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暖炉をめぐる旅 その5 〜花崗岩の暖炉〜 [ブルターニュ地方]

 シリーズの最後は、ブルターニュ地方の暖炉を訪ねます。

 

Paris_Guiclan.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年1月20日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら


 

 こちらのお宅では、ご夫婦がお孫さんと暖炉を囲んでティータイム。

 

 ここは、15世紀に作られたと言う元領主の館の食堂です。

 

 暖炉は花崗岩で作られています。ブルターニュ地方の暖炉のほとんどが花崗岩で作られているそうです。

 

 新しく作り替えられることが多い中、こちらの暖炉は昔のままです。

 

 一方、現役を退いたジャックさんは、現在、自宅の暖炉を自分の手で復元しています。

 

 復元するためには、一度、部屋や家を分解して、同じ色、同じ模様の石を手に入れなくてはなりません。

 

 この日は果樹園で、暖炉の上枠を飾っていた昔の石をみつけました。

 

 「こうやっていると、昔の石工の手仕事がどんな感じだったか分かって、あれこれ想像しますね」とジャックさん。

 

 大きな石を持ち上げるだけでも大変そうですが、その下の土台の石は、石というより岩ですね。

 

 別のお宅の暖炉では、クレープが焼かれていました。

 

 こちらの鉄板は、かつて薪の火用に使われていた直径48センチのクレープ用の鉄板です。

 

 「薪の火で温度を一定に保つのはなかなか難しいですね。その時々でふいごを使ったり薪を足したりしなくてはなりません」と料理人。

 

 ここの暖炉は真っ黒で年季が入っています。一世紀以上に渡って使われてきました。

 

 このタイプの暖炉がブルターニュ地方のほとんどの農家にあるそうです。

 

 いい音をたててコルク栓が抜けましたが、中身はもちろんリンゴのお酒シードルです。

 

 薪で焼いたクレープを、冷たく冷やしたシードルを飲みながら、歴史を刻む暖炉を囲んでいただけば、豊かな気分になれそうです。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、地下鉄の中で、僕はハンバーガーを、向かいの子供はチョコクレープをがつがつ食べていた。その子の母親が、僕を見て、次に子供を見て言った。『あんたたち、早食い競争でもしてるの?』」

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 8

wattana

carotte さん、こんにちは。
暖炉で焼くクレープ、そして、カンペール焼きの器で飲むシードル。ブルターニュですね。ここしばらく、クレープ、ガレット、シードルから遠ざかっているので、近いうちに食べに行きたいと思います。そういえば、ギクランの南にある Saint-Thegonnec のホテル・レストランで2006年2月にランチを食べたことがあります (写真ファイルが残っています)。食べた料理はビフテキ (たぶん牛内臓肉)でした。
by wattana (2012-01-23 17:56) 

yuzuhane

ブルターニュ地方って塩のゲランドとかある方面ですよね。暖炉に多く使われているということは花崗岩の産出もされるんでしょうかね。暖炉の火で焼くのは難しそうですが、名物のシードルとともに食べているクレープはおいしそうでした。
by yuzuhane (2012-01-23 20:22) 

carotte

wattanaさん、こんにちは。
暖炉で焼いたクレープが美味しそうでした。食べたくなりますね。どこかのお店なのか、誰かのうちなのかよくわかりませんが、年季の入った暖炉でした。昔もああやって食べてたんでしょうね。
by carotte (2012-01-24 13:10) 

carotte

yuzuhaneさん
そうです。あの大西洋に飛び出している半島がだいたいブルターニュ地方です。正確に言うとゲランドはわずかにはずれてるんですが、皆、ブルターニュと言ってます。このあたりは花崗岩が取れたようですよ。暖炉の前でシードルを飲みながらクレープを食べるなんて一度やってみたいです。
by carotte (2012-01-24 13:13) 

orange

なんとも素朴なフランスの食卓を見た様な気がしました。
暖炉の中で焼くクレープ。いいですね。そもそもあんな作り方から始まったのですね。
厚手のセーターを着て、暖炉の炎で…暖炉の手入れもたいへんなようですが。あっ!クリスマスピラミッドが登場しましたね。フランスでも??と思ってしまいましたが。
by orange (2012-01-24 18:57) 

carotte

orangeさん、こんばんは。
あの天使やら何やらがロウソクの炎でぐるぐる回っていたオブジェ、ありましたね。もうちょっと小さいのですが拙宅にもあります。音が出る仕掛けになているのでうるさくて押入れにしまいっぱなしです。^^;
あのクレープ用の鉄板は、薪の上に置くような作りになってました。微妙なやけ具合の違いがおいしいのかもしれませんよね。
by carotte (2012-01-24 21:25) 

opas10

改めて欧州は、「石の文化」だということを感じました。ジャックさん、ものすっごい楽しそうにやっていますね。そしてクレープ、薪で焼くとなると火加減がものすっごい難しそうですね。
by opas10 (2012-01-29 14:04) 

carotte

opas10さん
重たい石を探して来て一枚一枚うめて行く作業は、好きでないとやれません!日本は石より木だったんでしょうねえ。
あのクレープを薪で焼くのは相当難しいと思いますよ。均等に熱くなったところでささっと何枚か焼いて行くんでしょうね。
by carotte (2012-01-29 21:04) 

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