地方の美味しいもの その5 [フランスの郷土料理]
地方の美味しいものシリーズの最後は、フランス南部ヴォクルーズ県の町カルパントラ(Carpentras)を訪ねます。
ここでは、西暦1155年から毎年、フランス料理には欠かせない、ある高級食材の市が開かれています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年11月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
おじさんが笛を鳴らした途端、長テーブルに包みを並べる方々。
包みの中身は・・・黒いダイヤモンドとも言われる黒トリュフでした。
今年最初のトリュフ市の始まりです。
何やらメモ帳を取り出して交渉しています。1対1で取引が行われるようです。
今年の相場は1キロあたり100ユーロ〜200ユーロ。例年よりちょっと高めです。
「そうですねえ、市が始まったばかりの時はいつも高めなんですよ」と男性。
トリュフ市はシーズン中なら何回も開かれるようです。
「今年は数が少ないんですよ。まだまだ記録的な数字が出てくるかもしれませんよ」と別の男性。
日本ではサケの不漁でイクラの数が減少し値段が高騰しているとか。フランスではトリュフですか・・・。
雨が多いと育つのがトリュフ。今年は夏に雨の日が少なかったため、収穫量が減っているのだそうです。
「ここがキレイな黒色をしているでしょう。いいトリュフだという証拠です」とレストランChez Sergeのオーナーシェフ。
いいトリュフを手に入れたようです。
取引は駐車場などの人目につかない場所でも行われています。
なんだか闇市みたいです。でも違法な取引ではなさそう。
先ほどのレストランのシェフの仕事場を訪ねてみました。
「やあ、みんな!市でいいトリュフが手に入ったよ」とシェフ。
早速料理に取りかかりました。何を作るかと言えば、トリュフのオムレツ。
「このオムレツをお昼に作って出したい時は、前の日から玉子とトリュフを混ぜておくんです。夜に出したい時はお昼に混ぜておくんです」とシェフ。
なるほど。トリュフの “出汁” が出てくるんでしょうかね?
こうしてできたトリュフのオムレツ。いよいよ試食です。
「いいですか、食べますよ」
がぶりとシェフ。
「う〜む、これは幸先がいいねえ」
本日手に入れたトリュフは大正解だったようです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、好きな男の子から、君をペリゴール地方に連れて行きたいと言われた。ちょっといい気分になって、どうしてペリゴール地方なのと尋ねた。すると男の子が言った。『君のその犬のような団子鼻なら、トリュフがたくさん見つかりそうだからね』」
VDM (Vie de merde)より
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