要塞都市 その4 〜 コンカルノー 〜 [ブルターニュ地方]
シリーズの四回目は、漁港で知られるコンカルノー(Concarneau)を訪ねます。
先週、ここの漁師とオイルサーディンを紹介しましたが、今回は、湾の中の小島に作られた要塞都市(Ville close)が主役です。
かつて本土と要塞都市を結んでいたのは渡し船でしたが、今は橋を渡って要塞都市に入ることができます。
メインストリートには観光客相手のお店が並んでいますが、ここで暮らしている人もいます。
80歳になるマリテさんもその一人。この界隈でマリテさんを知らない人はいないそうです。
マルテさんが入って行ったお菓子屋さんMaison du Kouign-Amannでは、その名の通り、ブルターニュ名物のお菓子クイニーアマン(Kouign-amann)(ブルターニュの言葉で「バターのお菓子」の意味)を売っていました。
夏だけで一日に100個のクイニーアマンを作るそうです。
250gのパン生地に同じ量のバターシュガーを加えて作るというのがこの店のレシピ。おばあさんから教えてもらったそうです。
バターのお菓子というだけあって、底の方には解けたバターがべったり。
本土から要塞都市へは渡し船でも行くことができます。乗船時間はわずかに1分ですが、要塞を外から鑑賞するのには最適の方法。
利用するのは観光客だけではありません。2隻の渡し船が一年を通して往復しており、都市の住人やお店の人たち、さらに夏だけ働く人たちなど、たくさんの人が利用しています。
港にはかつて漁で活躍した船が停泊しています。
現在は博物館として、見学者に漁師の仕事を伝えています。
イワシ漁からマグロ漁まで、コンカルノーの経済を支えて来たのが漁師。現在の漁師の数は1,300人ほど。
最近では造船業や漁業関連の製造業、そして観光も重要な産業の一つになっているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、夏の間だけデパートで働くことになった。デパートで働くのは初めてだったので迷ってしまい、自分の売り場をお客に尋ねてしまった」
VDM (Vie de merde)より
クイニーアマンは好きでついつい買ってしまいますが、バターと糖分、
かなり多そうですね...(汗)それにしても大きなサイズもあるのですね。
とても活気がある街のように感じました。
by orange (2011-08-18 12:09)
orangeさん
あのべったりはちょっと引いてしまいますねえ。でも、わざわざあれを見せていたということは、あれがいいんでしょうね。人によってレシピが違うようですから、日本のはあそこまでバターも砂糖も使っていないかもしれません。
by carotte (2011-08-18 21:14)
carotte さん、パリの FAUCHON で売っていたクイニーアマンを買って食べたことがありますが、日本で売られているのと同じくらいの大きさでした。それに比べ、Maison du Kouign-amann のは大きいですね。
by wattana (2011-08-18 21:30)
wattanaさん
私はクイニーアマンは日本で初めて食べました。10数年前のことです。直径8センチくらいの小型のものでした。それまでこのお菓子のことはまったく知りませんでした。タルトと同じで、通常の大きさのもあれば、食べやすいように小さいのを作って売っているのではないでしょうか?
by carotte (2011-08-19 09:44)
あの渡し船はいいですね~。全くシチュエーションは違いますが、浦賀にある渡し船を思い出しました。
by opas10 (2011-08-28 12:56)
opas10さん
あの渡し船ですね。乗ったことはありませんが、ちらっと見たことがあります。あれもかなり昔からやってるんですよね。
by carotte (2011-08-28 17:54)