冬のコート・ダジュール その1 〜サン=ポール=ドゥ=ヴァンス〜 [コート・ダジュール地方]
フランス全体がどんよりとした雲に覆われる冬の間も太陽の陽射しのあるコート・ダジュール。
そのコート・ダジュールにある小さな村を3回シリーズで、下記地図の青→赤→緑の順に訪ねます。
アイコンをクリックすると村の名前が出てきます。
第一回目の今日は、一番左の青印、サン=ポール=ドゥ=ヴァンス(Saint-Paul-de-Vence)。
より大きな地図で 冬のコート・ダジュールの村々 を表示
村の人口は3,500人足らず。元々の村の正式名称はサン=ポールだけでした。
しかし、この手の名前のコミューンがあちこちにあるので、区別するために昔からサン=ポール=ドゥ=ヴァンスと呼ばれていたそうです。
そして、昨年2011年に正式な名前として認められました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年1月4日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
このあたりの他の集落と同じように、この村も小高い丘の上にあります。
村は城壁に囲まれています。16世紀前半に、当時のフランス国王フランソワ一世が作らせたもの。
その城壁にあるロワイヤル門(Porte Royale)をくぐって村の中に入ります。
航空写真で見るとヘチマのような形をしている村の真ん中あたりにあるのが、かつての給水場(La place de la Grande Fontaine)。ここでは様々なイベントが開催されるそうです。
インタビューを受けている観光客の向こうには、ヨーロッパの冬とは思えないくらいの青い空が広がっています。
ここはアーティストが好んで訪れた村としても知られています。
スーチン、デュフィー、シニャック、マティス、モディリアニ、ピカソ……そしてシャガール。
シャガールは20年間ここで暮らしていました。そして、この村の墓地で永遠の眠りについています。
さて、ジャン=ミッシェル・フォロン(Folon)の作品で装飾が施されていたのがサント=クロワ礼拝堂(Chapelle Sainte-Croix)です。(フォロンの作品に興味のある方は→こちら)
ステンドグラスもフォロンならではの作品ですね。
そして、100平米はあるという壁面のモザイク画には村が描かれています。
村では今でもたくさんのアーティストが創作に励んでいます。
シルヴィアさんもその一人。6年前にアトリエを構えました。
村の中をそぞろ歩けば、マティスやシャガールの作品が頭に浮かぶそうです。
この村はペタンクのさかんな土地柄としても知られています。
イヴ・モンタンやリノ・ヴェンチュラなどの映画スターもここでペタンクを楽しんだそうです。
ジョゼフさんは当時のことをよく覚えていて、あれこれ熱く語ってくれました。
城壁の外にあるブドウ畑では剪定が行われていました。ここは村営のブドウ畑です。
3年前から栽培を担当しているのがジュリアンさん。ここでのブドウの栽培はそう簡単ではないそうですが、うまくいく可能性を秘めているのでやりがいがあるそうです。
太陽の光りが注ぐ中、テラスで食事する人たちがたくさんいましたが、遠くには雪をかぶったアルプの山々が見えていました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、冬時間に変わりました。1時間余分に眠れると皆喜んでいるようですが、私は夜勤の看護士。おかげで1時間余分に働くことになってしまいました」
VDM (Vie de merde)より
細い路地、広場の水汲み場。階段状の通路。
旅情をかき立てますね^^。
それほど寒そうではありませんね。温かいセーターを着てカメラ散歩…
してみたいような村です。
by orange (2012-01-15 09:40)
nice!とコメントをありがとうございます
フランス 行きたいですね でも なかなか
by ハマコウ (2012-01-15 12:50)
Saint-Paul だといいのですが、カタカナで「サンポール」と書いちゃうと、ついついスーパーで売っている○○○の洗剤を思い出しちゃって・・・(笑)。石の階段やアートに溢れた美しい村のイメージが、突然ゴム手袋をした掃除に変わっちゃうのでした(爆)。
by opas10 (2012-01-15 13:17)
orangeさん
きっと趣のある写真が撮れると思いますよ。^^
太陽の陽射しがあるので冬でも過ごし易そうですね。
by carotte (2012-01-15 21:23)
ハマコウさん
こちらこそご訪問ありがとうございます。
行きたいですね〜、でもすぐにっていうわけにもねえ〜。
で、テレビの番組を見て行った気分になるというわけです。^^
by carotte (2012-01-15 21:29)
opas10さん
笑っちゃいますねえ。実は私も、サンポールが出て来ると思い出すんですよ、それを。^^ また、この名称があちこちで登場するんですよ。なにしろ聖パウロのことですから、キリスト教の国ではやたらいろんなものに使われてる。それにしても、こっちのサンポールはどうしてこんな名前になったんでしょうね。
by carotte (2012-01-15 21:33)
ここは、石畳の小道のそこここに泉があって、また古い町中に現代アートがさりげなく飾られていてそれがまた素敵なアクセントになっていてとてもかわいい町でした。ペタングをやっていたのは街の出てすぐそばにある依然イヴモンタンが経営していたというカフェの前の広場ですね。ここでは、シャガールのお墓を遠目にしか見なかったのと、歩くのにめげて近くのマーグ財団美術館に行きそびれたことを後悔しているので、ぜひまた行きたいです。
by yuzuhane (2012-01-16 20:33)
yuzuhaneさん
私はまだここには行ったことがないのですが、アートの影響の強い土地柄のようですね。古い街並には現代アートがわりに似合ってたりします。マーグ美術館にはミロやジャコメッティの作品があったと記憶していますが、面白そうです。美術館の作品を見て回るとなると、さらにまた歩くことになってしまいますね。体力が復活したところで行った方が良さそうです。
コート・ダジュールはニースくらいしかゆっくり見ていないので、機会があったらまとめてこのあたりをうろうろしてみたいです。
by carotte (2012-01-17 16:00)