知られざるパリ その2 [パリ]
トゥルーズ事件で放送が延期されていたシリーズの続きです。
本日は第二回目になります。(第一回目は→こちら)
パリの学生街、カルティエ・ラタンには天文台があるそうです。(下記地図の緑印)
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年4月3日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
天文台の窓を開けると、目の前にパリの夜景が広がります。
都会の真ん中にありながら、その存在に気づいている人はあまりいません。
「この通りには星を観測する天文台があるのですが知っていますか?」
「いや、知りません。初耳ですね」と大学生のカップル。
年配の女性に聞いても知らないとのこと。
「ああ、てっぺんにドームがかぶさっているあの建物ですね。いやあ〜、ぜんぜん気にしてませんでした」と男子学生。
天文台が見えるのはサン=ジャック通り(Rue Saint-Jacques)。
このブロックには、主にパリ大学が使用しているソルボンヌと呼ばれる建物があり、天文台はその一画に設置されています。
現在この天文台を使っているのはSAF(フランス天文学協会)(1887年創立)です。
出来たのは20世紀初頭。そして、施設は建設当時の姿をとどめているそうです。
重量7トンの丸屋根の開閉は手動です。また、360℃回転することもできます。もちろんこれも手動。
観測用の天体望遠鏡は1935年製。今も現役です。
地上39メートルのところにある天文台までは階段で上がります。エレベーターはありません。
最上階の観測フロアーの下は2階建てになっています。
70年間、放置されたままでしたが、1980年に改修されました。
映像で紹介されていたのは、反射鏡のための作業室。ここでは望遠鏡に必要な反射鏡が製作されているそうです。
そして、実際にここで望遠鏡も製作されました。
天文台のテラスから夜空を見上げると月が見えていました。さらに目を移すと金星や木星も見えます。
望遠鏡で見る町の風景は逆さまだそうです。
ここは、週に二回、一般公開されているそうです。
星の観測は別にして、夜景ならもっと高いところから楽しめる場所がありますが、なんとなくここからの眺めの方が趣がありそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、慢性不安症の患者さんたちをプラネタリウムへ連れて行った。星空を見れば気持ちもリラックスできるはず。滞りなく全員が座席に座ったところで、アナウンスが聞こえて来た。『本日は新しいプログラム“巨大隕石は地球に衝突するか?”をご覧いただきます』」
VDM (Vie de merde)より
このIT全盛時代に、アナログな天体観測っていうのも趣があっていいですね。パリの夜景もここからだとまた一味違った見え方になります。とはいえ、今回は何と言ってもフランス人のつぶやきが最高ですね(笑)。思わず噴きました。
by opas10 (2012-04-15 21:26)
opas10さん
のんびりした天文台のようです。でも、それなりに観測はできるみたいです。高からず、低からずの位置から街を眺めるのも面白い気がします。
つぶやきの患者さんたちのその後は相当大変ですねえ〜 ^^
by carotte (2012-04-16 09:46)