オルティヨナージュ祭り [ピカルディ地方]

![[あせあせ(飛び散る汗)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/162.gif)
アミアンの大聖堂が変身 [ピカルディ地方]

シャンティイ城 その5 [ピカルディ地方]
オマール公が収集した絵画や図書、ル・ノートルのフランス式庭園、そしてヨーロッパ一と言われる厩舎。
シリーズもいよいよ最後になりました。
今日は、修復の完了した絵画が元の場所に戻されます。そして、訓練を受けていた厩舎の馬たちがいよいよ本番を迎えます。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年1月15日に放送)(▸をクリックして映像が出て来ない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
狭い廊下を一枚の大きな絵画が運ばれてきます。
イタリア人画家サルヴァトール・ロザの描いた風景画です。
この日、修復が完了し、元の位置に戻されます。
これだけの大きい絵画ですから運ぶのも男性4人がかり。
まずは額に納めます。絵画を傷めないように細心の注意が必要です。
額に入れたら、いよいよ壁に戻します。
額付きとなるとかなりの重量になりそう。事故のないよう慎重に固定します。
風景画は大広間の特等席に飾られました。
修復師にとっては数ヶ月にわたる修復作業が報われる時です。
「この絵画を見ていると風景の中を散歩しているような気分になります。そして全体の構図が見えてきます。前景と後景があり、同質の色が使われています。うまく修復できたと思います」と修復師。
そしてもう一つ、修復を終えたお宝があります。それはテーブル。
18世紀に作られたこのテーブルの上には大理石の台がのせられます。
ぐっと豪華になりました。
「修復師というのは、言ってみれば家具のお医者さんです。家具には歴史があります。私たちの仕事はその歴史を変えるのではなく、それを保存し、できるだけ長生きしてもらうようにすることなんです」と修復師。
テーブルの設置が完了しました。上には彫刻がのせられました。これは美しいですね。
一方、厩舎ではショーが始まります。
馬と人間が繰り広げるエンタテインメントショー。
この日の出し物は「美女と野獣」でした。
年間でオリジナル作品は3つ。のべ60,000人の観客がこのショーを楽しむそうです。
人工池に立つお城。100人余りの人々に支えられて今なお美しい姿を見せてくれています。
終わり。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、学校で私のことを『馬の歯女子』と呼ぶ子がいるのに気がついた。確かに、私の歯は少し前に飛び出してる。そのことをママに話すと、『あまり気にしないほうがいいわ。世の中にはとびきり美人の馬もいるのよ』と言った」
VDM (Vie de merde)より
シャンティイ城 その4 [ピカルディ地方]
今日も冷たい風が吹いて寒かったですね。しばらく寒波が居座るようです。
さて、シリーズの四回目は、お城の図書室を訪ねます。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年1月14日に放送)(▸をクリックして映像が出て来ない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらがその図書室です。
ここにはオマール公が生涯をかけて集めた45,000冊余りの書籍が保存されています。
棚の奥から出てきたのは、9世紀の古い羊皮紙に書かれた、中世の至宝とも言える祈りの本。
壊れやすいため、厳重な管理のもとに保管されています。
当然ながら、一般には公開されていません。
中を開けると美しい絵が描かれています。
「当時、美術作品と言えば絵画ではなく本だったのです。この祈りの本は実に見事です。100枚にも及ぶ彩色挿絵は、数から言ってもその質の高さから言っても傑出した作品です」と図書室の責任者オリヴィエさん。
この手の手書きの本は1,500冊も保存されているそうです。
「これだけの本を収集し、ここに収納できたことは素晴らしいことです。それなりの知識と知性がなければここまでのことはできません」とオリヴィエさん。
この図書室には手紙も保存されています。その数80,000通。
その中には、なんとルイ14世の手紙もありました。
軍隊あてに書かれた手紙で、部分的に暗号化されているそうです。
近くに寄って見ると、確かに、たくさん数字が並んでいます。面白いですね。
さて、高いところから眺めると庭の広大さがよく分かります。
そして、人工池が正確な図形を描いで並んでいます。
芝生の中にある水栓を回すと、その人工池が噴水に早変わり。
こちらもベルサイユ宮殿と同じで高低差を利用して作られたのでしょう。
その水源は、9メートルほど丘を上がったところにあります。
秋から冬にかけては、水路が詰まってしまわないよう、こうして落ち葉を取り除く作業が欠かせません。
この水源が全部で17個の噴水に水を供給しています。
そして鉄格子の中にあるのが地下水路。総延長は7キロもあります。
もともとは城に飲料水として水を運ぶために作られたそうです。
さて、美術館の方では作品の修復が完成したようです。
次回に続く。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、注文もしてない本が届いた。そのタイトルは“文句はやめよう”だった。これは何かのお告げ?」
VDM (Vie de merde)より
シャンティイ城 その3 [ピカルディ地方]
廃棄用の食品の横流しはひどい話ですが、それより驚いたのは廃棄される食品の量。
異物混入等々の問題で廃棄処分になるようですが、大量生産の弊害ではなかろうか?
ビーフカツ2万枚が廃棄処分になったのでは牛も浮かばれません!
やり方を少し考え直したほうがいいのではないでしょうか。
さて、パリから電車で1時間ほどで観光できるシャンティイ城。
ル・ノートルの手による広大な庭の中にあるこじんまりとしたお城には、数々の名画が収集されていました。
そしてすぐそばには大きな厩舎があり、よく訓練された馬たちが暮らしています。
シリーズの三回目の今日は、お城の台所を訪ねてみましょう。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年1月13日に放送)(▸をクリックして映像が出て来ない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
お城のすぐ近くにあるレストランのシェフ、アルノー・ファイさんが案内してくれます。
ここがお城の台所。現在はテーブルが並んでいるので、ここで食事もできるようです。
かつて17世紀に活躍した料理人フランソワ・ヴァテル(François Vatel)がここで腕を振るいました。
あのルイ14世のために料理を用意したこともある料理人です。
この大きな暖炉では、100キロ近い肉を2時間ほどかけて焼いていたそうです。
「死んだ動物は天井からぶら下げられ、しばらくするとそれが自然に落ちてきました。その時がちょうど食べ頃というわけです」とシェフ。
強烈な肉の味がするので、料理するときは香辛料を使ったりマリネしたりしていたようです。
そして、このお城に欠かせないのが、生クリームをホイップしたクレーム・シャンティイ(crème chantilly)。
伝説によれば、生クリームを購入するお金がなかったフランソワ・ヴァテルは、城で生クリームを生産し、それをホイップしてルイ14世に出したとか。
それ以来、ホイップクリームのことをクレーム・シャンティイと呼ぶようになったそうです。
お城からすぐのところにアルノーさんのお店Auberge du Jeu de Paumeがあります。ミシュランの星2つを獲得しています。
重くなく、より繊細な料理が持ち味ですが、フランソワ・ヴァテルの技術も取り入れているそうです。
「現在ではテクノロジーを使って、より正確に、より清潔に料理を作っています。しかし、基本的な部分でヴァテルの調理方法を生かしています」とアルノーさん。
こうしてお客様の前で料理を切り分けるのは、昔から受け継がれてきたフランス伝統の手法です。
さて、お城の近くの厩舎ではショーのリハーサルが始まりました。
「大勢の人の前でも怖がらないように馬を訓練しておく必要があります。ステージに立っても平静でいられるようになるには2〜3年はかかります」とソフィーさん。
ステージは厩舎のドームの中にあります。
ピエールさんは一度に6頭の馬を操りながらの演技です。
リハーサルは夜遅くまで続けられました。
次回に続く。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、台所でピーマンを切ったら、中から生きた蝶々が飛び出してきた!」
VDM (Vie de merde)より
シャンティイ城 その2 [ピカルディ地方]
昨日は電車が大混乱でした。
通常40分弱の通勤に2時間もかかってしまいぐったり。
安全第一だったのか、間引き運転をしていたようです。
大雪注意報も出ておらず、朝には雪は止んで雨に変わっていたのに、そこまでやる必要があったのか大いに疑問です。
あんなに満員の電車をゴロゴロ走らせる方がずっと危険じゃないですかね?具合が悪くなる人もいましたし・・・。
さて、シリーズの二回目は、責任者のソフィーさんに厩舎を案内してもらいます。その後はまたお城に戻ります。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年1月12日に放送)(▸をクリックして映像が出て来ない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
この方が責任者のソフィーさん。
7人の女性騎手を指導し、25頭の馬を調教しています。
そして、年に3回、この馬たちと共にショーを開催しています。
馬と言えば蹄の手入れも重要です。ロジェさんは定期的に厩舎に通って蹄鉄を取り替えます。
「馬にとっては靴みたいなものですよ」とロジェさん。
次は厩舎の中に入ってみましょう。
美しいアーチ型の屋根。これだけの厩舎を作るのに20年以上かかったそうです。
「ここはヨーロッパ一、いえ世界一大きな厩舎かもしれません」とソフィーさん。
長さ186メートル。18世紀には240頭の馬が暮らしていたそうです。
現在ここに収容されている馬はショーのための馬です。どんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょう?
さて、外から厩舎を眺めてみましょう。随分と立派な造りです。
「18世紀当時は100人ほどが維持管理に当たっていました。この奥には猟犬の小屋もありました」
かつてはこのシャンティイでも猟が行われていたようです。
一方、数々の絵画が収集されていることで知られるお城では、定期的に新しい作品も加えられます。
本日、新しくコレクションに加わったのは、オマール公とその愛馬ババ・アリを描いた作品です。
オマール公は、19世紀、この愛馬と共にアルジェリア征服に赴いたとか。
遺言書にはその愛馬と過ごした日々のことが書かれてあるそうです。
さて、これらの絵画を維持するために活躍しているのが修復師の皆さんです。
修復は絵画だけにとどまりません。
シャンティイ城には19世紀の見事な家具や調度品が揃えられていることもで知られています。
これらの家具や調度品も丁寧に修復されます。
そして、お城には台所もあります。
何やら男性が二人で白いものをホイップしているようですが・・・・次回に続く。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、クタクタに疲れてしまった。マラソン?乗馬?それともジムで運動でもしたのかって?いやいや、明らかに慣れてないエクストリームスポーツをやったからさ。“掃除”という名のスポーツをね」
VDM (Vie de merde)より
シャンティイ城 その1 [ピカルディ地方]
パリ市内の観光だけでなく少し遠出をしてお城でも見てみたいなんて時にちょうどいいのがシャンティイ城。
パリから電車に乗って1時間くらいで行くことができます。
今日から5回のシリーズで、そのシャンティイ城を紹介します。
第一回目の今日は、お城と庭を散策してみましょう。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年1月11日に放送)(▸をクリックして映像が出て来ない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
広大な庭の人工池の中に立つシャンティイ城。フランスで最も美しい城の一つと言われています。
フランス国王ルイ=フィリップ1世の子息アンリ・ドルレアン(オマール公)のために、19世紀に修復され今のようなスタイルの城になりました。
城主のオマール公は、絵画や書物に造詣が深く、この城に多くの作品を収集していました。
現在、この城の維持を支えているのは、修復師、庭師、騎手など100人余りの人たち。
これだけの城となると維持も大変です。
オマール公の集めた絵画の中には、自身も知らなかったような貴重なものがあります。
「この絵はラファエルの複製画だと思われていました。1976年に修復が行われた際に、これが本物であることが分かったのです」と美術館の責任者の方。
ラファエルの作品は他に「美の三女神」と「オルレアンの聖母マリア」の2点があります。
オマール公の集めた絵画の展示室は現在コンデ美術館として一般に公開されています。
城の美しさをさらに際立たせているのが、その広大なフランス式庭園です。
広さは280ヘクタール、造ったのは、17世紀に活躍した造園家ル・ノートル。ベルサイユ宮殿の庭を作ったことで知られています。
寿命を迎えた木を伐採し新しい木に植え替えたりと季節に合わせて庭の手入れが定期的に行われています。
この辺りは湿地帯のため、こうして溝を作っては水をかき出しているそうです。
現在、庭の手入れに携わっているのは14人ですが、ル・ノートルの時代は400人もいたとか。
冬の間にかき集める枯葉の量は300トンにもなるそうです。
その庭を散歩しているのが馬。
それもそのはず、お城からすぐのところに厩舎があります。18世紀にコンデ公によって建てられました。
そして馬場もあります。ここでは競馬も行われます。
厩舎の責任者は女性。その重要な仕事が馬のケアです。
ここの馬たちは定期的に開催されるショーのために訓練されているそうです。
続く。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日は私の誕生日。馬好きの私のために兄がプレゼントをくれた。『誕生日おめでとう!馬一頭は無理だけど、一切れならなんとかなったよ』そう言って柔らかい袋を私にくれた・・・」
VDM (Vie de merde)より
有名人の家を訪ねて その3 [ピカルディ地方]
シリーズの三回目は、彫刻家カミーユ・クローデル、外交官で劇作家かつ詩人でもあったポール・クローデルが、子供時代をすごした家を訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年9月10日に放送)
二人が子供時代を過ごした家のある村と隣村の間には、こんな奇岩のごろごろした場所があります。
クローデル家の子どもたちもここで仲良く遊んだのでしょうか?
「こちらの岩は“巨人”と名付けられています。この場所を守っている巨人です。カミーユ・クローデルは、自分の作品の中に、ここの奇岩を取り入れています」と女性。
左がカミーユ、右がポール。二人のアーティストにここの風景が影響を及ぼしたことに間違いはなさそうです。
恐竜、クジラ・・・様々な生き物に見えて来る岩の数々。
クローデル家の家は教会の隣りにあります。18世紀には司祭館だった建物です。
カミーユとポールが過ごした頃と変わっていないそうです。
先ほど岩の説明をしてくれた女性は、カミーユ&ポール・クローデル協会の会長さんでした。家の中を案内してくれるようです。
「ここはポール・クローデルが生まれた部屋です。1868年のことです。彼は、二階の一番端の部屋で生まれたと、著作の中で書いています」
ポールは末っ子で、姉にあたるカミーユは別の場所で生まれたようです。
この建物、しばらくは県の所有のまま放置されていましたが、最近、シャトー=ティエリ村に買い取られました。
その目的は、この建物を一般に解放されたアーティストの家にすること。
そのために、現在、修復作業が行われています。
「ここは博物館にはしません。いくつかのアトリエで構成されたアーティストの家になります」と責任者の方。
たとえばこちらの部屋は、カミーユ・クローデルの彫刻のアトリエになる予定だそうです。
すでにここに置く作品の準備はできています。
クローデル家より提供された作品、子供の頃の品々、写真などもあります。
準備は着々と進んでおり、1年後には開館の運びとなるそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、スーパーで友人の奥さんに合った。彼女は、こんにちは!と挨拶してこう言った。『赤ちゃんはお元気?』で、私は言った。『ええ、元気ですよ』でも、私に子供はいないのでして・・・」
VDM (Vie de merde)より
フランスの最も美しい村2 その5 [ピカルディ地方]
シリーズの最後は、フランス北部ピカルディー地方にあるパルフォンドゥヴァル村(Parfondeval)を訪ねます。(下記地図の紫印)。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年4月18日に放送)(▸をクリックしても画像が出て来ない場合は、ウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
緑の中に埋もれているように見える小さな村。それがパルフォンドゥヴァルです。
人口はさらに少なくなって150人ほど。
村の一番のお宝は、何と言っても教会です。
今まで見てきた教会とはだいぶ様子が違っています。れんが造りの要塞化された教会です。
建てられたのは16世紀半ば。見るからに頑丈そうな建物です。
戦いにあけくれていた中世の時代、村人たちを守るために要塞化されたのだそうです。
「人々は絶え間なく軍隊の襲撃や略奪にあっていました。そこで、ここに教会を作り家畜と一緒に逃げ込めるようにしたのです」
厳めしい姿の教会の中は、打って変わって素朴な作りになっていました。
「18世紀末、村の穀物倉庫を造る際に木材が使われました。この教会も柱には木の幹が使われています」
村の他の建物を見てみると、確かに木が使われています。
そして、レンガの家が数多く見受けられます。屋根はこの地方独特のスタイルだそうです。
「どの家もこの地に深く根を下ろしています。自分たちの伝統的な住まいを大切にし、先祖がやってきたことを敬う気持ちがあるのです。それがこの村の力になっているんじゃないかと思います」と村長さん。
自転車のツーリングのグループを引き連れて村を案内しているのがルシアンさん、81歳。
この村で生まれ、ずっと農業をしながらここで暮らしてきました。
この村について知らないことはないと言っても過言ではありません。
「こうやってバケツを持って歩くのはちょっと大変ですね。でも、この道具を使うと、ご覧の通りずっと楽になります」
確かに、おっしゃる通りです。昔の人のすぐれた知恵ですね。
「とても美しい村ですね。来るかどうか迷ってたんですが、来て良かったです」とツーリングの男性。
それにしても大規模なツーリングのグループでした。
マイヨジョーヌならぬマイヨルージュが、タイムワープして、木とレンガ造りの中世の町に突然現れた、そんな感じでした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、まんまと自転車を盗まれた。家のベランダに、しかも3階のベランダに置いておいたのに・・・」
VDM (Vie de merde)より
シャンティイ城の庭園 [ピカルディ地方]
ヴェルサイユ宮殿を始め、数々の庭園を手がけて来た造園家のル・ノートル(1613〜1700年)。今年で生誕400年を迎えます。
これを記念して、ベルサイユ宮殿に続いてル・ノートルが造園を手がけたシャンティイ城では、造園当時の様子から今日に至るまでの変遷を紹介した展示会を4月12日〜7月7日まで開催しています。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2013年4月17日に放送)
ル・ノートルの白い彫像。この方が、あの豪華絢爛たるヴェルサイユ宮殿の庭を設計しました。
その庭の広大さに圧倒されますが、美しさと気品ではシャンティイ城の方が勝っているような印象を受けます。
1662年に、コンデ公の依頼を受けてル・ノートルが設計した庭は、この地に豊富だった水を活かした作りになっていたそうです。
鏡のような水面に空を映す様々な形の池。そして、今はもうなくなってしまいましたが、当時は約10カ所に噴水があったそうです。
描かれた絵を見ると、今よりもずっと華やかな感じの庭です。
ここで貴族たちが様々な娯楽に興じたようです。
フランス革命を境に、城は昔の姿を失ってしまいます。
庭は手入れされないままで荒れ果て、革命期に作られた道路で2つに分断されてしまったそうです。
息を吹き返すのは19世紀になってからのこと。当時のコンデ公が城を買い戻してからです。
因みに現在の城は19世紀に建て直されました。
そして庭はル・ノートルの傑作の一つと言われています。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、園芸センターで初めて働く日だった。まずは植物に水をやることにした。しかし、どれもこれも人工観葉植物だった」
VDM (Vie de merde)より