッシュを作っていた頃の写真です。50年も作り続けてきたという大ベテラン。そして、この料理、4代に渡って受け継がれてきました。

 「春に豚を購入し、夏の間餌をやって育て、秋になったらお祝い事やお祭りの時にその豚を食べるんです。この胃袋が手に入るのはその後なんです」

 それでこの料理は冬に食べるというわけですね。

 今日は友人を招いてマオッシュをいただきます。出来上がったマオッシュはこんがり焼けています。茹でた後にオーブンで焼くのでしょうか?パリパリで美味しそう。

 スライスしてジャガイモを付け合せにしていただきます。あっという間にお皿は空っぽ。皆さん、大満足でした。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、就職の件で大事なメールが入ってくることになっていた。いつくるか、いつくるかと待っていたら、お腹がゴロゴロ言っているのか携帯がブルブル言っているのかわからなくなった[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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山の料理 その2 [フランスの郷土料理]

 シリーズの2回目は、フランス東部ヴォージュ地方の郷土料理です。

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下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2023年1月30日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 森林の広がるヴォージュ地方の冬は雪で真っ白。

 その雪山の散策を楽しむ人たちが休憩にやってくるのがこちらのオーベルジュ。ここなら温かい郷土料理をお腹いっぱい食べられそうです。

 おお、暖炉の炎が暖かそう。その前に置いてあるのが本日紹介する料理なのですが、見た目どんな料理なのやらさっぱりわかりません。

 わかっているのはジャガイモがベースになった料理ということだけ。そして呼び名が2つあるということ。一つはトファイユ(Tofailles)、もう一つはロイガブラゲルディ(Roïgabrageldi)。噛みそう。

 同じ料理でも前者はヴォージュ地方、後者はアルザス地方の呼び方なのだそうです。この辺りはちょうど境目ですもんね。

 では、作り方を教えてもらいましょう。

 まずはジャガイモ。スライスしてあります。フランスでジャガイモと言えば主食。なんにでも付いてきます。

 「これで戦争も乗り越えてきましたし、お客さんも喜んでくれますよ」とご主人。

 大鍋に、大量のバターを放り込みます。

 「思い切りバターを使います。躊躇したらだめですよ」

 バターが溶けたところにニンニクとスライスした玉ねぎを加えて炒めます。次にジャガイモを加えてコトコト煮込みます。途中でこんな具合にかき混ぜては煮るを繰り返します。

 最後はさいの目に切った燻製ベーコンを加えて混ぜ合わせます。

 火を通しすぎると固くなってしまうので、その前に止めます。このくらいがちょうどいいらしい。

 お皿に盛り付けたら、分厚く切った豚肩肉を2枚添えます。いかにも飾らない山の料理って感じですね。どうやらマスタードをつけて食べるらしい。美味しそう。

 何世代に渡って作り続けられてきた料理は、冬山で疲れた身体にエネルギーを注入できそう。

 そもそもこの料理の生みの親は農家の方々。夏の間、放牧で山に行っている間の食料と言えばジャガイモくらい。それで生まれたのがこの料理。

 その後、観光客がやってくるようになり、お店のメニューにこの料理が加えられました。

 こちらは現在、牛や豚を飼育している農家。6ヶ月間は牛を連れて山で放牧するそうです。

 そしてこちらは豚の飼育場。あのオーベルジュにお肉を提供しているそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、両親が持つ山の中の別荘でバカンスを過ごすために出発した。全部で8時間ほどの車の旅。4時間ほどたった頃、別荘の鍵をもらい忘れたこととに気がついた [あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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山の料理 その1 [フランスの郷土料理]

 月曜日恒例の節約晩ご飯シリーズは放送がなかったのでお休みです。

 今日から3回のシリーズでフランスの山岳地帯に伝わる伝統の料理を紹介します。

 1回目の今日は、フランスアルプスのサヴォワ地方のボリュームたっぷりの料理。

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下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2023年1月31日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 何やらケーキのように見えますが、どうもお肉のような・・・。

 これはファルスマン(farcememt)と呼ばれる家庭料理。昔からこの地域の農家や山小屋で作られてきました。

 本日この料理を作ってくれるのが、スキー場にあるこちらのお店の料理人。

 材料は、ジャガイモ、玉子、干しアンズ、干しぶどう、プルーン等々。

 まずはジャガイモを千切りにおろします。これを玉子、干しぶどうと一緒にボールに入れよくかき混ぜ、こちらの型に入れます。

 「これがファルスマン用の型です。これに入れて暖炉に置いておくと全体に火が通って美味しく焼けるんです」

 先程の具を入れる前に型にベーコンを敷き詰めておくようです。アンズとプルーンは順に足しながら型に詰め込みますます。

 昔は暖炉で火を通していたようですが、今は水を入れた圧力鍋に型ごと入れて加熱するようです。圧力鍋なら通常3時間かかるのを1.5時間に短縮できるとか。

 加熱が完了したら鍋ごと雪に埋めて冷やします。そうすると、こんな具合にきれいに型から取り出すことができます。

 「昔、女たちがファルスマンを作って暖炉の火の上において教会のミサにでかけたんです。帰宅する頃には焼き上がっていました。ミサの後、近くの居酒屋で一杯やって帰宅した父親と一緒に、家族全員でこれを食べたんです」と専門家。

 なるほど、ケーキのように等分に切って家族皆で分け合いながら食べたんですね。

 さきほどのお店でも、スキー客が家族のように分け合ってファルスマンを食べていました。

 「甘辛でとても美味しいです」

 「これを食べたら元気になれますよ。ジャガイモにベーコンでしょ。ごちそうです」

 こちらは初めて食べたという方。

 「甘辛でちょっと戸惑いましたが、うまい具合にバランスが取れててとても美味しいです」

 これでベーコンが付いてなかったらジャガイモのフルーツケーキみたいな感じですねえ。

 実際、どんなお味なのか食べて確かめたいところです。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、休暇でスキー場にやってきた。その初日、朝の11時半だというのに、すでに2つのゲレンデを降りてきた。1つ目はスキーで、2つ目は担架で [あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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ビールとウェルシュ [フランスの郷土料理]

 コロナ接触確認アプリ、アップデートして機能停止にしたのち、「世話になったな、ありがとな」と言いながら削除した。なんとなく情が移る・・・。

 さて本日はビールを使った料理ウェルシュ(Welsh)を紹介しましょう。

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下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2022年11月17日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 それがこちらの料理。

 材料は、チェダーチーズ、ハム、パン、玉子、マスタード、ジャガイモ。ジャガイモは付け合せのフライドポテトにします。

 そして何より大事なのがこのビール。

 これで4人分のウェルシュができるそうです。費用は18ユーロぽっきり。

 ここはフランス北部の町にあるビール醸造所。その建物は歴史的建造物に指定され、200年の歴史を誇ります。

 ウェルシュに使われるのがこちらで醸造されたビールです。様々な香りのするホップを加えることで、この醸造所ならではのビールが生まれるそうです。

 おお、美味しそうなビール!白ビール、茶ビール、黒ビール。

 料理に使うとなるとどれがベスト???

 「茶ビールが一番いいと思いますよ。熱したりほかのソースと混ぜ合わせると目立たなくなりますが、味に深みが増します」と料理人。

 どうやらこの醸造所には食事のできるコーナーがあるようです。そしてウェルシュは一番人気の料理。

 では作り方を教えてもらいましょう。

 英国産のチェダーチーズをこのようにスライスします。次にパンをトーストしてマスタードを塗ります。これを耐熱皿に並べ、ビールを染み込ませます。

 ビールの量が少なくても多すぎても美味しくありません。この加減がポイントのようです。

 ここにハムとスライスしたチェダーチーズをのせ、160℃のオーブンに15分入れて焼きます。

 その間にフライドポテトを作ります。そして焼き上がった料理に目玉焼きを4つのせたらウェルシュの出来上がり。

 では頂きましょう。ビールで乾杯。

 これはちょっと拙宅でも作って食べてみたいものです。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日はよく物を落とす。コーヒーの入ったカップを落とし、ランチのサンドイッチを落とし、オーブンから取り出したばかりの夕食を落とし、最後は蓋を開けたばかりのビールと落とした・・・[もうやだ~(悲しい顔)][あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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パニス [フランスの郷土料理]

 最近、自宅の仕事机に座るのに嫌気がさしてきた。

 毎日、するりと「仕事コーナー」という型の中に体を滑り込ませ、そのまま一日中パソコンと格闘する。

 実際は途中で家の中を時折ウロウロするのだが(ちょっと外出するときもある)、どうも磁石に惹きつけられるようにまた型の中にかちりとはまり込み、パブロフの犬みたいに仕事に励む。

 定年70才というのはありがたいような、ありがたくないような・・・。

 それはともかくとして、本日も食べ物のお話です。

 前回はニース名物のパン・バーニャでしたが、今回はマルセイユ生まれのパニス(panisse)。

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下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2022年7月26日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 太陽と船。ここはマルセイユのとある小さな港。

 そろそろ夕刻の時間ですが、そんなときに登場するのがこれ、パニスです。

 お客さんの数が増えてきました。このお店、1978年オープンのパニス専門店です。

 「マルセイユではここのが一番美味しいのよ」とお客。

 ここのは丸い形をしています。筒型に成形した生地を専用器具でスライスしたら油に放り込みます。美味しいパニスは、新鮮な油と良質の粉から生まれます。

 「最初は叔父が店を開きました。その後を私が引き継いで40年以上続いてるんですよ」

 美味しいと評判のパニスの作り方はそう簡単には教えてもらえません。

 そのかわり、こちらのレストランなら作っているところを見せてくれるそうです。

 水に粉と塩を加えて混ぜ合わせます。粉は、ひよこ豆の粉。

 ちょどいいくらいの生地になるまで粉を加えては混ぜ合わせます。生地ができたら冷蔵庫で休ませた後、スライスして油であげます。

 カリッと揚がったパニスは食前酒のお供や前菜として出されます。

 19世紀からマルセイユに伝わるこの食べ物、わりに知らない人が多いそうです。

 「これって、ポレンタじゃないかしら?違う?」

 「ひよこ豆の粉?そうなの。知らなかったわ」

 こちらはレスタックの港。こんなところでも食べられていました。

 そう言えば、冒頭に登場した女性客の皆さんが、パニスのことをレスタックと呼んでましたね。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、フィットネスバイクを買いにでかけたのに、なぜかフライドポテトを買って帰ってきてしまった[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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暖かい料理 [フランスの郷土料理]

 ”れいわ新選組”がテレビの字幕に出でるたびに、なぜかついつい ”かいわれ新選組” に見えてしまう。ごめんちゃい[あせあせ(飛び散る汗)]

 それはともかくとして、コロナ感染者の急減ととともに気温も急激に下がってやっと秋が来た。真空パックの布団を取り出し、一応、日干しにして準備完了。

 やっとまともな生活ができる気温になってほっと一息。食事も暖かいものが美味しく感じる季節に入った。

 そこで本日は、フランスの冬の定番料理、仔牛のブランケット(blanquette de veau)を紹介しましょう。

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下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年10月15日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 この料理の発祥の地ノルマンディー地方にやってきました。

 一般市民のヴェロニクさんが作り方を教えてくれます。お手伝いはお孫さんのジョシュア君。

 まずは菜園で野菜を調達。掘り起こしているのは根セロリ。

 「野菜は、根セロリ、ニンジン、長ネギ、そしてこのパネ(白人参)を使います」

 野菜の次は仔牛。こちらは牛を飼育している息子さんの牧場。この季節になると家族で食べる分の仔牛を確保しておくそうです。

 息子さんの向こうに見えているのがその仔牛?人間に食べられちゃう運命か・・・。

 次は、お隣のお店に行って濃厚生クリームを購入。やっぱり生クリームは地元のノルマンディ産ですねえ〜。

 では自宅のキッチンで調理の開始!

 まずはお肉にレモンをなじませます。えっ、お肉にレモンですか!?

 「白っぽい料理にするためにはこれが一番いい方法なんです。それにこうしておくとお肉の香りや風味も閉じ込めてくれるんです」

 なるほど、そういうことですか。

 準備ができたらお鍋に水を入れ火にかけます。まずは玉ねぎ、タイム、ローリエ、ネギを入れ、最後にお肉をいれます。コショウを振り蓋をしたら、圧力鍋なら45分、普通のお鍋なら3時間ほど煮込みます。冷たい水のうちから煮込むのがいいそうです。

 ニンジンとパネは皮を向きスライスして後から鍋に入れ火を通します。

 最後はソース作り。鍋にバターを溶かして小麦粉を加えます。ここに煮汁を入れて混ぜ合わせます。火が通ったら生クリームをたっぷり加えます。これでソースの完成。

 お肉と野菜を盛り付けたところに、このソースをかけます。暖かいうちに皆でいただきましょう。

 付け合せにはジャガイモのピュレがのせてありましたが、お米にも合いそう。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、弟が、両手鍋を持つ私の姿を絵に描き始めた。なぜ両手鍋?『アニメに出てくるブスで意地悪な女はたいてい鍋を持って出てくるんだ』と弟 [ふらふら]

VDM(Vie de Merde)より


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ピペラード [フランスの郷土料理]

 今日から9月。猛暑はもうやってこないらしい。

 8月一杯でいなくなると決めていたかのように夏が去っていった。見事な引け際。

 とは言うものの、お天気は下り坂。晴れても暑くない日が来たら秋がきたことになりそうな・・・。

 さて本日は、昨日の節約晩ご飯で登場したバスク地方の料理ピペラードのお話。これは色々と役に立つソースのような料理なので少し詳しく追求してみましょう。

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下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2021年8月10日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 プロヴァンスのラタトゥイユと同じじゃないかと思ってしまいますが同じではございません!

 材料は、玉ねぎ、甘みのあるトマト、辛味くない唐辛子。まるでパスク地方の旗を象徴しているかのよう。

 お店に行くと瓶詰めで売られています。地元の人ならレシピを見なくても空で言えます。

 「辛くない唐辛子と辛い唐辛子」

 ええっ、辛い唐辛子も入れるんですかね?

 「バスク産のハムによく合いますよ。それに赤ワインもね」

 ま、とにかくピペラードはバスクの食事には欠かせない料理ということですね。

 こちらは地元の農家。ピペラードに必要な野菜を栽培しています。大きなトマト。こちらは唐辛子。生で食べても平気な顔。やっぱり辛くないのですね。

 この唐辛子、16世紀にスペイン人によってアメリカ大陸からもたらされました。

 「ここの唐辛子はピーマンみたいなものです。例えばシャンパンと普通のスパークリングワインの関係と同じ。より洗練されていて味があり消化もいいんです」と農家の方。

 30分ほど鍋で煮込んだらピペラードの出来上がり。基本は同じですが、各家庭によって様々な種類があるようです。

 「柔らかいパンを入れることもあります。また多めに玉子を入れてオムレツみたいにして食べることもあれば、玉子は絶対に入れないなんてこともあります」

 各家庭によって様々な作り方があるようですが、こちらは某有名レストランの厨房。

 シェフがピペラードに濃縮トマトを加えました。美味しいらしい・・・。そして美味しそうなハムをトッピング。

 「冷めたピペラードはイワシと合います。シャーベットにして食べても美味しいですよ」とシェフ。

 材料も3種類とシンプルだし、作り方も簡単。作って保存しておくと色んな料理に使えそうです。



******* フランス人のつぶやき *******

「今日、猛暑にピッタリのプレゼントを母からもらった。それは温度計。おかげで、何度になったら暑さで死にそうになるかわかった[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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焼きムール貝 [フランスの郷土料理]

 フランスのコロナ感染防止パスはQRコードで発行されるが、昨日、24時間システムが作動せず薬局での登録ができない状態になったらしい。原因ははっきりしないがサーバーへのアクセスが一度に集中したせいではないかとのこと。

 PCR検査陰性の証明は有効期限が60時間かそこいらなので24時間遅れると困った事態になりかねないため少々混乱気味だ。パス反対デモも続いている。

 それはさておき、月曜日恒例の節約晩ご飯も夏の間はお休みなので、今日は、フランス西部のオレロン島のムール貝料理を紹介します。

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下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年8月3日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 これがその料理。島ではエグラードと呼ばれています。

 「エクラードとも言いますよ」とお食事中の女性。

 はあ、呼び名が2つあるんですね。でも真っ黒でどんな料理なのかさっぱりわかりません。教えていただきましょう。

 石の上にムール貝を並べます。まず3つをこんなふうに置きます。後は花を描くように貝をどんどん並べていきます。完成するまでに5分程かかります。

 「貝のこちら側を下にします。火を通すと下が開くからです。逆にすると開いたところに燃えカスが入ってしまいますからね」とお店の方。

 一体どうやって火を通すのやら・・・。

 ムール貝を並べた石のプレートを専用のかまどに置いたら大量の麦わらをのせ火を付けます。

 ほとんど火事ですな。貝が真っ黒になったら火が通った証拠。

 皆さん、燃え上がるのをじっと眺めています。写真に撮る人たちもいます。

 「こんな料理があるなんて知りませんでした。この島独特のものですね」と女性。

 こちらのお店では一日で100皿ほどを出すそうです。

 この料理、なんと13世紀にこの島の漁師たちが考案した料理だとか。そう言われるとこの豪快な焼き方は漁師って感じです。

 「ワインで蒸し焼きにするのとはまた違った食べ方で美味しいでよ」

 「仲良くグループで食べるのに向いてます」

 こちらのテーブルではあっという間に空っぽになってました。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、初めて海辺のレストランで給仕係をすることになった。テラス席で食事をすませた10人のグループが、一人ずつ会計をすませたいという・・・[もうやだ~(悲しい顔)]

VDM(Vie de Merde)より


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漁師のブイヤベース [フランスの郷土料理]

 東京はやっと梅雨明けした。ここから先は毎日30℃を超える気温が続く。

 なにかするなら午前中に限る。掃除やら買い物やら。午後はエアコン入れて快適にすごすべし。

 さて本日は、お料理のお話。豪快な漁師の作るブイヤベースを紹介しましょう!

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下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年7月12日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここは地中海に突き出た半島にある村ジアン(Giens)の船着き場。

 向こうからやってきたのは元漁師のジャッキーさん。

 ジャッキーさんと海との歴史は70年前から続いています。それは家族、漁師、船の歴史でもあります。所有している漁船は5隻。

 これまで家族のために何度となくブイヤベースを作ってきたそうです。

 「この料理の始まりは、貧しい漁師たちが売り物にならない傷ついた魚を捨てないでスープにして食べたことに始まるんです」とジャッキーさん。

 海に出たら友人のジェラールさんが漁の真っ最中。網を引き上げると魚がいくつも入っていました。

 網にかかった魚を取り出す作業は根気が入ります。ヘタに急いで掴もうものなら棘が刺さりかねません。

 魚だけでなくエビも釣れてました。この中から数種類の魚をいただいて、ブイヤベースを作ることになりました。

 まずは魚の鱗と取ります。どうも何かの瓶の蓋を使って鱗を取ってるようです。これがちょうどいいらしい。

 魚の準備は終わったら、今度は野菜。

 ニンニク、スライスした玉ねぎ、皮をむいて乱切りにしたジャガイモを大鍋に入れたら、先程の魚をのせ、オリーブ油を垂らして、塩・こしょうしたら、最後に色付けにウコンを投入。さらにサフランも少々加えます。

 混ぜ方も豪快。ヘラなど使わず鍋を動かします。重たそう。

 ここに水を加えてかまどに吊るします。うまい具合に火の上にするっとぶら下がるようになってます。

 おお、鍋がグツグツ言い出しました。炎の中で煮えたぎるスープ。

 30分くらい煮立てると全体に火が通って食べごろになるそうです。

 盛り付け方も豪快。南仏ではフォウクと呼ばれるこの大皿に具を盛り付けます。スープは別の器に移してクルトンを入れていただきます。

 「これが本物のブイヤベースです」と漁師。

 お魚も白ワインも美味しそう。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、妻と一緒にビーチで日光浴を楽しんでいると、グリンピースに扮した少年たちが、妻を海に戻そうとした」

VDM(Vie de Merde)より


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花の料理 [フランスの郷土料理]

 二回目の緊急事態宣言で体重超過。明らかに運動不足の結果だ。

 しかし一回目ではそのような兆候はなかった。確か、一回目の方がジムの休館期間は長かったように思う。

 となると、カロリー超過、つまり ”食べた” ってことになるような・・・。そんな自覚はあまりなかったけど。

 新しいジムにも慣れてきたことだし、これから取り戻す!

 うっ、取り戻す???

 失われたものはないから、取り戻すはないだろう。むしろ取外すってことか。ま、とにかく運動する。それ以外に道はなし。

 さて、本日も料理のお話。先々週の節約晩ご飯でも登場したズッキーニの花ですが、ちょうど今が旬。特に南仏ではこの時期、よく料理に使われるようです。

Paris_Nice.jpg

下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年6月17日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 「このお花、おいしいのよ」と女性。

 「きれいな上に食べると美味しいのよ」と別の女性。

 「この時期にしか食べられませんよ。パリの方にはぜひ買って食べてほしいですね。とっても美味しいですから」とお店の方。

 こちらはニース料理専門の料理人。これからズッキーニの花を使って美味しい料理を作ってくれます。

 どうやら天ぷらにするようです。ただ天ぷらにするたけでなく、リコッタチーズを詰めて揚げるらしい。

 まずは、花の雌しべを取り除きます。つぎに衣を用意します。小麦粉、イースト菌、塩をボールに入れ混ぜ合わせます。ここに、とっておきの裏技、冷やした炭酸水を加えます。これでサクサクの天ぷらに仕上がります。

 中に詰める具は、リコッタチーズにバジルとパルメザンチーズを混ぜ合わせたもの。さっとたらしていたのははちみつ???

 準備ができたらいよいよ油で揚げます。そっと油に入れたら、時間をかけずに2〜3分で引き上げます。

 お店ではお客様方がこの料理を召し上がっています。サクサクなのがよくわかりますね。

 「ちょうどいい具合にサクサクですよ」と女性。

 「祖母がよく作ってくれましたから、小さい頃から食べてますよ」と男性。

 この花、生産者によると、早朝に収穫して数時間以内に使わないとダメになるらしい。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、料理を作り始めたら、ズッキーニで包丁を切ろうとしていた。 私、ひどく疲れてるみたい[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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