エッフェル塔 その2 〜 塔で働く人たち 〜 [フランスのお宝]
シリーズの二回目は、エッフェル塔で働いている人たちのお話です。
毎日平均で2万人が訪れるというエッフェル塔。その観光客を受け入れるために働く人たちの数は400人ほど。
まずは、エレベーターの点検保守。
5台あるエレベーターは午前10時から夜中の12時まで毎日フル稼働。それぞれが一日に100回以上往復するそうです。
よって点検と保守は欠かせません。長いピストンには防水のため油を塗ります。使う道具の中には昔から変わらないものもあるそうです。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2009年5月12日放送)
エレベーターは動力が水圧式のものが2台ほど残っていて、メンテナンスしていた施設は、どうやらこの水圧式のもののようです。
水のタンクが2階と最上階にあり、その水の圧力を上げるのに蒸気機関が使われているそうです。どうなっているのか中を詳しく見学させてもらいたい気分です。
次は、フロアーの案内係。一台で100人近く乗れるというエレベーター(二階建てで、それぞれ46人ずつを一度に運べるエレベーター)でお客さんを案内することもあります。リフトの中では様々な国の言葉が飛び交います。
担当のレジーヌさんの話によると、エッフェル塔でプロポーズする人もいるとか。特に、夜、三階のフロアーで、女性の前で男性がひざまづいている姿を見かけるそうです。
そう言われると東京タワーもそんなスポットの一つですね。
(photo from Wikipedia)
エッフェル塔にはレストランもあります。一つは一階にあるブラッスリー“58 Tour Eiffel”。厨房が30名、その他の従業員50名が働いています。
番組には登場しませんでしたが、二階にはミシュランの星付き高級レストラン“Le Jules Verne”があります。
そして電気技師。メインの仕事は、エッフェル塔の鉄骨にのぼって照明をチェックすること。
電気の知識はもとより、アルピニストとともに山に登って高所の訓練を受けた方達だそうです。
そうは言ってもこれだけの高所。安全を期して、一人が気分が悪くなっても大丈夫なように、必ず二人で仕事をするそうです。
そして「パリの眺めを楽しむ時間はありますか?」と聞かれて、首を傾げてました。
そりゃそうですね。毎日のように同じ景色を見てるんですから。
最後に忘れてならないのは、塗装のメンテナンス。一社30人ほどで7年交代。一年のうち10ヶ月ほど作業に当たるそうです。
こうして30年もエッフェル塔で働いて来たアデリートさん。リタイア間近だそうです。名前と話し振りからしてイタリアからやって来た方のよう。
観光客の皆さんはシャンパンで乾杯。3階にはシャンパン・バー“Bar A Champagne”があったのでした。
次回はエッフェル塔名物イルミネーションのお話です。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、犬の散歩から帰って来ると、引っ越して来たばかりの美人のお隣さんとエレベーターで一緒になった。にやにやしていると、僕の犬が彼女のお尻の匂いをかぎ始めた。で、結局、僕がひっぱたかれておしまい」
VDM (Vie de merde)より
2回目にパリを訪れたとき、長い行列に並んで、上がりました。上から、凱旋門なんかが見えたときは感激しました。明日のイルミネーションのことも(午後8時でしたか)見たのも感激ものでした。楽しみにしています。
by t-toshi (2011-07-27 21:47)
t-toshiさん、おはようございます。
あそこはいつも長蛇の列ですね。列を見てまた今度にしようということになり、なかなか上まで上がれなかったことを思い出しました。エレベーターで徐々に高度が上がっていくと、やはり眼下の眺めに感動しますね。塔のイルミネーションは時代によって様々に変化して行ったようで、面白いですよ。
by carotte (2011-07-28 08:06)
電気技師の方々、照明器具のあるところまで何事もないように歩いていきましたが、命綱使ってなかったですね、スゴイ!ペインターの人たちといい、高所恐怖症の自分には考えられない仕事です(汗)。
by opas10 (2011-07-30 12:34)
opas10さん
とてもあの鉄骨の上など歩けないですね。足がすくんで動けなくなりそうです。でも、こういうメンテナンスがあってこそ、エッフェル塔もここまで長生きできたんでしょうね。
by carotte (2011-07-30 19:03)