夏のパリ [パリ]
夏のバカンスもあと残すところ2週間ほど。今年はフランスは不況の影響でバカンスには遠出せず家で過ごすという人が半分近くいるようです。
しかし、家で過ごそうが、リゾート地ですごそうがバカンスはバカンス。それなりの期間は仕事を休んで自分のために過ごします。
それはサラリーマンだろうが自営業だろうが同じ。パン屋さんだってバカンスを取る権利はあります。
しかし、パリのパン屋さんには、夏の間、少なくとも一ヶ月はお店を開けることが義務づけられているそうです。
その起源は、今から200年以上前、革命の起きた1789年にさかのぼります。
同年10月21日、パン屋のドゥニ・フランソワが、お腹を空かせた群衆によって、パリのとある広場の街灯に吊るされます。
群衆はその首を槍にくくり付けパリの街を練り歩いたとか。
一計を案じた当時の議会は、パリにパンが不足しないように、パン屋の営業を強制する法律を成立させます。
しかし、20世紀になって労働者が有給休暇を獲得したため、この法律が問題になります。
当然、パン屋さんだって有給休暇、つまりはバカンスを取る権利があります。
そこで出来たのが現行の規則。1200店ほどあるパリとその近郊のパン屋さんは、7月か8月のいずれかに、必ず最低一ヶ月はお店を開けないといけないというわけです。
最近はパンだけではなく、パスタやお米も食べるようになったとは言え、やっぱりパンは主食。お店が閉まってしまうと困ります。
さて、本日はそんな夏のパリのモンマルトルの様子をご覧下さい。
下記ウィンドウの▸をクリック。(フランスのTV局TF1で2013年8月12日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
夏のモンマルトルは観光客でいっぱいです。名物の“壁を通り抜ける男”。似顔絵描きの集まるテルトル広場。
「この雰囲気がいいですね」と女性。
「ちょっとわさわさして落ち着かないお客さんもいるようですが、バカンスの時期ですし、お天気もいいですからねえ」とカフェの方。
ここには観光客にはあまり知られていない穴場もあります。
その一つが詩人ジェラール・ネルヴァルが住んでいたこともあるお屋敷シャトー・デ・ブルイヤール。18世紀に建てられたそうです。
通りを下る途中にはブドウ畑もあります。あのラパン・アジールのすぐ近くです。
毎年700〜800本のワインが作られるそうです。
そして、モンマルトルと言えば、やはりサクレ=クール寺院。
中はこんな感じ。天井画には日本人も描かれているとか。
寺院の前の広場からはパリの街が一望できます。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、あまりにファストフード店で食べ馴れてしまった自分に気がついた。パン屋に入ってバゲットを頼むと思わず『持ち帰りでお願いします』と言ってしまった」
VDM (Vie de merde)より
700~800本のモンマルトルのワイン。一般市場に出ているのでしょうか?商業用ではないのでしょうね。
by cycloo (2013-08-16 15:57)
cyclooさん
売ってるそうですよ。ただ、どの辺りで売っているのかが不明です。ネットで直販しているようですから、どこかのお店にも置いてあるんじゃないですかね。
by carotte (2013-08-17 00:30)
モンマルトルに葡萄畑!しかもワインまで作っているんですか!!プレミアムがつきそうですね。
by opas10 (2013-08-17 23:10)
opas10さん
もう何年も前からワインを作っているらしいですよ。味は大したことないそうですが、何と言っても、大都会のパリで出来たワインですから、その価値の方が大きいみたいです。
by carotte (2013-08-18 16:44)