ブルゴーニュ地方の小さな村 その4 〜アロクス=コルトン〜 [フランスのワイン]
シリーズの四回目は、ボーヌから北へ5キロほど行ったところにある小さな村アロクス=コルトン(Aloxe-Corton)を訪ねます。(下記地図の黄印)
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村の人口は180人ほど。ブルゴーニュ地方でも最も小さい村の一つです。
しかし、ここでは、Aloxe-Corton、Corton、Corton-Charlemagne、Charlemagneと、4種類のAOC名の付いたワインが生まれます。
下記ウィンドウの▶をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2009年10月1日に放送)(▶をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
取材班がまず訪れたのはワイン農家Domaine Bouchard Père et Filsのブドウ畑。
この地には2000年前からすでにブドウが植えられていたそうです。
緩やかな斜面には常に微風があり、そこに植えられた木からは、ここの土の個性をいっぱいに含んだ美しいブドウが実ります。
村の回りには広大なブドウ畑が広がり、家を建てる隙間もなければ、住宅地を広げることもできません。
村にはお店も工房もなく、唯一の産業がワインの製造。
Domaine Chapuisは、1850年頃からワイン造りを始めました。最初は1ヘクタールしかないブドウ畑から始まったそうです。
そして、ここのワイン蔵は14世紀に作られたもの。
「Cortonは、力強く、ふくよかで、長期の保存がききます。一方、Aloxe-Cortonは、やや円やかで、比較的飲み易く、Cortonより早めに飲んだ方がいいです」と現在の経営者であるモーリスさん。
ワイン農家が集まってできた村には小さな学校があります。生徒は18名。3歳から6歳までと言いますから、保育園、幼稚園、小学校が一緒になったような養育施設です。
「子供たちが集まって一緒に遊んだり、勉強したりすることのできる施設があるのはいいことです」と先生。
Domaine Comte Senardでは、郷土料理を食べながら、解説付きで最大8種類のワインが味わえる食事会を開いています。
「その地方の個性というのは土の表面ではなく、土の中にあるのです。ブドウの木を植え育てているのは、この土の力や特徴をワインを通じて取り出すためなのです」と経営者のフィリップさんはおっしゃっていました。
食事会のメニューをサイトでチェックすると、前菜がテリーヌ又はジャンボン・ペルシエ、メインがコック・オ・ヴァン又はブーフ・ブルギーニョン、デザートはこの地方のチーズとなっていました。
金額は、ワイン4種類なら40ユーロ、6種類なら50ユーロ、8種類なら60ユーロ。事前の予約が必要。ネット上から予約できます。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私は人口197人の小さな村に住んでいますが、村長の飼っていた犬が天国に召されたという話を聞かされたのは、これですでに9人目」
VDM (Vie de merde)より
carotte さん、おはようございます。
コルトンの丘辺りは2008年に行きました。以前から疑問に思っていたことがあります。アロクス=コルトン村のような小さな、人口が少ない村がフランスにはいくつもあるかと思いますが、自治はどうなっているのでしょうか? 村長がいるのか? 村議会があり村会議員がいるのか? ・・・等々。ご存知なら、ご教示願います。
by wattana (2011-11-07 06:08)
wattanaさん、おはようございます。
便宜上、日本語で「村」と書いていますが、実際は「コミューン」です。コミューンが一番小さい行政区で、コミューンの議会もコミューン長も直接選挙で選ばれます。コミューンの人口にだいぶ開きがありますが、このシステムは同じです。フランス版のwikipediaによると、予算は国からのものとコミューンが住民から徴収したものとで賄われるそうです。
by carotte (2011-11-07 10:02)
carotte さん、こんばんは。
「村」の説明をありがとうございました。
名醸ワインの産地の 「村」は財政的に裕福でしょうね。
by wattana (2011-11-09 21:32)
wattanaさん、おはようございます。
ワインの名産地は盤石かなと思っていたら、先日、あのサン=テミリオンが財政難に陥っているというニュースが流れました。世界遺産にも指定されている村が財政難とはちょっと信じられないですね。
by carotte (2011-11-10 08:14)