ブルゴーニュ地方の小さな村 その5 〜ピュリニ=モンラシェ〜 [フランスのワイン]
シリーズの最後は、再度南下してムルソーの南4キロほどのところにあるピュリニ=モンラシェ(Puligny-Montrachet)を訪ねます。(下記地図の紫印)
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村の人口は430人ほど。こちらは7種類のAOC付きワインが造られています。
下記ウィンドウの▶をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2009年10月2日に放送)(▶をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
豪華な朝食を楽しんでいらっしゃるのは、宿屋Domaine des Angesのお客さま方。
イギリス人のセシルさんとジョンさん夫妻が、かつてのワイン農家の家を買い取り改修し、数ヶ月前に開業したばかりの宿屋です。
まだ若かった奥様のセリーヌさんが、世界的に知られているワインの産地であるこの村にやって来たのは今から20年ほど前のこと。
そして、ここで生活するために夫婦で英国から渡ってきました。
「私たちは、記念日や何かお祝い事があるたびに、ここのワインを買っていました。そして、最後の一本を持ってフランスにやってきて、お祝いに二人で開けて飲んだのです」とご主人のジョンさん。
かなりの英語訛。でも、上手にフランス語で話してました。
この小さな村には毎年数千人の観光客が訪れるそうです。となると必ず必要になるのがパン屋さん。
ジョンさんはクロワッサン6つ、バゲット3本をお買い上げ。
ここのパン屋さんには、この村だけでなく近隣の村からもパンを求めてお客さんがやってくるそうです。
「観光客がお店をのぞいて行くこともたびたびでねえ。ショーウィンドーや作業をしているところなんかバチバチ写真に撮られますよ」とパン屋のご主人。
車を降りるなりジョンさんと挨拶を交わしていた方は、オリヴィエ・ルフレーヴさん。
創業1735年というブドウ農家Olivier Leflaiveの18代目に当たります。
毎年のこととは言え、ブドウの収穫と仕込みの時期は興奮状態になるそうです。
「世界的に知られたワインを造っていることは誇りですし、村中がワイン造りに集中している時期ですからね」とオリヴィエさん。
こちらはワインの製造だけでなくホテルLa Maison d'Olivierも営んでいます。
世界の各地から観光客がやってくるそうですが、東洋系の方々は日本人でした。
オリヴィエさん、取材班から大人気ですねと言われてこんな風に答えてました。
「マーケティングなんて必要ありませんよ。皆がモンラシェを知ってますから、黙っていてもここにやってきます」
さて、ジョンさんの方は、午後はフランス伝統のゲーム「ペタンク」を楽しみ、英国式のティータイムで一休み。
そして夕闇せまる頃、キッチンの片隅で、フランス人の友人とブルゴーニュ地方の郷土料理ジャンボン・ペルシエをおつまみに、アペリティフのワインを楽しむジョンさんの姿がありました。
あれから2年後の今は、さらに地元に馴染んでいらっしゃることでしょう。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、英語をマスターするためにイギリスの保育園で働き始めて2ヶ月になります。私の英語はひどいフランス語訛らしく、子供たちからは『ファニー・ボイス』と呼ばれてます」
VDM (Vie de merde)より
フランスでも一番好きなワイン産地です☆
ブドウの味見がとても豪快で、美味しそうに見えました。
はぁ、ブドウもさぞおいしいんだろうなぁ(>_<)
by soraaane (2011-11-08 11:39)
soraaaneさん、おはようございます。
私はまだここのワインは飲んだことがないのですよ。ぜひ一度飲んでみたいです。オリヴィエさんはなかなかの社交家のよう。たわわに実ったブドウはおいしそうですが、一説によるとワインのブドウは食用のブドウより甘みが少ないとか。ワイン用のブドウも一度食べて確かめてみたいものです。
by carotte (2011-11-09 09:05)
carotte さん、ピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェは飲んだことがあります。でも、モンラッシェは高くて手が出せないので未だ試したことがありません。
by wattana (2011-11-09 21:54)
wattanaさん
楽天で検索するとかなり高いのが出てきますね。このあたりのワインは飲んだことがないので一度飲んでみたいと思っていますが、お値段が問題ですね。
by carotte (2011-11-10 08:19)
立地が良ければマーケティングは必要ない、と言うのは真実ですが、そういう恵まれたポジショニングは極めて稀。でも簡単には真似できないのでものすっごく強いんですよね。
by opas10 (2011-11-13 22:04)
opas10さん
ここは、ワイン作りをしっかりやっていれば、他のことは付いてきそうですね。18代目というのもいかにワイン作りがこの地に根付いているかを物語ってます。
by carotte (2011-11-14 09:08)