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小さな村サン=シール=ラポピ その2 〜 坂の村を散策 〜 [ミディ=ピレネー地方]

 シリーズの二回目は、バカンスを楽しむ方々と一緒に、村の中を散策します。

 

Paris_StCirqLap.jpg

 

 中世の頃、村は4つの領主の共同で治められていました。そのため、城や屋敷がいくつも建てられていたそうです。

 

 現在、13世紀から16世紀にかけて造られた家が数多く残されており、そのうち13軒が文化財になっています。急勾配の屋根に平たい瓦、狭い間口の建築というのがその特徴です。下記写真をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年8月2日放送)

 

StCirqLap01TV.jpg

 

 4つの領主のうちの一つがラポピ家です。全員がうまく言えなかったこの名前、領主の名前だったんですね。

 

 それはさておき、坂ばかりのこの村を散策するのはかなり大変そうです。

 

 赤ちゃんをおんぶしていたお父さん。「大丈夫です。いつものことですから」とおっしゃっていましたが、スリムな肉体はそのせい?

 

 皆さんが延々と上っていた坂道の一番上には、15世紀に建てられた村の教会と、廃墟となった3つのお城があります。

 

 そして何より、眼下に広がるロット川渓谷の景色。坂を上るに値する眺めです。

 

 7月末のフランスはあちこちで雨の日が続きました。この日も時折雨に降られていたのか、傘を持っての散策です。夏でも雨が降れば気温がぐっと下がりますが、ジャケットを羽織ればなんとかなります。

 

 疲れたところで、カフェのテラスでティータイム。それぞれが自分のペースで散策を楽しみます。

 

 村には、4つ目のお城Château de Saint-Cirq-Lapopieが修復されて残っています。現在は個人の所有で宿泊施設になっています。部屋は4つ。カラフルな牛の像が置いてありました。

 

 村には、シュルレアリストのアンドレ・ブルトンの住まいがあることでも知られています。

 

 20世紀、彼がここに住んでいたことで、マックス・エルンストマン・レイなど多くの芸術家がこの村にやってきました。

 

 断崖の上に出来た村の、空からの映像は圧巻ですね。

 

 村に魅了されたアンドレ・ブルトンはこう言ったそうです。

 「他へ行こうなどという気は起きなくなった」

 

 興味のある方は下記の映像をご覧下さい。村とその周辺のプロモーション映像です。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******


「今日、林間学校から戻って来た息子を迎えに行った。途中、息子の撮った写真を現像してもらった。7歳になる息子は、なぜか墓石ばかり写真に撮っていた」

 

VDM (Vie de merde)より



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wattana

carotte さん、おはようございます。
カフェでのティータイムの映像の前に、かたつむりが登場したので、次の映像の伏線? かなと思いました。が、たまたまいただけで、何の関係もなかったのですね。ところで、サン=シール=ラポピのグーグル地図の表記のことですが、carotte さんも伝染しちゃったんですね。
by wattana (2011-08-08 07:30) 

carotte

wattanaさん、おはようございます。
かたつむりは、雨上がり、のんびり、マイペース、を表していたみたいです。それにしても美しいかたつむりでした。
wattanaさんに言われて焦って確認しましたが、今回のは自分で作った地図ではなく、ブログの地図貼り付け機能を使ったのでした。もとの地図のカタカナ表記がちょっとおかしいんですよ。シルウは、どう考えてもおかしいですよね。Google mapには修正する方法があるようですが、ややこしいのでやめています。
by carotte (2011-08-08 08:17) 

wattana

carotte さん、サン=シルウ=ラポピーという表記のこと、了解いたしました。Saint-Cirq-Lapopie の日本語表記を調べてみると、サン=シルク=ラポピ―という表記があります。この表記のシル*ク* を シル*ウ* と書き間違えたのではないでしょうか? (フランス語表記をカタカナ表記に直した人と、グーグル地図の地名を書き入れた人が別人かもしれませんね)
by wattana (2011-08-08 08:53) 

carotte

wattanaさん、そうかも知れません。番組のナレーションでも、後半の方でシルクと言っている場面が一瞬あります。固有名詞なのでいろんな理由で読み方も分かれるのかもしれません。
by carotte (2011-08-08 09:22) 

soraaane

おとぎ話に出てきそうなところですね(*^^)v
映像に出て来る皆さんは、わりとスマートな気がするのですが・・・。
健康のためには歩いた方がいいようですね。
by soraaane (2011-08-08 09:55) 

carotte

soraaaneさん
断崖の上の教会がお城みたいにみえますね。^^
家族ずれはみんなスマートで、リタイヤ組がややぽちゃりだったような気がします。やはり歩くのは身体にいいでしょうね。
by carotte (2011-08-08 18:43) 

opas10

スリムなお父さんと、カフェにベバレッジのケースを運びこむムキムキのお兄さんのコントラストが個人的にツボでした(笑)。空撮すると断崖絶壁のてっぺんにある村というのが本当によくわかりました。昔の人は城や要塞、教会を作るのに、石を背負ってあの道を歩いたのでしょうね。(自分はやりたくない・笑)
by opas10 (2011-08-10 13:27) 

carotte

opas10さん
子供より重いものを持つと、今度はがっちりした体型になるんでしょうか。あのお兄さんは毎日ですからねえ。
この高さまで石を運んだかと思うと気が遠くなります。教会も要塞も必要だったんでしょうね。
by carotte (2011-08-10 19:56) 

アヨアン・イゴカー

素晴らしい景色ですね。
想像力、創造力ともに掻き立てられずにはいないでしょう。
アンドレ・ブルトン、彼の世界、素晴らしい。

by アヨアン・イゴカー (2011-08-11 08:38) 

carotte

アヨアン・イゴカーさん
こんなに美しい村なのに過疎化の波は押し寄せていたみたいです。皆でがんばって「最も美しい村」のラベルと獲得し、村を再生させたようです。この村にシュールレアリストたちが集まっていたというのも面白いですね。
by carotte (2011-08-11 19:31) 

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