発電の木 [トピックニュース]
毎日、暖房が欠かせない季節になってきました。何かと電気を使う機会が増えます。
そこで気になるのが発電の問題。原子力に代わる発電には様々な方法があるようですが、その一つが風力発電。
風力発電といえば、あの巨大な風車。
クリーンなエネルギーを作ってくれる風車ですが、田舎の素朴な風景の中に忽然と現れるあの風車には少し違和感を覚えます。
そこで、こんな風力発電を思いついた人たちがいます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年12月3日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
これがその風力発電機。
一見したところ一本の木立のように見えますが、発電機なのです。もう6ヶ月前から電気を供給しています。
ここは電気通信関連のテーマパーク。
現在、この風力発電の木はアトラクションの一つになっています。
今日も見学者のグループがやってきました。
葉っぱの数は全部で80枚。プラスティック製です。これが小さな風車となって静かに回ります。
「景観が良いですね。葉っぱが縦に並んでいるのが面白いです」と見学の男性。
この発電の木が生まれたのは、パリ5区にあるリュクサンブール公園でのこと。
公園を散歩しながら発電の木を思いついたのがジェロームさんです。
「木々の葉っぱが風で揺れているのを見ていてふと思いついたのです」
それから3年後、プロジェクトが完成しました。
完成させたのはジェロームさんの会社New Wind。
機械系エンジニア、電気技師、デザイナーが集まって、一般家庭向け電力自給自足の発電機を完成させたのです。
発電機といっても、あの無機質な風車とは趣がことなります。単に電力を生み出すだけではなく、周囲の景観を損なわないような作りになっています。
「一つの葉っぱが43ワットの電気を作り出します。ですからこの木一本でできる電力は3キロワットになります」とエンジニア。
これ一本で120㎡の家なら十分にまかなえる電力だそうです。
すでに次のプロジェクトもスタートしています。
第二世代の発電の木は、木製の枝を使うとか。それに葉っぱの性能もパワーアップするそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、歯医者で停電になった。まさに私の親知らずを抜いている真っ最中のことだった」
VDM (Vie de merde)より
これは、すごいクリエイティブな発想ですね!形状もいいですし、一極集中でなく分散型というか、ネットワークの思想が感じられます。
by opas10 (2014-12-07 08:27)
opas10さん
これは木自体がネットワークですね。
フランス人って現実的な人たちだと思うのですが、こういう発想があるんですよね。日本人にはたぶんこの発想はないと思います。実用一点ばりのような気がします。
by carotte (2014-12-11 16:38)