牡蠣の殻むき大会 [フランスのグルメ]
半袖か長袖か迷う季節になってきました。秋がどんどん深まって行くようです。
そんな折り、マルセイユの港で牡蠣の殻むきチャンピオン大会が開催されました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年9月27日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
牡蠣の殻むき大会と言っても素人の大会ではありません。どの方も皆プロフェッショナル。
フランス語でこの人たちのことをエカイエ(écailler)という呼ぶくらいの専門職です。
ここに集まった方々は各地で行われた予選を通過した強者ばかり。素早く殻を開けて行きます。
あの口をしっかり閉じた岩のような殻は、下記のような専門の道具を使って開きます。
用意された牡蠣は平たいものと厚みのあるものの2種類。
各50個の牡蠣をどれだけ早くむけるかのタイムレース。一秒のロスが勝敗をわけます。
あの固い殻を素手でつかんで痛くはないのでしょうか?と思っていたら、テーピングしている人がいました。やはりたくさんの量をこなすとなると大変です。
それぞれのエカイエには応援サポーターがついています。
「家族やお店の社長さんも応援に来てくれています。励みになりますよ」と地元のエカイエのジェームズさん。
そのジェームズさん、3秒で一個というものすごい勢いでむいています。
この職業、伝統的に寒さに強いサヴォワ出身者(モンブランのある地方)で占められていました。
優秀なエカイエは単に早いだけではありません。
中味を傷つけないように開く技術も必要なら、食欲をそそる美しい盛りつけもできなければなりません。
ある程度の能力を身につけるのには少なくとも3年の実践が必要だそうです。
優勝者は来週オランダで開催される世界大会に出場することになっています。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、わが家の3ヶ月になる長男のベッドの上に、夫が音楽付きの豆ランプをぶらさげた。その音楽とは・・・『ウィ〜、ア〜、ザ、チャンピオン〜、ウィ〜、ア〜、ザ、チャンピオン〜』」
VDM (Vie de merde)より
このエカイエ、ソムリエ、パティシエに続いて日本でも広がりそうな予感(笑)。あの固い牡蠣の殻を手早く剥いて、キレイにデコレーションするって、体力と忍耐力と美的感覚が必要な大変な仕事ですね。
by opas10 (2013-09-29 21:35)
opas10さん
ひょっとしたらオイスターバーで「エカイエ」って使っているかもしれませんね。パリのモンパルナスあたりの魚介類のお店の店頭によくこのエカイエが立っていますが、大変な仕事だなとつくづく思います。
by carotte (2013-10-02 17:48)