鍾乳洞で熟成するワイン [フランスのワイン]
もう一つ、単発の話題を。
フランス南部、カルカソンヌから南へ25キロほど行ったところに、カブレスピーヌ(Cabrespine)という小さな村があります。ここには、幅80m、深さ250mという鍾乳洞があり、一般公開されている鍾乳洞の中でも最も大きなものの一つです。この鍾乳洞で、ワインを熟成させている生産者がいます。
この鍾乳洞でワインを熟成させているのは、ここから5、6キロ南へ下った町ヴィルヌーヴ=ミネルヴォワにある生産者ドメーヌ・ベナゼト(Domaine Bénazeth)です。
鍾乳洞の中の温度は年間通して常に16℃、湿度は80%で、熟成にはもってこいのコンディションだそうです。すでに大樽が「悪魔のバルコニー」と呼ばれる場所に置かれています。天井には千年という年月をかけてできた氷柱のような鍾乳石がぶら下がっています。
ここでは他の場所に比べて熟成の速度が早いそうです。そのため、放っておくと樽の栓がぬけて、中身が溢れ出てしまうこともあるとか。上記の写真をクリックして番組をご覧下さい。
ドメーヌ・ベナゼトの目印は風車です。1890年以降ずっと使われていなかったこの風車を、番組に登場したベナゼトさんが修復しました。葡萄はこのベナゼトさんの葡萄園で栽培されたものです。
カブレスピーヌの鍾乳洞は1968年に発見されましたが、その存在は16世紀の資料の中ですでに知られていました。陶器や様々な道具がみつかっており、人がここを使っていたことが分かっています。
保護工事が行われた後、1988年から一般公開されています。ここは、様々な造形の鍾乳石があることでも世界的に知られており、毎年、10万人もの入場者を数えます。
「今日、バルコニーで目が覚めた。私のいびきがすごくて、夜の間に同居人が私をバルコニーに運んだらしい」
VDM (Vie de merde)より
鍾乳洞の洞窟の中は温度、湿度ともに安定しているので
ワインの醸造には最適なのでしょうね。
それにしても大きな洞窟ですね。ここにもアルタミラの洞窟のような住まい方をしていた人々が居たのでしょうね。
この近くの村アラゴン周辺は友人の車で走ったことがあります。
友人は、大きなガラス瓶をぶら下げて赤ワインを買いに行ってましたっけ。
by orange (2011-01-25 23:59)
すごく大きな鍾乳洞ですね。
天然のカーブの味、飲んでみたいです。
そういえば、日本では、泡盛を寝かせている鍾乳洞がありました。
by 島酔潜人 (2011-01-26 00:38)
16℃だと、私の好きなワイン産地よりも確実にあたたかいですね。
そのままいただくにはとてもいい温度なので、
鍾乳洞でいただくワインは格別だと思います(^^)v
by soraaane (2011-01-26 08:55)
orangeさん
かなり大きな鍾乳洞のようです。
やや温度が高めでしょうか?それにちょっと不気味な気もします。
瓶持ち込みなんですね。樽から瓶に入れてもらうんでしょうね。産地ならではですね。
by carotte (2011-01-26 22:32)
島酔潜人さん
ええっ、泡盛を鍾乳洞に寝かせてるんですか!すごいですね。
番組では、ナレーションでエッフェル塔が入ってしまうとか言っているので、かなり大きな鍾乳洞のようです。ここで熟成されるワインってどんな味なんでしょうね。私も飲んでみたいです。
by carotte (2011-01-26 22:34)
soraaaneさん
16℃はちょっと高めですよね。だから熟成が早いのかもしれません。
いろんな形の鍾乳石を鑑賞しながら飲むワインの味は、また格別かもしれません。^^
by carotte (2011-01-26 22:36)
フランス人のつぶやき、そうきましたか、「バルコニーつながり」(笑)。
by opas10 (2011-01-29 14:56)
opas10さん
苦し紛れ(?)でございます ^^;
by carotte (2011-01-29 17:55)