シェルブールの雨傘 [ノルマンディー地方]
フランスのミュージカル映画「シェルブールの雨傘(Les Parapluies de Cherbourg)」。今年で撮影から50周年を迎えるそうです。
映画に登場した、映画のタイトルと同じ名前のお店は、今でもシェルブールにあります。
下記ウィンドウの▸をクリックして動画をご覧下さい。
現在のお店のオーナーがフランソワズ・サンソンさん。
「ここがあの映画の撮影に使われたお店です。撮影は1963年に行われました」
とは言うものの、お店を眺めたところ傘は一本もありません。
それもそのはず、ここはパッチワーク用の布を売るお店なのです。
映画を見た人たちがよくこのお店を訪れるそうです。その国籍も様々。
2009年には、日本語版の舞台で、カトリーヌ・ドゥヌーヴが演じたジュヌヴィエーヴ役を務めた白羽ゆりさんがやって来たそうです。
その時のポスターに白羽さんのサインをしてもらって保存してあるとか。
「なぜ傘がないの?とよく聞かれます。ここではこれまで一度も傘など売られておらず、あれは映画の中だけの話なのですと答えると、皆さん一様に驚かれます。晴天の日にも関わらず、ここで傘を買って写真に納めようなんて思ってる方が結構多いんですが、いいかげんイヤになっちゃうんですよ」とフランソワズさん。
確かに、もともとありもしない傘を何度も求められて、事情をいちいち説明するのは疲れそう。
ウチは布屋なんだから布買ってって!と言いたくなりそうです。
さて、映画「シェルブールの雨傘」のクライマックスシーンが下記です。ジュヌヴィエーヴと恋人ギイが結ばれ、その直後に別れるシーン。ギイは徴兵され軍に入隊してしまいます。
フランスも昔は良い時代だったなんて言いたくなってしまいますね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、職場の同僚がゴミ箱を使うなと言う。良く話を聞いてみると、アレはゴミ箱ではなく傘立てだった」
VDM (Vie de merde)より
懐かしい映画、50年ですか・・・
時折、TVで再放映がありますが、今も新鮮です。音楽も素敵です。
by rabbit (2013-02-18 11:00)
何度も観たい映画ですね.. 音楽も..
by 島酔潜人 (2013-02-18 19:42)
rebbitさん
古いなと思いながら見てみると、やっぱり傑作だと思ってしまう映画です。見る度に良く出来た映画だなと思います。
by carotte (2013-02-18 22:37)
島酔潜人さん
すべて台詞が歌で、素晴らしい作品ですよね。7分間のクライマックスシーンをみただけでもその価値がよく分かります。
by carotte (2013-02-18 22:41)
わが店の傘立てにも、時折ゴミ箱代わりに使われてます・・・・
困ったもんです!
by kazenotomo (2013-02-21 21:19)
フランス生地の店がちゃんと町中で成立しているということは、フランスではまだ手作りの文化が残っているのですね。フランソワズさん、自分の扱い商品に誇りを持っているのですね、日本だったら絶対に商売替えして傘を売ってるはずです(笑)。
by opas10 (2013-02-24 11:16)
kazenotomoさん
よくありますよね、ゴミ箱だと思ってたら傘立てだったなんて。
いざ傘を入れようとしたらゴミがつまってたりします。^^
by carotte (2013-02-24 21:00)
opas10さん
私の印象では、フランスには自分で布を買って作る人が相当数いるような気がします。それでこういうお店も成り立っているんでしょう。確かに、日本だったらここは誰かが借りて傘屋さんにしてるかもしれません。そうなるとこの辺りの商店街の雰囲気がちょっと違った感じになりそうですね。
by carotte (2013-02-24 21:08)