大気汚染対策にノー! [地方の小さなできごと]
先週末から週明けにかけての目まぐるしい天気に翻弄されまくりだった。
昨日の夜は恐ろしく涼しくなった。ここから先は30℃超えはもうないんだろうね?台風ももう来ないでね。
それはさておき、フランスのとある町でこんなことが起きていました。
下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2022年9月16日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
フランスでは、車から発生する大気汚染物質を抑えるために、古い車の通行を制限するゾーンの設置が推進されているらしい。
このゾーンをZFE(Zone à faible émission)(日本語にするとすれば、汚染物質少量ゾーン)というらしいのですが、ルーアン近郊の町でちょっとした騒ぎになってしまいました。
ZFEゾーンを示す標識に何やら文字を書いた黒い幕を貼り付けているのは町長さん。黒幕には”危険”の文字が・・・。
この町ではちょっとしたZFE反対運動が起きているようです。
町長さんに応援の声がけをしているのはミシェルさん。ミシェルさんの車は古いため大気を汚染すると言われてしまったため、このゾーンを走ることができません。
「借金して新しい車を買えって話になる。まだ後10年は走れる車なのにさ」とミシェルさん。
ZFEの標識が設置されたのは約2週間ほど前のこと。以来、車の通行に大きな問題を引き起こしています。
町長さんによれば、このゾーンを走れない車が、標識のところで突然方向転換を余儀なくされてしまい危険だと言います。
「事故が起きたらどうなりますかね?私には分かりかねます。こんな決定をした人たちには現場に来て現状を見てほしいですよ」
現在の規定によれば、青のラベルと1,2,3のラベルのいずれかに該当する車ならどこでも自由に町を走ることができます。規則上ではそれ以外の車は走ることができません。
「私は4です。でも、どこでも走りますよ。経済的に新しい車は買えませんし、車がなかったら仕事にいけませんからねえ。仕方ないです」と居直る女性ドライバー。
しかし、車を買い換えるのなら補助金が出るようです。金額がどれくらいかが問題ですが、買い換えないでそのまま禁止区域を走ると最大450ユーロの罰金が課されるそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、空気清浄機から3メートルほど離れたところでオナラが出てしまった。その直後、空気清浄機からアラーム音がなり始めた」
VDM(Vie de Merde)より
テラスで朝のコーヒーを [地方の小さなできごと]
恐らく、野外では、集まってワイワイがやがややらない限り感染しないとは思いつつ、ついついマスクをしてしまう。
それに、はあはあ言いながらマスクを顎にかけてジョギングしてるやつのそばは通りたくないしなあ〜。コロナ前までは気にもしなかったことが気になる。
アルコール消毒液だって家に常備などしていなかった。いつまで置いておけばいいのやら・・・。悩ましい。
それはともかくとして、本日は、カフェのテラス席のお話。
下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2022年5月31日に放送)▷がない場合は→こちらをクリック
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらはストラスブールのとあるカフェ。歩道の一部にテラス席が設けられています。
そこでコーヒーを飲みながら朝食をとる常連客たち。もしかしたら、これができなくなってしまうかもしれません。
「朝日が気持ちいいでしょ。これを禁止するなんて普通じゃないですよ」と女性。
「このテラスで朝のコーヒーを飲むから一日のいいスタートが切れるんですよ。これができなくなるなんて落ち込みますよ」と男性。
なぜにこのような話になっているかと言えば、市が70年以上も前に制定された条例を持ち出してきて、朝の11時までテラス席の設置を禁止したいと言い出したからなのです。
お店にとっては死活問題です。
「痛手です。一日の売上の4分の1を失うことになります。そうなると人員の削減ということも考えざる負えない状況になります」とお店の方。
しかし、市にもそれなりの言い分があります。市街地の道はテラス席があるため狭くなり安全とアクセシビリティに問題があるらしい。
「午前6時から11時までの時間帯は配送・配達が減少してしまうんです。理由はテラス席があるせいで業務が停滞するからです。コーヒーを飲んでいる人たちにとっても、通りを利用している人たちにとっても危険なんです」と市の役人。
一方、カフェのオーナーは共同で市長あてに書面を送ったそうです。
「世界のどこに、朝のコーヒーをテラス席で飲めないような店がありますかね?きいたことないですよ。禁止になるなんて思いもしませんでした」とお店の方。
市と関係者の間では、テラス席の禁止ではなく縮小という妥結案で話し合いが進められているそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、やっとカフェが営業を再開した。天気も上々。皆、テラス席でコーヒーを飲みながら自由を味わっていた。私だけが家の中。昨日、陽性が判明した」
VDM(Vie de Merde)より
選挙ポスター掲示板 [地方の小さなできごと]
元KGBでフランスに亡命している男が、プーチンについて色々話をしているらしい。
この男はKGB時代プーチンと同期で、プーチンのことをよく知っているらしい。
そいつによると、プーチンは大したことない凡庸な男だけど、強い人に取り入るのがうまかったそうだ。真偽の程は不明。
さて、仏大統領選は5年前と同様にマクロン対ル・ペンの決戦投票となったが、フランスの地方ではこんなことが起きていたらしい。
下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2022年4月8日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらは選挙ポスターの掲示板。日本は木製だけど、フランスは金属。
それはともかく、大統領選第一回目の投票の二日前だというのに、がら空き。かろうじて1枚貼ってあるような・・・。
社会党から立候補したアンヌ・イダルゴ。パリ市長でもありますが、ボロ負けしました。
ここはフランス中部のコレーズ県のとある町。選挙ポスターの掲示が忘れられてしまったとか。
ええっ、そんなことがあるなんて驚き!
「ポスターのあるなしで政治が変わるというわけでもないでしょうが、変化を起こすための小さな要素ではあります。非常に残念です」と町長さん。
ということは、選挙ポスターを貼るのは町長さんの責任外???責任者っていったい誰?
ポスターが貼られていなかったのはこの町だけではなく、他にもいくつかあるらしい。
こちらはナーヴ村の掲示板。貼られてあるのはたった2枚だけ。地方の支持者の手で貼られたようです。
しかし、このポスター貼り、2015年から民間企業France Affichage Plus(仏ポスター掲示プラスというような意味)が行うことになっています。そこがポスター貼りをさぼったからこうなってる?
「県が自治体に費用として基金を出してくれたらこんなことにはならなかったんです」と地方議員。
結局のところお金の問題かあ〜。
この基金、申請すれば出してもらえたようです。つまりは市町村が県にその基金を申請し忘れたのが原因らしい。
France Affichage Plusは自治体の97%をカバーしているといいますから、このままほおって置いたらいけないですねえ。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、うちのニャンが家からいなくなった。あちこち探してもみつからず。こうなったらポスターを作って貼るしかないとパソコンの前に座ったとたん、ニャンコの上に座ったことに気がついた」
VDM(Vie de Merde)より
礼拝堂を救え! [地方の小さなできごと]
先日、ウクライナがひまわり油の一大産地だというのを知って、ひょっとして映画「ひまわり」はウクライナで撮影されたんじゃなかろうかと気になり調べたら、やはりそうだった。しかも、ひまわりは国花だそうだ。知らなかった・・・。
映画「ひまわり」といえば、あの音楽とひまわり畑がすぐに頭に思い浮かぶ。また見たら絶対に泣く。
戦争が生んだ悲しき愛の物語。とは言っても演歌みたいな映画じゃない。主人公たちはどこか冷静で、戦争とはこうものと言っているように見える。
考えれば考えるほど、どこをどう掘り下げても、ロシアのウクライナ侵攻に理を見つけることはできない。
それはさておき、本日は小さな村の壊れそうな礼拝堂のお話。
下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2022年4月4日に放送)動画が見られない場合は→こちらをクリック
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
畑の真ん中にある小さな建物、これがその礼拝堂です。
4人の子供を持つご夫婦が、数十年前から放置されたままになった礼拝堂を1ユーロで購入しました。
なんのために購入したかと言えば、それは礼拝堂を守るため。しかし、全体の修復には約98,000ユーロ(日本円で1,300万円以上)がかかるとか。
「私は子供の頃からずっとこの礼拝堂を見てきました」と奥様のアルメルさん。
とりあえず、クラウドファンディングで集めた資金で屋根の修理が始まりました。なんと言っても雨と風から建物を守ることが最優先です。
屋根ってこんなふうにして葺いていくんですね。作業を請け負った会社の方も参加できることを喜んでいるようです。
鍵を開けて礼拝堂の中に入って見ましょう。
19世紀に建てられた建物は、天井がこんな事になってました。今にもくずれそうです。祭壇の部分は汚れてはいるものの創りは美しいですね。
「小さいですが、中はきれいです」と長女のアガトさん。
確かにステンドグラスが美しい。しかし、この修復には53,000ユーロが必要です。
こちらの年配の男性は、マイエンヌ県の文化財基金の有志の方。資金集めに協力してくれるらしい。
「こんな小さな村の礼拝堂を修復するなんて、まあ普通じゃないですよ」と男性。
小さな村の古い教会や礼拝堂の多くが放置されて廃墟になっているのかもしれません。
しかし、この礼拝堂は違います。救おうとしている家族がいます。
なにはともあれ資金を調達しなくてはなりません。こうして看板を作って、一般市民からの寄付を募ります。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、教会の入り口のところにいたホームレスにパンを分けてやった。しばらくして気がついた。それはホームレスではなく、教会から家族が出てくるのを待っていた父親だった」
VDM(Vie de Merde)より
豚の放牧? [地方の小さなできごと]
今年の2月22日は相当すごい日だったようだ。
同じ数字が6つ並ぶのは300年に一度しかやってこないらしい。
さらに、日本式の日付の並びだと”2022.02.22”になるが、フランス式なら”22.02.2022”。 なんと左右対称!
そんなことにも気づかず、スーパー猫の日だあ〜とかなんとか言いながらヘラヘラしてた。何か大切なものを置き忘れてしまったような気がしてくる。
それはともかくとして、今回は豚くんたちのお話。
下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2022年2月22日に放送)動画が見られない場合は→こちらをクリック
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここは地中海沿いの小さな町マリニャンヌ(Marignane)。黒豚くんたちがのんびりと車道を渡っていきます。車はこの動物たちが渡り終えるのをじっと待ちます。
この辺りは牧草地帯ではなく工場地帯。動物が暮らすような場所ではありません。
物珍しさもあって毎日ここにきては眺めている近隣の人たちもいます。
「まさかこれは夢をみてるんじゃないかと思ったよ。でもかわいいじゃないか」と男性。
「私は動物が好きだから楽しいわ」と女性。
写真におさめるドライバーもいます。
しかし、なぜにこんなところにこれだけの数の豚がいるのか・・・。
ある自動車関連の製品を作る工場が、最初は10匹ほどの豚を森で放し飼いにしていたとか。
それが問題になり、柵を作ってその中で飼い始めた。そうしたら繁殖して数がどんどん増えていったらしい。
そのうち柵に取り付けられた鍵を壊す不届き者がいて、豚が外に飛び出し、毎日のように放し飼い状態になってしまうのだそうです。
禁止されているにも関わらず豚に餌を与える人もいて、車の事故にも繋がりかねないため、市が対策に乗り出しました。
まずは個体数を増やさないために雄豚の避妊手術を実施することになっています。
これで安心というわけですが、その費用がなんと一匹当たり200ユーロ!
全て市が負担することになっているそうです。やれやれですね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、誰かが金庫の鍵を壊して、私の豚のぬいぐるみ3体を盗んでいった」
VDM(Vie de Merde)より
ナポレオンの銅像を巡るドタバタ [地方の小さなできごと]
オミクロン株の侵入を水際で阻止するというのは並大抵のことじゃないなとつくづく思う。
鎖国をやってた時代じゃないからなあ〜。年末にかけて何万人の人が入国するのやら・・・。相当大変な対応になる。
それはさておき、フランス西部の都市ルーアンでは、ナポレオンの銅像を巡ってちょっとした騒動があったらしい。
下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年12月14日に放送)動画が見られない場合は→こちらをクリック
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
馬上のナポレオン像。
修復作業が完了した暁には、市庁舎前の広場に戻されることなっていました。
「ナポレオンはここにあるべきです」
「私にとっては馴染みの場所ですからここにあった方が良いと思いますね」
銅像が設置されたのは1865年のこと。以来、”馬上のナポレオン”は150年以上に渡って市民を見守り続けてきました。
しかし、この場所に銅像を戻すのを嫌がったのがルーアン市長。それなら市民投票でどうするか決めれば良いと言い出しました。
なんだそれ?銅像を元にもどすかどうかでわざわざ投票?!
ま、とにかくそういう話になったため投票が行われました。
「私は、ナポレオンのした事を良い面も悪い面もしっかり説明する必要があると書いたんです」
「別の銅像に変えてもいいかもしれないですね。ド・ゴール将軍とか」
「ジャンヌ・ダルクの銅像でもいいんじゃないかと思いますね」
投票の結果、結局、過半数の市民がナポレオンを今まで通りの場所に戻すことを望んだそうです。
こちらが今回の投票を提案したルーアン市長。
「市民の3分の2が公共の場にもっと女性が増えることを望んでいます。今のままではあまりに男女の格差が大き過ぎます。例えば、ルーアンには約千の通りがありますが、女性の名前が付けられているのは41しかありませんよ」
はあ、そういう意味でナポレオンの銅像を戻したくなかったというわけなのか・・・。
因みに、フランス全土にすると、96%の通りが男性の名前だそうです。
なんだかナポレオン、妙な論争に巻き込まれた形になってしまったような・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、男女平等達成!私の給与明細を見たら、元夫より稼いでいた。なにしろ元夫は失業中・・・」
VDM(Vie de Merde)より
悪魔の贈り物 [地方の小さなできごと]
テレビの映像に衆院選の街頭演説が登場するようになった。
どこの選挙区だったか忘れたが、引退したらしい元衆議院議員(当然ながら高齢者)が新人の立候補者のために街頭で応援演説をしていた。
その元議員は「新人はまだひよっこで何もできないのは当たり前。仕事をしているうちにできるようになる、自分もそうだった。だから私と思ってこの新人に投票してほしい」と言う。
はぁ〜???何すっとぼけたこと言ってるんでしょうねえ、このおじいさんは。ネジ巻いて出直しておいで、と言いたくなるのだった。
それはさておき、本日はフランス北部の小さな町にある貴重な"あるモノ”のお話です。
下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年10月25日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
人口2000人にも満たない小さな村フェシェン(Féchain)。村には奇跡が起きそうな洞窟と、その側に小さな教会があります。
問題はその教会の前にあるこの石ころ。1968年、運河を作っている最中に発見され石器時代のものだという。
傷つかないようにガラスのフェンスで囲ってあります。観光誘致を期待した村がここに設置したらしい。ところが話はそううまくは運ばなかった。
この石ころが歴史的文化財に指定されたことから、石の周り500メートル以内に建物を建設することができなくなったのです。
その広さは、なんと村の面積の80%を占めるとか。村人の意見は様々。
「貴重な石なんですから、大事にするべきですよ」と高齢者。
「すごかないですよ。単なる石ころでしょ」とカフェの方。
「悪魔の贈り物みたいなものですよ。この石のおかげで何もかもがダメ。もう忍耐の限界です」と村長さん。
村は学校を改築したり、老朽化した建物をキスアンドライドの場所に変える計画でしたが、当局からそっくりそのまま新しく建て替えるようにと言われてしまいました。
「当初の計画よりさらに270,000ユーロの費用がかかることがわかりました。そんなお金、村にはありませんよ」と村長さん。
「せっかくの良い計画なのに、あの石ころには参ります。子どもたちの安全のためには工事が必要なのにね」と保護者。
石に悩まされている人がここにもいました。
ラウルさんは庭を広くするためにあの穀物小屋を壊すことにしました。それを知った建築家が、そんなことをしたらもう一度同じように作り直せと言うだけだと言ったそうです。
この状況をなんとか打破するために、今週、村長さんが知事と面談することになっているそうです。
いくら貴重なものでも、周囲500メートルに何も作るなとは不合理なお話ですね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、4才になる息子が自分で名前を書けるようになり、あちこちに書きまくり始めた。うちの車や隣の車に石で・・・」
VDM(Vie de Merde)より
拾う神あり [地方の小さなできごと]
最近、マスクはせず、フェイスシールドや口の周りだけを覆う透明のシールドをしてテレビに出てくる人をよく見かける。どうもあれはいただけない。
表情が見えていいとは言え、透明の板が息で曇ったりするのを見ると、なんとなく不潔な感じがする。多分、唾液の飛沫もあそこにへばりついっているんじゃなかろうか?などと思ってしまう。
表情はわからないけど、普通のマスクの方が安心して見ていられる。
それはさておき、ボルドーの市長さんの一声で、今年は市庁舎前の広場にツリーが飾られなくなりましたが、そのモミの木を引取ることにした町がありました。
下記の写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年11月20日に配信)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
高さ19メートル、幅6メートルの巨大なモミの木が設置されてようとしています。
ここはコレーズ県の人口8千人ほどの小さな町マルモール=スュル=コレーズ(Malemort-sur-Corrèze)。
今年はこの巨大なモミの木を町に迎えることができてとても誇りに感じているそうです。
「美しい木だね」と男性。
「素晴らしいモミの木です。町民は皆喜んでますよ」と女性。
今週の初め、町から5キロほどのところにある栽培所で切り倒されたこのモミの木、本来ならボルドーの市庁舎前に設置されることになっていました。
しかし、ボルドーの市長が環境破壊と無駄な経費を理由にツリーを飾らないことにしたため行き場をなくしてしまいました。
そのモミの木をマルモールが6000ユーロで引き取ることにしたのです。
「このモミの木は、農薬などない、きれいで豊かな水に恵まれたコレーズ県で育ったんです。再生可能な状態で育ったモミの木なんです」と町長さん。
ツリーとして使われたモミの木は、枝葉はチップに、幹は街のベンチに作り変えられ再利用されることになっています。
それに、モミの木は要らない!となると、栽培業者が打撃をうけることになります。
町の人達にとっては、クリスマスにツリーを飾るという伝統を絶やさないことにもなります。
「今年のツリーは本物ですよ」と男性。
「クリスマスですよ。ツリーがあるからこそのクリスマスです。厳しい時だからこそ、美しいツリーを見て夢の世界に行ってみたいんですよ」と女性。
数日内にもモミの木の装飾が始まるそうですが、まずは無事に設置できたところで祝杯です。
あれは、ボルドーワインだったかしら???
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、水槽の金魚が死んでしまった。10歳になる娘に悲しい知らせを告げると娘が言った。『それなら水槽はさっさと始末して。クリスマスツリーを飾るスペースが広く使えるわ』・・・」
VDM(Vie de Merde)より
田舎の匂い? [地方の小さなできごと]
着るものを一枚増やさないといけない季節になってきました。
雨の日があまりに頻繁に続くのでパッとしませんが、今日の雨をやり過ごせば、今週末から以降の一週間は、日差しのある日が多いようです。
今日は信号が変わるのを待っている間、ふと街路樹に目をやると、枯れ葉がいくつもあるのに気がつきました。
いよいよ季節は寒いほうに向かって前進しているようです。
さて、フランスでは地方の小さな町や村では騒音問題が起きています。
このブログでも取り上げたことがありますが、教会の鐘の音がうるさい、隣の民家で買っている雄鶏の鳴き声がうるさい、牧場の牛の首につけたカウベルがうるさいなど、裁判沙汰になっているケースが多々あります。
そのどのケースにも共通しているのは、地元の人は気にならないのに、よそからやってきた人たちには気になる、ということ。
フランス南部の小さな村でまた似たようがことがおきてしまいました。しかし、今回は音ではなく匂い。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月23日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
理想的な田舎の風景。絵葉書になりそうです。
しかし、問題はその匂い。ワイン農家のこちらの男性、毎年冬になる馬と一緒にこの牧場にやってきて数週間過ごすことにしています。
それだけならどうということはないのですが、生き物を連れてくるということは、すなわち、その排泄物も一緒にやってくるということ。
「ここは馬にとって天国みたいなところなんです」と飼い主のミシェルさん。
しかし、ここから10メートルほどのところに住んでいる人にとっては天国ではなかったようです。馬の糞の匂いが有害だとして訴えを起こしたそうです。
この隣人、数年前からここに住むようになった英国人の女性。
「いったい、どんな罪だというんです?昔からの文化と伝統をそのまま続けているだけなんですよ。私は馬が好きで、自分の土地で一緒に暮らしている、それだけなのに、隣の人から訴えられるなんて理不尽ですよ」
人口500人足らずのこの村、村人たちはどう思っているんでしょう?
「私はすぐ隣に住んでますが、全然気にならないですよ」と女性。
「田舎なんですからこういうのは普通ですよ」と男性。
「雄鶏が鳴くことだってあるし、夜、ちょっと騒いだりする人だっています。村とはそういうもんでしょう」と別の男性。
困っているのは村長さん。
「同じ村に住んでるんですからね。仲良く暮らして欲しいんですよ」
この問題もまた難しいですねえ。糞だけでもまとめてどこかに片付けるってわけにはいかないんですかねえ〜。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、うちのニャンが猫のトイレに極小のウンチをしていた。全部探し出して片付けているうちに、何やら宝探しでもやってるような気分になってきた」
VDM(Vie de Merde)より
教会の鐘消える [地方の小さなできごと]
やっと金曜日になりました。今日が終われば週末でお休みです。
今月は連休が2回もあるので、一ヶ月があっという間に過ぎていきそう。師走はすぐにやってくる。
それはさておき、コート・ダジュールに位置するヴァール県では、この夏、あちこちで教会の鐘がなくなるという怪事件が起きたそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月2日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
教会の鐘楼に取り付けられていた85キロもの重量のある鐘が、ある日突然、消えていました。
盗まれたようですが、犯人はその形跡すら残していませんでした。
「わずかに、こことここにそれらしき跡が残されています」
ここはヴァール県の小さな村ブリュ=オリアック。この村には他に3つほど教会がありますが、そちらの方はまだ無事に残っています。監視カメラが設置されているせいでしょうか?
盗まれた教会はここから1キロほど離れたところにあります。
犯人たちは用意周到に計画していたようです。
「盗まれた鐘は1847年に作られたものです。私の息子が結婚した時も、洗礼を受けた時も、そしてミサが行われるたびにこの教会の鐘が鳴るのを聞きました」と村長さん。
国の文化財に指定されていたようですが、村人にとっては毎日の生活に欠かすことのできない鐘でした。
「この子はあの教会の鐘を聞きながら洗礼を受けたんです。なくなるなんて信じられません」と子連れの女性。
「村のお宝だったんです。もうないなんて寂しいですよ」と別の女性。
突然、鐘がなくなるという怪事件は、20キロ圏内の他の3つの村でも立て続けに起きているそうです。
その中のジナセルヴィ村では、2つの鐘が盗まれてしまいました。そのうちの一つは村の中心地にある教会のものでした。
「犯人たちはこの道を通り、屋根に登って鐘を盗んでいったようです」と村長さん。
保険をかけていましたが、対象は室内だけ。屋外の鐘は対象外。全額村の負担で鐘を設置しなおさなくてはなりません。
「何よりも、どうやって鐘を盗んでいったのか知りたいですね」と村長さん。
ヴァール県には人里離れた教会が10ほどあり犯罪が繰り返される恐れがあるとか。警察は同一犯とみて捜査を続けているそうです。
犯人たちは一体何のために鐘を盗んだのか?
専門家によれば、この手の古いものは収集家の間で高値で取引されているとか。
しかし、すぐに盗品だということが分かってしまうため、売るのは難しいと言います。
「これらの鐘を売るというのはリスクが大きすぎます。残念ですが、おそらく溶けてしまったんじゃないかと思いますよ」
村によって、盗まれないための方法が見つかるまで、鐘楼から外して別の場所に保管しているそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、子供をねむらせようとベビーカーに乗せて通りをうろうろ。20分ほどしてやっと子供が静かになった頃、教会のそばを通ったら、鐘が鳴り始めた 」
VDM(Vie de Merde)より