節約しながら街をきれいに [トピックニュース]
4月18日にフランスを出港したエルミオヌ号、順調に航行を続けて、間もなくカナリア諸島に到着しそうです。
現在地に興味のある方は→こちら。
さて、フランス北部のノール県の県庁所在地リール(Lille)では、こんなことが起きていました。
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映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Il jette un gobelet à la poubelle, ce qui lui... 投稿者 lille
ここはリールの中心にあるオペラ広場。時間は午後3時5分。
ゴミ箱近くで靴紐を結び直す男性。なにやら紙コップを置き忘れていきました。
こういったゴミを回収して街をきれいに保つために年間1400万ユーロが費やされ、清掃員240人が毎日働いているとか。
とは言っても、この男性、実は俳優さんで、どっきりカメラの仕掛け人です。わざと紙コップを置き忘れていったのです。
果たして、紙コップを拾ってゴミ箱に入れてくれる人は現れるのか・・・。
待てど暮らせど通り過ぎていく人ばかり。映像の字幕はさらに続きます。
「通りの清掃は320キロに及び、市には1300個以上ものゴミ箱が設置されているのに一杯になったものは一つもなし。そして貴方、貴方は街をきれいにするために何をしていますか?」
などと字幕を見ていると・・・あっ、やっと紙コップを拾ってゴミ箱に入れてくれた人が現れました。
その瞬間、周りの人たちが一斉に立ち上がり拍手。楽団まで登場しました。
紙コップを拾ってくれたのはリールに住むジュリアンさん、30歳。
ちょっとびっくりした表情ですが、花束をもらって喜んでました。
上空からの映像はドローンで撮影したのでしょうか?
それはさておき、このビデオ、リール市の市長さんが喚起のために制作して公開したもの。
フランスは日本に比べるとわりにポイ捨てが多いような気がします。そういうゴミを清掃車が処理していくのをよく見かけます。
この清掃のために年間1400万ユーロ(約180億円)も使っているとなると無視できませんね。
少しでも減らしたいという市長さんの気持ちもわかります。
このビデオで、ゴミ撲滅のために立ち上がってくれる市民が増えるといいですね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、僕の彼女にちょっと甘ったるいメールを携帯に送った。すると返事が来た。『ありがと、私の可愛いうさぎちゃん。おかげでゴミ箱にあった私の携帯がみつかったわ』」
VDM (Vie de merde)より
こうした公共のマナーを呼び掛けるビデオは、ともするとガチガチの道徳臭やお説教めいたものが多いくてなんか反発したくなります。でも、この演出は、とてもこじゃれていて、観ている方もとても素直に受け入れられますね。
by opas10 (2015-04-27 22:18)
opas10さん
「ゴミはゴミ箱に」なんていう看板より、こちらのビデオの方がいい感じがします。それにしても、あの広場にたむろしていた人たちの多くが仕掛け人のグループだったんですよね。かなりの人を動員して作成されたビデオのようです。
by carotte (2015-05-02 14:18)