シャンティイ城 その4 [ピカルディ地方]
今日も冷たい風が吹いて寒かったですね。しばらく寒波が居座るようです。
さて、シリーズの四回目は、お城の図書室を訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年1月14日に放送)(▸をクリックして映像が出て来ない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらがその図書室です。
ここにはオマール公が生涯をかけて集めた45,000冊余りの書籍が保存されています。
棚の奥から出てきたのは、9世紀の古い羊皮紙に書かれた、中世の至宝とも言える祈りの本。
壊れやすいため、厳重な管理のもとに保管されています。
当然ながら、一般には公開されていません。
中を開けると美しい絵が描かれています。
「当時、美術作品と言えば絵画ではなく本だったのです。この祈りの本は実に見事です。100枚にも及ぶ彩色挿絵は、数から言ってもその質の高さから言っても傑出した作品です」と図書室の責任者オリヴィエさん。
この手の手書きの本は1,500冊も保存されているそうです。
「これだけの本を収集し、ここに収納できたことは素晴らしいことです。それなりの知識と知性がなければここまでのことはできません」とオリヴィエさん。
この図書室には手紙も保存されています。その数80,000通。
その中には、なんとルイ14世の手紙もありました。
軍隊あてに書かれた手紙で、部分的に暗号化されているそうです。
近くに寄って見ると、確かに、たくさん数字が並んでいます。面白いですね。
さて、高いところから眺めると庭の広大さがよく分かります。
そして、人工池が正確な図形を描いで並んでいます。
芝生の中にある水栓を回すと、その人工池が噴水に早変わり。
こちらもベルサイユ宮殿と同じで高低差を利用して作られたのでしょう。
その水源は、9メートルほど丘を上がったところにあります。
秋から冬にかけては、水路が詰まってしまわないよう、こうして落ち葉を取り除く作業が欠かせません。
この水源が全部で17個の噴水に水を供給しています。
そして鉄格子の中にあるのが地下水路。総延長は7キロもあります。
もともとは城に飲料水として水を運ぶために作られたそうです。
さて、美術館の方では作品の修復が完成したようです。
次回に続く。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、注文もしてない本が届いた。そのタイトルは“文句はやめよう”だった。これは何かのお告げ?」
VDM (Vie de merde)より
本の挿絵は精巧ですね、こりゃあ美術品です。宗教画というのは洋の東西を問わず構図が似ているかもしれませんね、今回の一連の挿絵を見ていて、なぜか涅槃図を思い出しちゃいました(笑)
by opas10 (2016-01-31 22:02)
opas10さん
宗教関係の美術品は共通するところがあるのかもしれませんね。昔の本は今みたいに大量生産できないので一冊一冊手作りですから作品と言った方がいいのかもしれません。
by carotte (2016-02-07 14:39)