ローヌ川ワイン街道 その４ 〜コルナス〜 [フランスのワイン]
シリーズの4回目は、フランク王国の王カール大帝（742～814）も飲んだと言うワインの生産地コルナス（Cornas）を訪ねます。（下記地図の黄印）
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村の人口は2300人ほど。コルナスとは、ケルト語で「焼けた土（terre brulée）」という意味。
下記ウィンドウの▶をクリックして番組をご覧下さい。（フランスのTV局TF1で2011年10月6日に放送）(▶をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら）
丘の上に上がれば、ローヌ川沿いに出来た村が一望できます。
そして、その斜面にはブドウ畑。かなり急な斜面です。
この斜面に照りつける太陽で、花崗岩からできた畑の土はすぐに熱くなるそうです。
「この土で育ったブドウからできたワインは、太陽そのものと言ってもいいくらいなのです」とワイン農家Domaine Alain Vogeの責任者アルベリックさんはおっしゃっていました。
斜面から村へと下りると、ちょっと恰幅の良い男性シルヴァンさんが通りの向こうから歩いてきました。
シルヴァンさんは、ハムやソーセージを売るお店をやっていましたが、すでに引退。
しかし、郷土料理カイエット（Caillette）を作る時だけは現役に戻ります。
カイエットは、コルナスのあるアルデッシュ県の名物料理。
材料は、各家庭で様々ですが、豚肉、脂身、レバー、ラード、ふだん草又はほうれん草、塩、コショウ、その他の香辛料など。
これに卵やニンニク、クルミや栗を加える場合もあるそうです。
肉類はミンチ、野菜は細かく切り、全部を混ぜ合わせ団子状にしたら、網脂で包み、オーブンで焼きあげます。
「半分が肉、半分が野菜のカイエットは、郷土の宝、自慢の料理です」とシルヴァンさん。
暖かいうちに食べても、冷めてから食べてもOK。また前菜としてもメイン料理としてもいただけます。
付け合わせは、冷めてからなら生野菜、熱々のうちなら蒸かしたジャガイモがいいそうです。
お供のワインは、上質の赤ワイン、たとえばCrozes-HermitageやSaint-Joseph。いずれもローヌ川沿いで作られたワインです。
再び丘の上に戻ると、城壁のある城跡が見えてきます。
12世紀初頭に建てられたクリュソル城（Château de Crussol）（上記地図の旗付きの家の印）です。宗教戦争で破壊され、13世紀頃にはほとんど廃墟と化してしまいました。
「城が壊された後、その石は近隣の家を建てるために使われました。現在はその石を拾い集めて、戻しては少しずつ修復しています」と環境保護を担当しているローランさん。
ローランさんの仕事は建造物だけではなく、このあたり一体の生態系にも及びます。
この保護された環境をミニチュアにしたArdeche Miniature（上記地図の旗印）というテーマパークがあります。
経営者のヴァンサンさんは「アルデッシュ県は自然の風景といい村といい、その環境がうまく保存されています。ものすごいスピードで時間が過ぎてゆく現代生活の中で、アルデッシュの人たちは生活を味わいながら時を過ごして行きたいのです」とおっしゃっていました。
取材班は、ローヌ川をさらに北上しながら、最後の目的地コンドゥリウへと向かいます。
＊＊＊＊＊＊＊＊ フランス人のつぶやき ＊＊＊＊＊＊＊
「今日、ちびっ子たちをテーマパークに連れて行った。アトラクションをあれこれ楽しんで、メリーゴランドに乗ったり、アイスクリームを食べたり、ぬいぐるみと遊んだりと、かなりの出費。でも、その夜、母親が子供たちに何が楽しかったか聞いたら、声を揃えて『鳩にエサをやったとき！』と言ったそうだ。」
VDM (Vie de merde)より
小話愉快です。人工的なものより自然なものが好きな子供だったのですね。
by アヨアン・イゴカー (2011-10-16 11:00)
そういえばローヌ川ワイン街道シリーズになってから、あまり食べたり飲んだりしているシーンが出てきませんね！？いつもだったらカイエットを肴に赤ワインってシーンは鉄板（笑）なのですが。
by opas10 (2011-10-16 16:45)
アヨアン・イゴカーさん
せっかく大金を叩いて連れて行っても、子供って、かえって素朴な方が楽しかったりしますね。
by carotte (2011-10-16 21:13)
opas10さん
そういわれるとブドウ畑ばかりで、蔵で試飲とか、レストランで乾杯というが少ないですね。ディレクターが変わったのかな？？？
by carotte (2011-10-16 21:16)