SSブログ

ノルマンディー地方の料理 その5 〜牡蠣〜 [フランスのグルメ]

 シリーズの最後は、牡蠣です。


牡蠣のグリルとカリカリベーコン

ニシンの卵のクリーム添え

(Huîtres grillées, lard croquant et crème aux oeufs de hareng)

huitre.jpg


 今回この料理を作ってくれるのが、マンシュ県バルヌヴィル=カルトゥレにあるHôtel de la Marineのレストラン"La Marine"の若きシェフです。

Paris_Barneville.jpg


 バルヌヴィル=カルトゥレは人口約2,300人の町。英仏海峡に浮かぶチャンネル諸島をつなぐ船の発着地になっているため、イギリス、ベルギー、オランダなど様々な国籍の人々が集まります。また、海の幸にも恵まれ、特にカルトゥレのオマール海老が有名だそうですが、今回の食材は牡蠣です。


 今日のシェフもその食材を求めて外にでかけます。行き先は牡蠣の養殖場。

huitremer.jpghuitreup.jpg

 養殖場は、バルヌヴィル=カルトゥレから車で15分ほどの所にあるデンヌヴィル(Denneville)にあります。ここの牡蠣は、潮の満ち引きによって一日に二回、空気にふれたり海に沈んだりを繰り返します。それに合わせて牡蠣は殻を開けたり閉じたりするので独特の身が出来上がるそうです。

 今回の料理の主な材料は、牡蠣、みじん切りのシブレット、レモン、オリーブ油、ニシンの卵、ホイップクリーム。にしんの卵と言えば、日本では数の子ですが、ここで使っているのはキャビア風になってます。


 まずは、殻から牡蠣を取り出します。汁は別に取っておきます。シブレット、レモン、オリーブ油、牡蠣の汁、塩・こしょうでソースを作ります。さらに、ホイップしたクリームにニシンの卵を混ぜ器につめます。次に、牡蠣の片面を軽く焦げ目がつくくらいにさっと焼きます。ベーコンはカリカリになるまで焼きます。これらをお皿に盛りつけたらできあがり。


 映像は→こちら


 他にも、アワビ料理、帆立のタルタル、ビンナガマグロ料理(いろいろな香辛料を使ってかなり凝った料理になってますが、ここでは書ききれません[ふらふら])、そして、ヒラメの料理が2種類が出てきました。

 デザートは、どれも長~い名前がついてます。イチジク風味ジェノバ・パンの焼きイチジクとシナモン風味のアイスクリーム添え(組み合わせが凝ってます)、りんごのタタンとカプチーノ風リ・オ・レ、蜂蜜と香辛料をまぶした洋梨の黒こしょうとクローブ風味のアイスクリーム添え。


 この季節、ちょっと寒そうですが、海を見ながらの食事には心引かれます。しかもここは宿泊できます。


 このシェフ、レストラン付きホテルを営んで5代目にあたるそうです。創業は1876年。2009年までミシュランの星(一つ)を獲得していました。自分で書いたイラスト入りの料理本も出版しています。ネット上から購入できるようです。

 


 Hôtel de la Marine

 11 rue Paris

 50170 Barneville Carteret

 Tel 02 33 53 83 31

   Email: infos@hotelmarine.com

 サイト:http://www.hotelmarine.com/

 定食はちょっとお高めで、35.50〜90.00€


 

******** フランス人のつぶやき *******

「今日、私が働いているレストランのお客が携帯を忘れて行った。常連客の名簿の最初の人物に連絡してみると、彼女の息子の携帯なので、自分で息子に伝えると言う。少しして携帯が鳴った。出てみると、こんな声が聞こえて来た。『あんた、レストランに携帯忘れてったわよ』」

VDM (Vie de merde)より


nice!(25)  コメント(8) 

nice! 25

コメント 8

orange

少し加熱しただけの牡蠣が美味しそうですね。
なにやら巻貝が出ていました。気になります。
全てがシンプルそうに見えるのに、実は色々と事前に調理がされていて…
味わって頂きたいですねぇ。そしてロケーションもまたいいですね。

携帯のお忘れ物の話。ありがち…でもそれだけに面白かったですx^^v
by orange (2010-11-27 01:43) 

wattana

carotteさん、海辺のレストラン "La Marine" はよさそうですね。サンマロ、パリなどで sole (Dover sole を含め)を何度か食べましたが、大きいという印象しか残っていません。ここの sole は、美味しそうに見えました。
by wattana (2010-11-27 07:09) 

carotte

orangeさん
あの牡蠣の焼き加減が重要らしいです。
それに盛りつけ方も面白いです。
いろんなところに工夫がされているお料理ばかりでした。ただ、ちょっとお値段が高めですね。
by carotte (2010-11-27 10:07) 

carotte

wattanaさん
ヒラメはなかなか美味しいのってないですね。
ここはロケーションが抜群で、お料理もおいしくていいなあと思いますが、シーズン中は宿泊料もちょっと高めです。部屋にもよりますが2万円以上するみたいです。
by carotte (2010-11-27 10:18) 

RobertCole

今年も美味しい牡蠣が食べられるといいなあ。
by RobertCole (2010-11-27 12:09) 

carotte

RobertColeさん
きっと美味しい牡蠣、食べられますよ ^^¥
by carotte (2010-11-27 18:19) 

opas10

にしんの卵&ホイップクリーム、これまた数の子しか知らないわが身にとっては想像外の味です。牡蠣の絶妙な焼き加減が素晴らしいですね。日本だと焙りにするところでしょうか。
by opas10 (2010-11-28 14:37) 

carotte

opas10さん
どうも欧州で食べられているニシンと日本のニシンは種類が違うようなので、卵もちょっと違っているのかもしれません。
牡蠣は全体に火が通ってしまうとおいしくないですね。そのあたりがポイントのようです。
by carotte (2010-11-28 17:53) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。