フランス味覚週間 その4 〜シャラント地方のカタツムリ〜 [フランスの郷土料理]
シリーズ四回目は、カタツムリ。つまりエスカルゴです。
エスカルゴと言えば、ブルゴーニュ地方の名物ですが、今回訪ねる大西洋側にあるシャラント地方ではエスカルゴとは言わず、この地方の方言でカグイユ(cagouille)と言うそうです。ブルゴーニュとは異なる種で、別名プチグリ(Petit-gris)とも呼ばれ、大西洋側だけでなく地中海地方にも棲息しているカタツムリです。
シャラント風プチグリ
(petit-gris à la charentaise)
今回は、シャラント県の小さな村シャトーベルナール(Chateabernard)の二人のムッシューがカタツムリの料理を作ってくれます。
シャトーベルナール村の人口は約300人。
食べるためには、まずは森にカタツムリ狩りへ。早朝の雨上がりにプチグリが出て来たところを捕まえます。このカタツムリ狩りは、決められた期間以外に、また成長途中の、殻の口が適度な厚さになっていないカタツムリを穫ることは許されていません。
料理には、2週間何も食べていないプチグリを使います。つまり2週間何も食べさせずにおくわけです。
まずは下処理。塩とビネガーを使って粘液を出させ、水でよく洗い流します。
これを鍋に入れ火を通すのですが、プチグリを入れる前に、鍋にワインやら香草やらを入れるようです。これからご覧いただく映像では説明がないので、具体的になんなのかはっきりしません。
こうして1時間ほど火をとおしたら、玉ねぎ、トマト、地元のハム、ソーセージミートを混ぜ合わせたものを殻に詰め、さらに鍋で根気よく混ぜながら火を通して行きます。カタツムリの歩みと同じで、この料理には少し忍耐が必要なのです。
火が通ったら、最後にコニャックをふるのがムッシューの秘伝だそうです。
映像は→こちら
あの、エスカルゴ専用の器具やたこ焼き器みたいなもので食べる料理とはちょっと違ってますね。身を食べた後の殻の奥には、美味しい煮汁が残っているそうです。
シャラント県の隣のシャラント=マリティム県では、年間400トンものプチグリが養殖されており、フランスにおける生産量の半分を占めるそうです。そして、このカタツムリ“cagouille”は、シャラント地方のシンボルにもなっているほど。カグイユもシャラント人も、スローペースで居心地のいい部屋の中にいるのが大好き。シャラント人は別名“cagouillards (カグイヤール)”と言われることもあるそうです。
「今日、そして毎晩、私の息子は庭に出てカタツムリにおやすみなさいを言うと、私にはひと言もなくさっさと寝てしまいます」
carotteさん、おはようございます。エスカルゴは好きなので、たまに食べます(今年は2~3回食べたました)。日本で入手できるエスカルゴは、①フランス産 ②EU産 ③インドネシア産 ④国産(三重県産)などで、殻付き缶詰、水煮缶詰、冷凍バター詰めなどの形態で販売されています。 ~アルカンのネットショップで冷凍バター詰めが買えます~
http://www.arcane-jpshop.com/shop/item_detail?category_id=107617&item_id=240457
ネット検索されるとお分かりになると思いますが、インドネシア産の水煮缶詰はフランス産に比べると、かなり安価です。三重県にあるエスカルゴ牧場へ一度行ってみたいと思っています。
by wattana (2010-10-17 07:24)
エスカルゴ大好きですが、長いことお会いしてません。
あ~、食べたい。
数年前、日本でもこのかたつむりの養殖?に成功したなどの話がありましたが、どうなったんでしょう。そんなお話知ってはります?
by Conny (2010-10-17 08:33)
wattanaさん、おはようございます。
そう言えば、エスカルゴ、嫌いなわけじゃないですが、というか、美味しいのにあまり食べてないことに気がつきました。
ブログを書いている途中でいろいろ調べているうちに面白いことを発見しました。Wikipedia(仏版)によると、フランスでのエスカルゴの年間消費量が45,000トンほどあるそうです。国内生産がざっと800トン(養殖の数字ですが、野生のものを入れても大して差はないと思います)。ちょっと信じられない数字ですが、別の情報ソースでも似たような数字が並んでいました。となると、ほとんどが輸入ものでまかなってるということになります。さらに、フランスはこの輸入したものを調理して逆輸出しているとも書いてありました。ひょっとしてインドネシアから輸入したりしてるんじゃないですかね?
アルカンのエスカルゴはフランス産ですね ^^
三重県のエスカルゴ牧場は、一度、テレビで紹介されたところじゃないでしょうか?確か、ブルゴーニュの高級エスカルゴの養殖に成功したとか.........。
by carotte (2010-10-17 09:33)
Connyさん、おはようございます。
冷凍もの、たまにお置いてあるお店ありますよ。^^¥
wattanaさんが教えて下さったアルカンでは2,000円ほどで売ってます。
その日本で養殖に成功したというのが、wattanaさんのおっしゃってる三重県のエスカルゴ牧場だと思うのですが......。テレビでやってるのを見たことがあります。
by carotte (2010-10-17 09:39)
carotteさん、こんにちは。
私がタイ・バンコクに住んでいた頃(何十年も前のこと)のことですが、タイ人の知人とフランス料理かスイス料理店で食事をしたとき、その知人から「タイはエスカルゴをフランスへ輸出している。中身だけなく、殻も売れる。それも立派な殻は高値で売れる」という話を聞いたことがあります。
三重県松阪市のエスカルゴ牧場ではブルゴーニュ種を養殖しているようですね。
by wattana (2010-10-17 12:10)
wattanaさん、こんにちは。
どうもフランスはエスカルゴ輸入大国のようです。殻が高値で売れるとのことですが何に使うんでしょうね。
エスカルゴ牧場ですが、番組によると、高級食材としてフランスに輸出しようとしたそうですが、ダメだったそうです。
by carotte (2010-10-17 13:09)
調理されたのを見ると「ああ!食べたいなぁ」と思います。
近所のスペインバルでも頂けるのでたまに注文します。
でも野原で採取している様子を見ると
「ああやはり狩猟民族なんだなぁ」と思ったりも…
by orange (2010-10-17 14:22)
食べ方を見ていてふと「さざえの壺焼き」を思い出してしまいました(笑)。
by opas10 (2010-10-17 16:00)
carotteさん、こんにちは。アルカンのサイトを見てもわかるとおり、殻付きのエスカルゴは、中身だけの水煮缶詰に比べかなり割高です。水煮缶詰に殻を付けるだけで利益率がかなりよくなると思います。
フランスで食べたエスカルゴと日本で食べたエスカルゴの違いで私が気づいたのは、日本で食べたものの方が殻のサイズがそろっているという点です。日本人は魚介、食肉などの食材において(割高になるのに)サイズ分けにこだわります。
ここからは私の推測ですが、サイズ分けされた殻を水煮缶詰に付ければ、日本人好みの殻付きエスカルゴになり、さらに高く売れると思います。
by wattana (2010-10-17 18:15)
orangeさん
カタツムリを森へ行って捕まえて食べるなんて日本じゃ考えられませんね!
料理に手間がかかり面倒な気がしますが、それでも食べますからやはりおいしいんですよね。
by carotte (2010-10-17 18:35)
opas10さん
それとまったく同じですよね。料理法が違っているだけです。
サザエは焼いてお醤油をかけたらできあがり!おいしいです。
by carotte (2010-10-17 18:41)
wattanaさん
ああ、そういうことですね。きっとご推察のとおりでしょう。
殻もきれいでサイズも同じというのがいいんですね。
でも、そのサイズ合わせというのが最近気になるんですよ。スーパーの野菜など全部同じサイズのをパックにして売ってますが、あれがちょっと気になるんです。きゅうりなんかまっすぐなのが3本くらいワンセットになって売られてて、あまり美味しそうに見えない......。しかも、全体がよく見えなかったするんですよね〜。
by carotte (2010-10-17 19:27)
carotteさん、おはようございます。
知り合いのシェフに聞いたら、プチグリは日本に輸入されているそうです。調べてみたら楽天市場で水煮缶詰が販売されていました。
スーパーマーケットでは最近、野菜・果物のパック詰め(包装容器入り)販売が多いようですが、その理由はいろいろあるようです。理由の一つは、チェッカー(レジ担当者)が野菜・果物の名前を知らないというのがあるそうです。たとえば、carotteさんは信じられないと思いますが、ほうれん草と小松菜の区別ができない、ほうれん草と水菜の区別ができないなどなど。パック詰めしてバーコードを貼れば、レジでスキャンすれば名前を知らなくても問題がないからです。
バラ売りの野菜・果物をレジで精算するとき、チェッカーが野菜・果物の名前を言うのは、「(お客さま)私は間違ってませんか?」と確認を求めているのです。
実は以前、私がラ・フランスを買った時、チェッカーが「アボガドですね?」と言ったので、「いや、ラ・フランスだよ」と訂正してもらったことがあります。
by wattana (2010-10-19 04:47)
wattanaさん
アボカドとラ・フランスの違いが分からないのはすごい!
百歩譲って、ほうれん草と小松菜の区別がつかないのは仕方がないにしても、ほうれん草と水菜の区別くらいは出来て欲しいですね ^^;
フランスのスーパーでは、たとえばオレンジなら、勝手に好きな分だけビニール袋に入れて秤にかけ、オレンジのボタン(絵入り)を押すと値段のシールが出てくるので、それを自分で貼ってレジに持って行くというシステムになってました。わりに良いシステムだなと思ったのですが、どうでしょうね。好きな分だけ買えるし、自分で選り分けて良いと思うのを袋にいれられます。
by carotte (2010-10-19 11:51)