ヴォージュ温泉めぐり その2 〜 バン=レ=バン 〜 [ロレーヌ地方]
シリーズの二回目は、プロンビエールから西へ20キロほど行ったところにあるバン=レ=バン(Bains-les-Bains)。
下記地図の赤印のところです。
人口は1,400人ほど。
ガロ・ロマン期(紀元前1世紀〜紀元5世紀末)には、すでにここに鉱泉があったことが分かっており、ローマ人たちが温泉の周辺に住んでいたと考えられています。1752年に源泉施設の改修を行った際、一本の柱の下から、ギリシャやローマの古銭600個がみつかったそうです。
それはそうと、ここは1682年に震度8の地震に見舞われ、壊滅的な打撃を受けています。18世紀より前の建物が見当たらないのはこのためだそうです。
そこで気になるのは、1ヶ月ほど前に発表されたフランス地震予測地図(以前のブログ→こちら)。確認してみると、地震の起きる危険度は「中程度」。そんなもんですか......。
現在、村には1900年代に建てられた別荘や、1930年代の建築物が数多く立ち並んでいるそうですが、1733年に開業した金物工場Manufacture Royale de Bains-les-Bainsが修復されて残っています。今では工場としての役割を果たしていませんが、大きな敷地には、城、礼拝堂、労働者宿舎などがあり、ガイド付きで見学することができます。また、この中に宿泊施設もあります。
ここの温泉施設は、心血管疾患やリューマチの治療プログラムで良く知られているそうです。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。(フランスTV局TF1で2011年5月24日放送)
フランス北部ノール県からやって来たご夫婦フランシーヌさんとアンドレさん。もう18年も前から春になるとここへやって来て3週間ほど治療のために滞在しています。
毎朝7時半から、お医者さんが決めてくれた4〜5種類の治療を受けます。
大浴場と個室を組み合わせた療法で、まずは大浴場で温泉につかった後、アンドレさんは個室で、血行を良くし、血圧を改善するための治療を受けます。
一方、フランシーヌさんはリューマチの治療です。30度の泥風呂につかり、マッサージを受けたら、足と手を機械の中に入れて温泉水のマッサージ。
治療の合間には、ぬるめの温泉を飲みます。温泉を飲むと身体にいいというのはどこも同じですね。
バン=レ=バンの源泉は11カ所あり、温度は場所によって異なり、25〜51度と幅があります。マグマ中の火山岩が、熱と圧力で蒸留された結果出て来た深層熱水だそうで、雨とは無関係に一定の温度、一定の流量、一定のミネラル含有の鉱泉(低ミネラル、ケイ酸塩、硫酸塩、ナトリウムを含む)が出て来るそうです。
治療の効果は2、3ヶ月続き、翌年、また治療を行えば、さらに身体が楽になり薬の量も減るとか。
午前中に治療を受けたら、午後は、森を散歩したりダンスやゲームを楽しんだりというのが日課のようです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、彼氏がお風呂から上がると、裸のままで私を追いかけ回しながら言った。『こらっ、私はIMFのトップだぞ!』」
VDM (Vie de merde)より
nice ありがとうございました。
by kawasemi (2011-05-30 20:36)
kawasemiさん
こちらこそ、ありがとうございます。
by carotte (2011-05-30 20:47)
お邪魔いたします。
これは、また効きそうな温泉の色ですね。
by ガンガンガン速 (2011-05-31 11:09)
ガンガンガン速さん、ご訪問ありがとうございます。
泥風呂らしいですよ。血行が良くなるんでしょうかね?
お肌もつるつるになりそうな.....。
by carotte (2011-05-31 18:02)