イタリア産??? [トピックニュース]
一家に一本、今や必需品になってしまったオリーブ油。
日本産のもあるようですが、一番人気なのがイタリア産。でも、本当にそのオリーブ油はイタリア産?
これにはちょっとした紆余曲折があるようです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年12月20日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
これ全部がオリーブの木。
ここはスペインのアンダルシア地方北部にある巨大なオリーブ園。この中にある工場でオリーブ油を作っています。
この地域だけで世界の生産量の50%を占めているそうです。
「毎日、200万個あまりのオリーブの実がここに集まってきます。そしてその日のうちにプレスされオリーブ油になります」と工場の方。
農家が共同で運営しているこの工場は24時間フル稼働。この工場だけで欧州市場に年間20,000トンものオリーブ油を供給しています。
「今年、スペインでは約160万トンのオリーブ油を生産することになります。自国で消費するのはその3分の1。つまり3分の2は輸出ということになります」
聞いて驚くなかれ、そのお得意さんがイタリアだそうです。
「うちに買いに来る企業の大多数がイタリアの企業です。彼らはうちのオリーブ油の品質が良いということを認めているんです」
ということは、イタリア産だと思って使っているのが実はほとんどがスペイン産だったということになりそうな・・・。
オリーブ油のつまったタンクローリーはフランスを経由してイタリアに運ばれます。その量、去年で年間で35万トン。
「ミラノ、フィレンツェなどイタリア北部に届けてます」と運転手。
そしてこちらはローマ北部の生産工場です。
「ここにはイタリア産、ギリシャ産、スペイン産のオリーブ油が運ばれてきます」
ここは工場の中にある研究室。何をしているかと言えば・・・オリーブ油のブレンド。
イタリア産のものにスペイン産を加えて、ブレンドしているのです。
「イタリアを含む全世界でオリーブ油の消費が拡大したのに伴い、我々はオリーブ油の輸入国になったんです。そのためブレンドという手法を生み出し発展させてきたんです」と研究員。
はあ、そんなことになってるですか・・・。
ラベルには100%イタリア産と思わせる文言。こうしておけば少々高値で販売することができます。
例えば、スペイン産が1リットル当たり3.90ユーロなら、同じ量でイタリア産は6ユーロにもなります。
イタリア製のオリーブ油のラベルとよく見ると、小さな文字で “原産国はEU” と書かれてあります。
「ここにはEU産と書かれてありますが、よく調べるとイタリア産は1%しか入っておらず、残りは全てスペイン産です。ですから、このような表示は消費者を欺いているというほかないですね」と専門家。
工場から箱に詰められたオリーブ油がフランスに向け出荷されています。
仮にここに入っているのがスペイン産なら皮肉なものですね!
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、祖父母の家に家族が集まって食事をした。テーブルにはオリーブ油のボトルがおいてあった。何か見覚えがあるなと思いながら、赤い大きなシールが貼り付けてあるそのボトルを見つめているうちに思い出した。ああ、そうだった割引のシールだった。そこには “2フラン割引” と書かれてあった 」
VDM(Vie de Merde)より
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