大聖堂修復プロジェクト [パリ]
昨日紹介した日本人シェフの作る節約晩ご飯、ナレーターがブルゴーニュ地方の料理に日本のテイストを加えた料理とかなんとか言ってましたが、あの料理に日本風のテイストがあったかどうか大いに疑問です。どこからどう見ても洋風にしか見えませぬ。
それはさておき、パリのノートルダム大聖堂の火災から3週間になろうとしていますが、修復への準備は着々と進んでいるようです。
そして、様々な建築家が、様々な修復案を発表しているようです。
その案によると、必ずしも火災前の大聖堂にそっくりそのまま戻すわけではなさそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2019年5月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
現在の大聖堂には仮の屋根が作られています。何より雨水が侵入するのを防がなくてはなりません。
この屋根、将来はどのようなことになるのでしょう?
火災から間もなくして、様々なアイデアが登場しました。
まずは、尖塔は以前のままを復元し、屋根はガラス張りにする。
次は、屋上庭園を設置した未来派風の作り。
さらに、屋根全体をステンドグラスにしてしまおう!なんていう案があるかと思えば、屋上を歩き回れるようなテラスにしてはどうかという案もあります。
ちょっと驚きですね。焼け落ちた屋根の作りはデジタルデータで残っているようですから、そのままそっくり以前の姿に戻すに決まってると思っていたのですが、どうもその辺りは確かではなさそうです。
一番驚いたのは火災直後に登場したこの案。ヴィオレデュクの作った尖塔は忘れて、全く新しいガラスの尖塔を作ってしまおうというわけです。
「私は、どう修復するか議論してもらおうと思い、このアイデアを発表しました。必ずしも以前のままに復元しなくてもいいんじゃないか、文化財として尊重しながらも現代のやり方で復元してもいいのではないか?ということなんです」とアイデアを出した建築家。
どうもフランス政府はアイデアを広く世界中から公募することにしたようです。一般の市民はどう考えているんでしょう?
「これはちょっとやりすぎじゃないですかね。オリジナルからだいぶかけ離れているようですが・・・」と男性。
「新しくすることに反対ではないわよ。現代の技術を活かしてもいいじゃないですか」とマダム。
「緑があるから・・・そう、これ、いいんじゃない!」と別のマダム。
あらま、高齢者の方、意外と新しいものを受け入れてくれそうですね。しかしこんなことをおっしゃる建築家の方もいらっしゃいます。
「様々な奇抜なアイデアが数多く出てきましたが、少々、本末転倒だと思いますよ。本来はどのように以前の姿を取り戻すかということを議論すべきなんです」
ということは、デザインではなく方法が重要ということでしょうかね。
一方、修復後ではなく修復中に着目した人もいます。
「修復工事の間だけ、塔の代わりにライトを照らしてはどうかと思うんです。あの尖塔が焼け落ちた時のショックは大きかったですからね」と提案者。
あの尖塔がない大聖堂は寂しい感じがするので、これはいいかもしれませんね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、うちの猫は現代に適応しているようだ。誇らしげに獲物を私に見せに来るのだが、それがネズミではなくピッツァの一切れだった」
VDM(Vie de Merde)より
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