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クリスマスのごちそう その1 〜シャポン〜 [フランスのグルメ]

 シャポン(chapon)とは、去勢した雄鶏のこと。

 

 去勢することで、太った柔らかい肉の鶏になるそうです。

 

 今日、登場するのはガスコーニュ鶏のシャポンです。

 

 ガスコーニュ鶏の特徴は、全身黒い羽で覆われ、足も目も黒の黒づくし。数世紀前からこの地域で育てられてきましたが、あやうく絶滅しそうなところを最近になって助けられました。

 

 このガスコーニュ鶏のシャポンは、現在はジェール県とオート=ピレネー県の両方で11軒の小規模養鶏農家が毎年合計6,000羽ほどを出荷しているそうです。

 

 今回は、ジェール県リル=ドゥ=ノエにある養鶏場と、このガスコーニュのシャポンを使った料理を出してくれるヴィルコンタル=シュル=アロにあるレストランと訪ねます。

Paris_gascon.jpg

 

より大きな地図で シャポン を表示
 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年12月3日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら



 シャポンは9ヶ月間、屋外で大切に育てられます。エサはトウモロコシとミルク。
 
 出荷する時は、パステル・ブルーの布巾で包みます。見栄えを良くするためでもありますが、こうすることで4週間保存がきき、肉の柔らかさがさらに増すそうです。
 
 この布巾で包む方法は、ルイ14世の統治時代から行われていたと言われています。
 
 当時は、輸送の間も常に低温を保つことのできるシステムや、真空パックなどの手段がなかったため、この布がその役割を果たしていたとか。
 
 このシャポン・ガスコン(Chapon Gascon)のラベルのついた鶏を使い、おいしい料理にしてくれるのが、レストランRive Droite(リヴ・ドロワット)のシェフ。
 
 シェフのフィリップさんによると、シャポン・ガスコンは、去勢してあるので脂肪がついていますが、木に登ったり飛び跳ねたりと活動的な鶏なので、通常よりは少なく、わりに肉がしまっているそうです。
 
 鶏の中に詰め物をしたら、パン生地で全体を包み、オーブンで焼きます。こうやって焼くことで味が凝縮され、肉が柔らかくし上がります。
 
 残念ながら何を詰めていたのかは説明がないので分かりません。恐らく、フォワグラやトリュフなどが入っているのではないかと思うのですが.........。
 
 お祝い事にいただくごちそうにふさわしい豪華な料理になっていました。
 
 このレストランには宿泊施設がついています。建物は18世紀に作られた僧院で、川辺に建っています。
 
 そして、ここにはジョジュル・サンドも宿泊したことがあるそうです。
 

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******


「今日、必ずしも良好とは言えない関係の隣人が、めんどり3羽を庭で飼い始めた。3羽の名前がマリー、ソフィー、クレール。なんとウチの娘たちとまったく同じなのにはたまげた」


VDM (Vie de merde)より



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yuzuhane

ブルーの布巾で包むと特別な感じになりますね。でもこれで保存がきくようになるとは驚きですが、古くからのやり方なんですね。ほんと中に何が入っていたんでしょうか。豪華な食卓になりましたね。…女性司会者もいるんですね。
by yuzuhane (2011-12-06 22:56) 

carotte

yuzuhaneさん、おはようございます。
今回紹介した番組は、夜8時のニュースからのものです。金曜日から日曜日までを担当しているのがクレール・シャザールと言って、夜の放送ではいちばんの古株のキャスターです。
頭としっぽの羽だけ残して胴体の部分を布巾で包むとどことなく高級品に見えますね。どんなものを詰めているのかネットを駆使して探してみたのですが、結局、わかりませんでした。>< 知りたければ食べにuいらっしゃいということでしょか ^^
by carotte (2011-12-07 09:48) 

wattana

carotte さん、こんにちは。
ガスコーニュ鶏は黒鶏なんですね。飼養期間が9ヶ月と長い (日本では普通のブロイラーは45日くらい、地鶏は90日以上と規定されています)ので、かなり大きいですね。日本で黒鶏というと軍鶏 (しゃも)を連想しますが、黒毛和牛 (黒毛和種)と黒豚は人気があるのに対して、黒鶏は人気がないような気がします。
by wattana (2011-12-08 17:33) 

carotte

wattanaさん、こんばんは。
真っ黒なのでびっくりしました。日本にも黒い鶏はいるんですね。人気がないのは肉のせい?それとも見た目でしょうか?
9ヶ月間、外で放し飼いするようです。「土地の名産」としてこれから生産量を増やして行くつもりかもしれません。
by carotte (2011-12-08 21:09) 

opas10

出荷する際に、頭と尻尾の毛を残しているのがちょと不思議な感じでした。最後に調理した肉を切り分けているときにいい脂が出ていたので、あの肉はかなり美味しいでしょうね~。
by opas10 (2011-12-11 12:08) 

carotte

opas10さん
鶏は羽を全部取った姿で売られている場合が多いですね。それを布巾で包むとなるとどうも様にならない感じします。頭もしっぽも羽があった方がいいような......。このレストランは評価も高いので、あの鶏料理は美味しいと思います。
by carotte (2011-12-11 17:22) 

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