大統領選ポスター合戦 [トピックニュース]
先週、途中で止まってしまったシリーズの再開を願いつつ、本日は大統領選の話題です。
4月22日の第一回目の投票日まで一ヶ月を切りました。
昨日の記事にも登場した調査会社BVAが、3月26日に行った調査によると、下記のとおり、フランス人にとって最優先課題は経済問題のようです。(調査はインターネットと電話で実施。18才以上の890人から有効回答)
購買力 42%
失業問題 30%
景気回復 23%
フランスの公債 20%
貧困・不安定な労働状況 18%
学校・教育 17%
税金など 14%
国防・テロ対策 8%
移民問題 8%
そして、それぞれの問題について一番信頼が持てそうな候補者は誰かという質問に対しては、社会党の候補者オランドを上げた人たちが多かったようです。サルコジは唯一国防問題でオランドと対の30%の支持を得ていました。詳しくは→こちら(フランス語のみ)
サルコジは、新しくテロ対策の法律を制定すると有権者にアピールしていましたが、オランドは、そんなことをするより今あるものを強化・改善するべきと言っています。
なんとなくオランドの方に理があるような.......。
選挙戦が激しさを増す中、フランスのTV局TF1が、選挙ポスターに関するこんな取材をしていました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年3月23日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
選挙戦を戦っているのは候補者だけではありません。それぞれの支持者も同様です。
用意されたポスターを貼るのもその仕事の一つ。
驚いたことに、先に貼られたライバルのポスターの上に、自分たちの支持する候補者のポスターを貼って行きます。
たとえば、FN党のマリ・ル・ペンの上に社会党のオランドのポスター、PG党(左党)のメランションの上にサルコジのポスター。
フランスではこんなこと許されるんですか?!
では、町行く人たちはポスターについてどう思っているのでしょう?
「ポスター?あんなもの見ても何もわかりませんよ」
「何のために貼ってるのか分かりませんから、ほとんど見てないですし、興味もありません」
「もう誰に投票するか決めてますから、ポスターは気にしてません」
どの方もほとんど無視。
こりゃちょっと資源と労力の無駄なのでは???
ナレーションによると、4月9日から正式な掲示板が用意されるということですから、それまでは貼れる場所に勝手に貼っているということのようです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ウチの猫がいなくなってしまったので、迷い猫の貼り紙をした。すると、近隣の家から、ウチの猫が毎日エサをもらいにやってきて、もう少しで飼い猫にするところだったと連絡があった。その数、10軒を軽く超えていた」
VDM (Vie de merde)より
日本でも選挙が近くなると街の美観を損ねるポスターでいっぱいになりますが、フランスはまた随分とラジカル(!)なポスター合戦をやっているんですね。こりゃあ陣営の動員力と財力がモロに現れます。
by opas10 (2012-04-01 12:01)
opas10さん
このポスター貼りにはちょっと驚きました。かなり激しいです。貼ってるのは運動員なんだろうかとちょっと疑問になりました。ひょっとしたら業者に頼んでたりして......。映像に登場した政党はどこも固い組織の党ばかりです。
by carotte (2012-04-01 20:49)