紙を作る水車 [トピックニュース]
なんだか最近、四六時中眠たい。特に夕食後、ブログを書こうとパソコンに向かってしばらくすると強烈で抵抗できないほどの睡魔に襲われる。
そんなわけで2日ほどお休みしました。猛暑が退散して過ごしやすくなったせいか・・・。
幸い、皆さんのところをお訪ねする時は眠たくはならず頭は冴え渡っております。
それはともかくとして、東京もそろそろ Go To Travel に入れてもらえるらしい。しかし、旅館やホテルの人は喜んでくれるかもしれないけど、他の人はどうかな?
「あの菊の間のお客さん、東京からなんだって・・・」などと他の宿泊客に陰口をたたかれ、肩身の狭い思いをするんじゃなかろうか、と心配。
新規の感染者がもうちょっと減らないと大手を振って出かけられそうもないな。
愚痴をこぼすのはこれくらいにして、本日の話題です。
フランスで水車と言えば大抵の場合は粉挽きですが、紙漉きというのがあるそうです。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年9月11日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
フランス中部のオーベルニュ地方、中世の頃には紙漉き用の水車が300あまりあったそうです。
そして、現存する唯一の水車がこれ。毎日のお手入れがかかせません。なにしろ放っておくと草木が堆積して川の水が流れなくなってしまうからです。
水が流れ水車が勢いよく回ってくれるおかげで、年間で2トンの紙の元が出来上がるとか。
「オーベルニュ地方にはこのような川があちこちにあり、トラウトやザリガニが釣れます。とても美味しいですよ」
こちらの建物、国の文化財に指定されています。なにしろ6世紀も前からここで紙がつくられているからです。
男性が裂いている白い布が紙の原料になります。使い古しの布、いわば雑巾のような布です。
「大量生産の紙の原料は木ですが、こちらは雑巾です。昔は田舎に行って雑巾を集めては水車小屋に売るという商売が成り立っていたそうです」
それにしても雑巾にしては白い。どうでもいいけど。
裂いた布は、たくさんの木槌が並んでいる部屋に運ばれます。
下の臼のようなところに裂いた布を放り込むと木槌がうちつけて布を細かく分解してくれます。
木槌の先にはたくさんの釘が取り付けられているそうです。水を加えてさらに待つとドロドロの紙の元が出来上がります。ここまで来るのに36時間かかります。
一方、水車小屋のお庭では、マドモワゼルが花壇の花を摘みとっています。このお花で紙の上にブーケを作るのがお仕事。
漉いたばかりの紙の上に花びらをのせていきます。キャンバスに本物の花を使って、花の絵を描いているようなものですね。
こちらでは男性が見学者を前に紙を漉いています。ええっ、たった一回で大丈夫なんですかねえ。特別な技術はいらないように見えますが、そうでもないらしい。
わりに分厚い紙ですね。平らにならした紙は一週間くらいかけてこちらの風通しの良い部屋で乾燥させます。
本物のお花で描かれた絵も同じ方法で乾燥させるようです。
この水車小屋で作られた紙は、あのディドロの百科事典を作るのに使われたこともあるそうです。
また、ピカソなど世界的に知られる芸術家が使ったこともあるそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、めちゃくちゃ寒い印刷所で働いている。印刷されたばかりの紙で温まった」
VDM(Vie de Merde)より
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