メイド・イン・フランス その2 〜紳士靴〜 [メイド・イン・フランス]
シリーズの二回目は、紳士靴。
高級紳士靴で知られるJ.M.Weston。この工房が、リムザン地方の小さな町サン=レオナール=ドゥ=ノブレにあります。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年1月24日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
どことなく高級感ただよう靴屋の店内。
靴をよく見てみると、職人さんの手で丁寧に作られていることが分かります。
ここまでの靴を作るのには1年と2ヶ月かかるそうです。
職人さんが靴を作るのに2ヶ月、高品質の革を作るのに1年というわけです。
サン=レオナール=ドゥ=ノブレの人口は5,000人足らず。
古くから皮なめし業のさかんなことで知られていました。
映像に登場したのは、皮なめし工房Bastin & Filsの作業風景。
1981年にWestonに買収されましたが、創業は1860年。日本がまだ江戸時代だった頃です。
余談ですが、ここの暖炉は文化財に指定されているそうです。
材料はドイツやオーストリアからの輸入で、シメンタール種の牛の皮。厚みがあるそうです。
皮はタンニンの液に浸され、自然乾燥され、洗濯機のドラムのような物の中に放り込まれ洗浄されます。
ここから数キロのところにWestonの工房があります。
靴を作る行程は全部で150段階。ここには産業ロボットの姿はありません。
あるのは職人さんと道具だけ。すべてが人の手で作られます。
「Westonの靴が、品質にすぐれ、時代に左右されない、それでいて流行遅れでないのは、新しいデザインの創作と、職人の技術がうまく結びついた結果だと言えます」と工場の責任者。
Westonは1891年の創業。その名前は、アメリカのマサチューセッツ州にある地名から来ています。
1904年、二代目がアメリカに渡り、ウェストンで靴づくりの技術を学びました。
帰国後、この地名を商標にしてパリに店を構えたのだそうです。
工房は創業以来一度もこの町から離れたことはないそうです。
そして、歴代のフランス大統領の足を飾っていたのもこの靴だそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ボーイフレンドが初めてウチに泊まった。目を覚ますと、母はいつもより早く出かけていて、彼氏の靴に『こいつは何者?』と書いたポストイットを残していた」
VDM (Vie de merde)より
主人はものすごく靴好きでもちろんここの靴も持っています。やれ木型だの手入れのクリームだのとそろえてたいへんな騒ぎです。この手作りの様子ぜひ見せたいと思います。…最初にサルコジがどこか視察に行っていたのはこの靴とは関係なかったのかな?
by yuzuhane (2012-02-03 12:01)
yuzuhaneさん
おっ、Westonお持ちですね。当方の近親者も持っています。^^
良い靴は長持ちしますね。それに、きちんと手入れをするとさらに長く持ちます。この手入れがなかなか続かないのですけど、ご主人は大丈夫ですね。^^
サルコジは前のニュースの流れで出て来たようです。地中海地域の文化推進のための視察だとか.......。
by carotte (2012-02-03 20:28)
おお、あのJ.M Westonはこうやって作られていたのですか!「靴は消耗品である」がモットーである当方には縁がないのですが(縁がないのはモットーのせいでなく懐具合が最大の原因(笑))。
by opas10 (2012-02-05 17:45)
opas10さん
こんなところで、こんな風に作られていたんですよ。
日本にもお店がありますね。こんな感じですからお値段もそれなり。でも長持ちすると思いますよ。
by carotte (2012-02-05 21:46)