続報・お宝発見！

　先月7月9日のブログで、アヴェロン県のミヨー市に住む若いカップルが、地下室から総額10万ユーロ(約1,200万円）相当の金貨を掘り当てたという話をしましたが（以前の記事は→こちら）、妙な展開になってきました。

 

  

　掘り当てたカップルがお宝もろとも行方不明。警察が行方を追っているそうです。

 

　なんでまたこんなことに？

 

　地方紙Midi Libreのサイトによれば、当時、フランスのマスコミがこぞってこの話題を取り上げたことから、地域圏の行政管轄下にある文化局の目に触れるところとなってしまいます。

 

　その文化局によれば、この場合、発見者は、まずはミヨー市に金貨を発見したことを申告し、ミヨー市はそれを所轄の文化局に報告しなければならないそうです。

 

　未だに報告がないことを不審に思った文化局が、発見者に事情を聞くため連絡を取ろうとしたところ、二人とも行方が分からない。そこで警察に届けを出し捜索が始まったということらしい。

 

　古銭の専門家で、カップルの発見した金貨を鑑定したマルクさんは、2週間ほど前、警察署で長時間にわたり事情聴取を受けたとか。

 

　そのマルクさん、フランスの法律に不満を口にしています。

 

「法律そのものが不条理でおかしい。全部の手続きがうまく行ったとしても、あの二人は、金貨を当局に渡して、当局の調査が終わるまで５年も待たなくてはならない。それに比べてイギリスはたったの３週間ですよ」

 

　一方、文化局の担当者は「どのような状況で金貨が発見されたのかを調べなければなりません」とお役人口調。そして「一旦、お二人から金貨をお預かりして専門家に調べてもらい、それが終わったらお返しするだけです」

 

　とは言うものの、調査の結果、発見者のカップルが金貨のすべて又は一部を放棄しなければならない可能性もあるとか。

 

　調査は、金貨そのものだけでなく、若いカップルが本当に地下室の所有者であるのか、偶然にこの金貨を掘り当てたものなのか、地下室を掘る作業はきちんと申告されたものなのか等々についても行われます。

 

　なかなか面倒なことになってしまいました。ことがここまで公にならなければ、こんなことにはならなかったかも。

 

　フランスのTV局TF1でもこの件について取材しています。下記ウィンドウの▶をクリックして番組をご覧下さい。（2011年8月27日にウェブ上で公開）(▶をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら）

 

 

　金貨が発見されたのは、わりに人通りの多い通りにある建物の地下室。文化局の担当者は考古学者です。

 

　それにしてもこのお話、あれこれ想像を巡らすと、ミステリー小説が出来上がってしまいそうです。

 

 

 

＊＊＊＊＊＊＊＊　フランス人のつぶやき　＊＊＊＊＊＊＊

「今日、彼氏に会いにアパートに行くと、ドアの向こうから彼氏の声が聞こえて来た。『もちろんだよ、世界中の誰より愛してるよ、僕の宝物だもん』かっとなってドアを開けると、彼氏が鏡に向かって話しかけていた」

 

VDM (Vie de merde)より

タグ：お宝の発見者 お宝とともに行方不明

コメント 4

carotte さん、こんにちは。
金貨を掘り当てたカップルが行方不明とは、
事件のにおい・・・？。
この金貨カップルの行方も気になりますが、
「ゴーギャンの新作みつかる？？？」、
ずっと気になっています。
by wattana (2011-08-28 17:04) 

wattanaさん、こんばんは。
消えた金貨カップル事件は気になりますねえ〜。何かあれば地方紙に載ると思うのでチェックを欠かさないようにしなければ！^^
ゴーギャンの方もTF1が力を入れているのでなにか進展があれば報道すると思うのですが、どうも時間がかかりそうな気がするんですよ。
by carotte (2011-08-28 22:25) 

間近でみるとかなり薄いコインですね。
でも綺麗な柄ですね。
本当に、ちょっとしたミステリーですね。その後、２人は数奇な運命を…
とか、森の中でタイムトリップしてしまうことに…とか。
日本ならどうかなぁと思いましたけど、やっぱり時間かかりそうですね。
by orange (2011-08-29 09:13) 

orangeさん
金を叩いて延ばしたというのがよく分かりますね。
二人がどうなったのか......。金貨の発見場所にはタイムホールがあってそこから偶然別の時代へ移動とか。SF小説＋推理小説で、映画にもなりそうな。面白い展開になってくれると楽しいんですけど、なんて不謹慎ですね。
by carotte (2011-08-29 11:14)