小さな村の村おこし [地方の小さなできごと]
フランスの県議会選挙。先週の日曜日に第2回目の投票が行われ、大勢が判明しました。
社会党は改選前と比べて議席を半分に減らし、その分UMP(右派でサルコジが党首)が大幅に議席を伸ばし、勝利を宣言しています。
目に見える成果をなかなか出せないオランド大統領。この辺りが能力の限界か・・・。
他国のことながら気になります。
今回の県議会選挙、男女ペアで立候補することを義務付けた革新的な選挙だったようです。
目的は、議員の数を男女同数にするため。
この方式を推し進めてきた代議士によれば、議会は社会を反映させたものでなければならず、このまま放っておいても男女同数は達成できないため、この方式を採用したそうです。
フランスって保守的な国だと思ってきましたが、ずいぶんと大胆なことをしますね。
さて、話は変わって、今日はブルゴーニュ地方の小さな村の話題です。
コート・ドール県の北西部にあるアラン(Arrans)は人口70人足らずの小さな村。
過疎化を食い止めようと、村をバラの花でいっぱいにしようという計画が進んでいます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年3月30日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ニワトリが朝を告げるとは、なんとも趣のある村ですね。
庭仕事に必要な道具を持って村人たちが集合しました。
「いいですか、ここまで土に埋めるんですよ」とバラの苗木を持って村人に教えるインストラクターと思しき女性。
植える花はバラだけではなさそうです。ピンクのかわいらしい花や、キイチゴ、グロゼイユなどもあります。
この調子でいけば、村全体が花壇になるとか。
その目的は、観光客を呼び込み、あわよくばそのまま住み着いてもらおうというわけです。
アランにはかつて学校も商店もあったのですが、今はどちらもなくなってしまいました。
過疎化を食い止めるためにはとりあえず村を明るくしなくては!ということになったようです。
というのも、それで成功を収めた村があったのです。
隣の隣、そのまた隣の県の小さな村シェディニーは、努力の甲斐あって2014年に「見事な庭のある村」としての称号を獲得しました。
おかげで人口も増加に転じ、村にはパン屋さんまでできました。
それに続けとばかりにアラン村も挑戦を開始したのです。映像からもその意気込みが感じられます。
苗木を手に入れるために村人たちは少しずつお金を貯めたのだそうです。このための予算は4年間で15000ユーロ(約180万円)ほど。
しかし、植物が相手ですから時間がかかります。シェディニー村は称号を獲得するのに10年はかかったそうです。
時間はかかっても、アラン村もうまくいくといいですね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日は、母の日。で、母に素敵なバラの花束を贈った。しかし、花屋が配達先と請求書の送付先を取り違えてしまい、私がバラの花束を、母が請求書を受け取る羽目になってしまった」
VDM (Vie de merde)より
こんな村で暮らしてみたい!!
by kazenotomo (2015-04-01 06:52)
kazenotomoさん
ハコモノを作るんじゃなくてバラを植えて村おこしというのがいいですね。しかも業者に頼むのではなく自分たちでやるわけです。10年後が楽しみですね。
by carotte (2015-04-04 10:23)
フランス人のつぶやき、日本ではこの手のジョークはあまりないですが、フランスでは「あるある」って感じなのでしょうか。オーダーが間違えられるのが結構日常的なんですね
by opas10 (2015-04-11 23:15)
opas10さん
フランスはいい加減だから、こういうことってありそうな気がします。それに注文したのに届かない、だいぶ遅れて着いたとか、ありそうです。
by carotte (2015-04-15 14:40)