公現祭にいただくお菓子 [フランスのお菓子]
キリストの誕生日をお祝いしてから、はや一週間以上が過ぎ、カトリックの国フランスでは、公現祭と呼ばれるお祝いの日がやってきました。幼子イエスを東方の三博士が訪問したことを記念する日で、1月6日と定められていますが、フランスではこの日を祝日にしていないため、代わりにクリスマスから数えて2回目の日曜日をその日にすることができます。今年は1月2日。つまり昨日でした。
お祝いの日につきものが、お菓子。この日は、ガレット・デ・ロワというお菓子をいただきます。
ガレット・デ・ロワ
(Galette des Rois)
王たちのガレット、つまり東方の三博士のガレットというだけあって、紙の王冠が飾られていますが、パイ生地をオーブンで焼いただけのお菓子。ジャムと一緒に食べます。また、中にフランジパーヌ(カスタードクリームにアーモンドクリームを混ぜたもの)や果物、生クリーム、チョコレートを入れたものもあります。さらに、ちょっと変わっているのは、このお菓子の中にはフェーヴ(fève)と言われる陶器のミニチュアが入っていること。昔はそら豆を入れていたそうです。そら豆は胎児の形をしていることから命の象徴であり、結婚式に使われたり、古代エジプトでは死者とともに埋葬されたりしたそうです。
TF1は、いつものように地方へと取材に出かけています。今回はリモージュ。
今年は元旦の翌日ということもあって、お菓子屋さんは売れ行きを心配していました。下記の写真をクリックして番組をご覧ください。
クリスマスから数えて2回目の日曜日などという面倒な設定になっているせいか、はっきりした日付が分からない人たちもいたようです。映像に登場した司祭の話によれば、バチカンは、1月6日を祝日にしていない国もあるため、40年前に規則を変更したそうです。というのも、平日には人が集まらず大きなミサを開くことができなかったからです。
ガレット・デ・ロワは、クリスマスケーキとは違ってその日だけというのではなく、1月2日の前後から店頭に並び各家庭で食べられています。今年は早々と年末から店頭に並んでいたそうです。下記は去年の30日にTF1で放送された番組です。お菓子屋さんが作っている映像が出てきます。時間のある方は写真をクリックしてご覧ください。
このお菓子屋さんでは、フランジパーヌを中に入れていました。また、丸いボタンのような独自のフェーヴを入れていました。
ガレット・デ・ロワを食べるとき、このフェーヴが当たった人は、王様又は女王になり、紙の冠をかぶることになります。
フェーヴは、19世紀末から20世紀にかけて様々なものが作られたそうです。キリストや天使など宗教をテーマにしたものから、王様や女王様、お守りのようなもの、現代ではアニメのキャラクターまで登場します。また、素材も陶器、プラスティック製、金属製のものまで様々。そして、フェーヴのコレクターもいて、高いものになると2,000€で取引されるものもあるそうです。
金属で出来た明かりシリーズ
ジャングルブックのキャラクターシリーズ
占星術の星座シリーズ
Photo from Wikipedia
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、家族でガレット・ デ・ロワを食べた。去年と同じように、両親はフェーヴの入った一切れを、泣き出されては困ると妹に与えた。念のため、妹は16歳」
VDM (Vie de merde)より
非日常的な数日間を過ごしました。
お伺いするタイミングがどうも…
遅ればせながら
あけましておめでとうございます。今年も楽しみにしています^^。
年末の花火の映像、とても賑わっていますね。一部暴徒化するのは
問題ですが…。ドイツも都市部は賑やかだったようです。
by orange (2011-01-03 23:27)
orangeさん
新年おめでとうございます。
大晦日の夜は、あちこちで車が燃えたようです。国務大臣の肝いりで厳戒態勢がしかれたましたが、結果はどうも.......。燃えた車の数を公表せず、野党から責められてます。どこの国も政治は大変です。
by carotte (2011-01-04 08:57)
楽しい正月を過された事と思います、
本年も宜しくお願い致します (^_-)-☆
by タッチおじさん (2011-01-05 15:09)
遅ればせながらあけましておめでとうございます♪
お祝いの日のお菓子、おいしそうです~。
売れ行きはどうだったんでしょう^^
by まる (2011-01-05 15:22)
タッチおじさんサン
ご訪問ありがとうございます。
こちらこそ今年もどうぞよろしくお願いします。^^/*
by carotte (2011-01-05 17:25)
まるさん
新年おめでとうございます。
このお菓子屋さんにやってくるお客さんはガレット・デ・ロワを買って行ったそうですから、まずまずの売れ行きだったんじゃないでしょうかね。
このお菓子、市販のパイ生地を買って来てオーブンにほおりこんで焼けば出来上がりそうです。^^;
by carotte (2011-01-05 17:30)
carotte さん、こんにちは。
フランス、日本を問わず、古くからあるお菓子には歴史、由来がありますね。とても興味があります。ガレット・デ・ロワ、昨年と一昨年はいただきましたが、今年はなしです。
by wattana (2011-01-05 18:59)
wattanaさん、こんばんは。
お菓子もそうですが、カトリック教会もいろいろ祝い事を思いつくものですね。
ガレット・デ・ロワは、さっそくどこかの会社が日本でも大々的に売り出していたみたいです。こういうのは見逃さないですね。クリスマスケーキみたいに根付くものでしょうか?
by carotte (2011-01-05 20:27)
ガレット・デ・ロワ、シンプルだけどおいしそうなお菓子ですね。相変わらずヘンなところにばかり目が行く当方、お菓子屋さんの厨房の壁に掛っていた、たくさんの型に目を奪われてしまいました(笑)。
by opas10 (2011-01-08 11:57)
opas10さん
そう言えばそうですね。輪っかみたいなのが壁一面にかかってました。
昨日、近くのパン屋さん(ドンク)に言ったところ、ガレット・デ・ロワを売っているのを発見!こんなことになってるんですね。どうやら日本のあちこちで売られているみたいです。
by carotte (2011-01-08 20:06)