フランスのチーズ その2 [フランスのグルメ]
シリーズの二回目は、フランス北部ノール県のチーズです。
ノール県の三大チーズと言えば、マロワル(Maroilles)、ヴィユ=リール(Vieux-Lille)、ブレット・ダヴェンヌ(Boulette d’Avesnes)です。これを順に見て行きましょう。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年10月22日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
店先に並ぶたくさんのチーズ。
四角いのがマロワルとヴィユ=リール。円錐形のちょっと変わったチーズがブレット・ダヴェンヌ。
そして、牧場ではその原料を提供してくれるマロワネーズ種の牛が放牧されています。
タンパク質といい脂肪分といい、このチーズに最適の牛乳だそうです。
マロワルを作っているサン=トーバン(上記地図の緑印)の酪農家を訪ねると、すでに作業が始まっていました。
固めた牛乳を型にうつし、四角いマロワルの原形が出来上がります。
この後、乾燥室に入れられ薄らと青いカビにおおわれたところで、その青カビを払い落としたのち熟成室に納められます。熟成期間は5〜7週間。
フィリップさんはリールのチーズ屋さんです。
カーヴにはたくさんのマロワルに混じって、同じ四角の白いチーズが並んでいます。これがヴィユ=リール。
熟成室に入るまではマロワルと全く同じですが、この後、3ヶ月間に2回塩水に浸すところが異なります。
そして、熟成期間も5〜6ヶ月とより長くなります。そのせいか、マロワルより匂いも味も少しキツいそうです。
西暦960年にマロワル村(上記地図の水色印)の僧侶が作り出したと言うチーズがマロワル。長旅を経てリールでも売られていました。
しかし、このままでは長旅に耐えられなかったとか。そこで生まれたのが保ちのいいヴィユ=リールだったそうです。
ここでもう一度サン=トーバンのチーズ工場へ戻りましょう。
ここではあの円錐形のチーズ、ブレット・バヴェンヌも作っています。
なにやらおからのように見えますが、あのマロワルを細かく砕いたものです。生の白いマロワルや少し質の落ちたマロワルが混ざっています。
これにパセリやエストラゴンなどの香草を加え円錐形に押し固め熟成させます。
「パンにのせて、リンゴのジャムと一緒に食べるとおいしいですよ」とアレクサンドルさん。
う〜む、ちょっと食べてみたくなります。
これらのチーズを使った様々な料理を出しているのが、レストランやエスタミネ(この地方独特の居酒屋さんのこと)。
黒板に書かれてあったのは、マロワルチーズのフラミッシュ。
どんな料理かと言えば、ピッツァ風の生地の上に厚切りのマロワルをのせ、オーヴンで15分ほど焼きます。こんがり焼き色がついたらできあがり。
おいしそうですねえ〜。
次回は、中央山岳地帯のチーズを紹介します。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私が夕食の準備をしているのを見て、ママがピッツァを注文した」
VDM (Vie de merde)より
ノルウエーで、ヤギのチーズを買ってきました。ブラウンチーズと言って、味は少し甘みがあって独特の香りがあります。パンに添えると結構美味しいです。結構大きいので、まだ食べています。
by t-toshi (2013-10-28 09:17)
エスタミネ・・・っていうところに行ってみたい感じです。
by yuzuhane (2013-10-28 23:17)
t-toshiさん
ノルウェーの山羊のチーズ、どんなお味なんでしょう???甘みと独特の香り・・・気になります!わりに食べやすそうですね。
by carotte (2013-10-29 00:27)
yuzuhaneさん
私も一度エスタミネに言ってみたいです。美味しいお料理を出してくれそうな気がします。
by carotte (2013-10-29 00:28)