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復活祭の子羊 [アルザス地方]

 昨日の東京は暖かいお天気になりました。ふと夏の暑さを想像してしまいました。

 

 これから少しずつ冬物を洗濯してタンスの奥にしまうことになりそうです。

 

 やっぱり、あんなに居座っていた冬はいつの間にか姿を消していました。

 

 さて、昨日はキリストの復活を記念した復活祭の当日でした。

 

 キリスト教徒は、この復活祭の日に子羊を食べてお祝いする習慣があるそうです。

 

 人間の犯した罪のつぐないのために犠牲となった無実のキリストは、ユダヤ伝統の生贄の子羊と同じだと考えられているとか。

 

 そうなら、むしろ羊を食べてはいけないような気がするのですが・・・。ま、とにかく食べるんだそうです。かたいことは言いますまい。

 

 アルザス地方では、この復活祭の日に、子羊の形の甘いお菓子ラマラ(lamala)を食べるそうです。


Paris_Strasbourg.jpg


 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2017年4月14日に放送)( をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



Pâques : la tradition alsacienne du lamala, l'agneau Pascal en biscuit génoise

 パン屋さんの店先に並ぶ粉砂糖のかかったこの子羊がラマラです。

 

 「この羊を食べるのは復活祭だけですからね。だからお店に買いに来たんですよ」と女性。

 

 「見た目もきれいでしょ?」と男性。

 

 「代々家族に伝えられてきた伝統のお菓子ですよ。両親が作ってましたから、今は家内が作ってますよ」と別の男性。

 

 パン屋さんの厨房を訪ねると、この復活祭のお菓子が作られていました。

 

 玉子の白身を固くなるまで泡立てたら、黄身と砂糖を加え小麦粉と混ぜ合わせます。

 

 「ふわっと軽くなるように混ぜ合わせます」

 

 生地ができたら型に入れます。

 

 「こうして焼くとクグロフのようになるんですよ」とパン屋さん。

 

 40分ほどオーブンで焼き、型から取り出します。型はぱかっと真ん中から二つに割れるようになってました。

 

 このお菓子、早い話がスポンジケーキですね。子羊の形をしたスポンジケーキです。

 

 しかしこのスポンジケーキには500年という長い歴史がありました。

 

 ここはパンの家博物館。

 

 「四旬節(復活祭の46日前から復活祭の前日までの期間)には贅沢な食事はできませんから玉子を保存しておくことになります。そして復活祭の日にはこのケーキを作って在庫処分するわけです」と館長さん。

 

 ここには18世紀の型が展示されています。

 

 この型、昔からずっと同じ村スフルナイム(Soufflenheim)で製作されてきました。

 

 こちらはそのアトリエ。4代にわたって続いてきた窯元です。

 

 「この土をこの機械に入れてプレスすると型が出来上がります」と職人さん。

 

 形を整え乾燥させてから焼きます。

 

 「両親から引き継いできた技術ですから、子供にも継いでほしいですね」

 

 この羊の型で作られたラマラは復活祭の朝、こうして食べられているそうです。




******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、復活祭だ。妹がうちで飼っているウサギを、前の晩にオリから出してしまったので、今日は玉子探しではなく、ウサギの糞探しで大変だった[あせあせ(飛び散る汗)]

 

VDM (Vie de merde)より




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