バチカンの舞台裏 その3 〜 セキュリティシステム 〜 [バチカン市国]
シリーズの三回目は、バチカンの警備システムについて。
バチカンの警備で真っ先に思いつくのが、あの派手な制服に身を包む衛兵。
この任務についているのがスイス傭兵。スイス国籍を持ち、ローマカトリックの信者であり、年齢19〜30歳、身長174センチ以上、“品行方正”の独身男性でなくては、バチカンの衛兵にはなれません。
さらに細かく言うと、高卒以上、スイスの軍隊で約5ヶ月軍務に就いた後、傭兵学校で訓練を受けていなくてはなりません。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。(2011年4月20日放送)
バチカンでの任務期間は最低で2年。新しく任務につく衛兵は、入隊の年の5月6日に、サン・ピエトロ広場の右奥にある中庭で、護衛隊の旗に手を置き、神と教皇に対する忠誠を高らかに宣誓しなければなりません。
この時の右手の形に注目。親指、人差し指、中指がキリスト教の三位一体を表しているのだそうです。
衛兵の数は全体で110人。全員がバチカン内の厩舎で暮らしています。
鎧や武器を見ていると、なんだか中世に戻ったような気分になります。しかし、人形の兵隊のように見えても、実際はスイスの軍隊できちんとした訓練を受けた兵士なのです。
信者との直接の触れ合いが欠かせない教皇を守るのは、簡単な仕事ではなさそうです。
映像に出て来たように、集まった群衆の中から教皇めがけて飛びかかって来る人もいます。このような危険人物を取り押さえるのは、私服のスイス傭兵とバチカンの警察隊(Corps of Gendarmerie)です。
警察隊はバチカン領内のあちこちに設置された監視カメラから送られて来る映像を常にチェックするという任務もこなしています。
バチカンには消防隊もあります。いざという時は速やかに緊急出動します。
次回は、システィーナ礼拝堂と地下墓地を紹介します。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、車に乗ると、目の前のフロントガラスにハエがとまっているのを発見。そのまま発進させたがハエはびくともしない。僕はアクセルを踏んだ。時速80キロになってようやくいなくなった。が、スピード違反で警官に捕まり、罰金90ユーロに減点2点。僕ってバカ」
VDM (Vie de merde)より
>目の前のフロントガラスにハエ
こういうのは、気に生ると我を忘れるものですね。
by アヨアン・イゴカー (2011-04-23 19:34)
アヨアン・イゴカーさん
この人、ほんとバカですね〜。
でも、どのくらいまでハエは耐えられるか知りたくなる気持ちは分かるような......。
by carotte (2011-04-23 21:29)
スイスの傭兵の三本指が三位一体を現していることは知りませんでした。
親指は親だから(父)で神でしょうか。
教皇に飛びかかってくる人の目的はなんでしょうね。
by 月夜のうずのしゅげ (2011-04-24 20:44)
月夜のうずのしゅげさん
私もあの三本指については初めて知りました。
それぞれの指はどうなんでしょう。割当があるんでしょうかね。
教皇に飛びかかってくる人は、熱狂的な人もいたり、初めからカトリックに敵対している人もいたりと、様々なんじゃないでしょうか。教皇は振り返ることもなく、そのまま信者に手を振っているのが印象的でした。
by carotte (2011-04-24 23:13)