がんばるフランスの中小製造業 その5 〜 香水 〜 [メイド・イン・フランス]
シリーズの最後は、香水。
香水と言えばフランス、と昔は決まっていたものですが、最近はこの産業も国際的になってきました。そんな中で、100年以上も続いている老舗の香水メーカーがあります。
工場のあるトゥルーズ(またはトゥールーズ)を訪ねます。
メーカーの名前はPARFUMS BERDOUES。創立は1902年。創業者は、現在の経営者のひいおじいさんにあたるギヨーム・ベルドゥー(Guillaume Berdoues)。
1930年代に二代目が、スミレのブーケからヒントを得て考案した香水「ヴィオレット・ドゥ・トゥルーズ(Violette de Toulouse)(トゥルーズのスミレ)」が看板商品です。上記写真をクリックして番組をご覧下さい。
「ヴィオレット・ドゥ・トゥルーズ」は今も愛され続ける息の長い香水ですが、新しい香りの開発も欠かせません。
香水を作る仕事は、効果的な色を使って絵を描こうとする画家と同じ。開発者は、様々な香りを使って独自の新しい香りを決定します。この決定に従って香料が調合され、それをアルコール溶液に流し込み、よく撹拌したら新しい香水のできあがりです。
工場では毎月25万本が製造されているそうです。さらに、スキンケア用品や石けん、バスジェルなどの商品も作っています。
フランス国内では2,000カ所で、海外では25カ国で販売されているそうです。この中には日本も含まれています。
ナポレオンが大好きだったというスミレは、かつて、頭痛や不眠症などを治す働きがあるとされ、その花や種が航海中の薬として使われた時期もあったそうです。こんな花が見られるようにまでは、まだ2、3ヶ月待たなくてはなりませんね。
「今日、7歳になる娘が自分で作った詩を見せてくれた。スミレについての詩だった。あまりに良く出来ていたので、どうやって思いついたのか聞いてみた。すると娘が言った。『トイレの匂い消し』」
VDM (Vie de merde)より
香りまで伝えられないのが残念ですね。
"絵画を描くように香りを創る"その通りですね。
四季折々、土壌によって香りが違う。
それがこの頃、ガスクロマトグラフィーでcopyしてしまう。
もちろん犯罪行為だと香水メーカーは抗議しているようですが、
今の所、日本では"香り"には知的所有権はないとのこと…
消費者としては安いとついつい買ってしまうのですが。
こんな老舗はいつまでも残って欲しいですね。
by orange (2011-01-30 23:24)
carotteさん、こんちわ。
・・・でもやっぱり香水って、フォーブル・サン・ジェルマン的な香りのするアイテムですよね。山手線の満員電車に乗る日本人が使っちゃダメですよね:)))*lol
by syun (2011-01-31 00:03)
orangeさん
そうですね、香りまでは分からないですね。
スミレの匂いってどんなんでしたっけ?
そう言えば、香水の知的所有権の話がありましたね。なんでもコピーできる時代になってしまいました。
香水と言えば思いつくのは大手のブランドですが、こういう地方の中小企業もがんばってるんですね。日本でも売られてるなんて知りませんでした。
by carotte (2011-01-31 21:04)
syunさん、こんばんは。
おっしゃるとおり、香水はちょっとした贅沢品ですね。毎日つけるというより、ここぞという勝負のときにつけるものかも。^^
フランス人は日本人とはちょっと違っていて、香水やオードトワレを使う頻度は高いみたいです。空港に降り立つと、この手の匂いがしてきて、フランスに来たなと感じます。日本人に比べて体臭が強いから、それを消すためにも使っているのかもしれません。
by carotte (2011-01-31 21:27)