リビア情勢 [トピックニュース]
紛争の続くリビアですが、フランスのTV局TF1の昨日4月9日午後8時のニュースで、現地の取材映像が紹介されていました。
首都トリポリから東へ210キロほどのところにあるミスラタ(Misratah)は、リビアで三番目に大きな都市ですが、現在のリビアを象徴するかのような様相を呈しています。
一度は反政府軍が掌握した都市ですが、現在、リビア軍(カダフィー側)に包囲されてしまいました。数日前にはリビア軍からの攻撃を受け、一般市民に多くの犠牲者が出ています。
NATO軍も、これ以上市民に犠牲者が出ることを懸念し、軍事介入できない状態が続いています。
そんな中、リビア軍がミスラタを取材させるため、TF1の取材班を含む何人かのジャーナリストを招きました。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。
番組のあたまに、トリポリの学校で熱烈な歓迎を受けるカダフィー大佐の映像が流れます。リビアの国営放送で流れた映像だそうです。
ミスラタに入ったTF1の取材班を待っていたのは、カダフィーを支持する人たちのグループ。しかし、遠くで砲弾の音が聞こえてきたかと思うと、取材班も攻撃の標的にされてしまいます。
市の中央には反政府軍がいるものと考えられていますが、取材班を標的にする反政府軍とはどのような人たちなのだろうと、女性記者はいぶかっています。
一方、反政府軍は、リビア軍が建物に砲弾を撃ち込んで攻撃していると非難しています。
NATOの事務局長は、ドイツ人記者の質問に対して、この紛争に軍事的解決はない、政治的解決が必要だ、と答えたとされています。
ますます混迷するリビア情勢です。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私はアフリカのある国に特派員として行かないかと言われた。なぜなら、今の特派員が、命の危険にさらされているのに耐えられなくなったからだそうだ」
VDM (Vie de merde)より
リビア情勢、混沌としていますね。
日本は国内のことも確かに戦後最大の災害なので目が離せないのですが、
海外の情勢もそう楽観できるものではないのが事実です。
こんなときは海外のメディアの報道から情報が得られると役立ちます。
知人の日本人記者さん、先日現地から中継していました…無事を祈っています。
by orange (2011-04-10 21:33)
orangeさん
弾がこんなに飛び交っているとなると、取材も危険をともないますね。
日本は地震と原発のことで手一杯ですが、外に目を向けると、アフリカは中東まで巻き込んでてんやわんや、そこにアルカイダはからむは、イタリアには難民が大挙して押し寄せるは、ポルトガルはついにEUに助けを求める。あまり穏やかじゃないことばかりです。
by carotte (2011-04-10 22:18)