フランスの最も美しい村誕生の地 [リムザン地方]
文化遺産に恵まれた、地方の小さな村を観光で活性化させようと設立された団体「フランスの最も美しい村」。
同名のラベルの運営と管理を行っていますが、この団体が誕生したのが、1982年。今年で30周年を迎えます。
発祥の地、フランス中南部コレーズ県の小さな村コロンジュ＝ラ＝ルージュを訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。（フランスのTV局TF1で2012年3月30日に放送）(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら）
ここが、「フランスの最も美しい村」第一号です。
ルージュという名の通り、村全体が赤い色をしています。
「村をぐるっと回ってみれば、ラベルの意味がよく分かりますよ。新しい建物は建っていませんし、景観を壊すようなものもありません」と住人の方。
電線は地下に埋められています。人口も2,000人を超えないようにしなくてはなりません。
「誰かが色を塗ったのか？とツーリストの方によく聞かれるのですが、これは、建物に使われている砂岩が、長い年月を経るうちに炭化して色がついたものなんです」と女性ガイド。
レンガで作られているのかと思いきや、どれも砂岩なんですね。赤く変色するというのはちょっと驚きです。
ここは毎年75万人の観光客が訪れると言う盛況ぶり。
「10人中８人までがこの村を知ってますよ」と、石臼のようなものを磨いていた男性。
ちょうど復活祭のバカンスの時期。今ごろはたくさんの観光客がここを訪れているかもしれません。
たびたび登場していた鐘楼のある三角屋根の建物はサン＝ピエール教会。
16世紀後半の宗教戦争の時代は、二つある身廊をカトリックとプロテスタントが交互に使うことで、比較的平和にのりきったそうです。
村に残っている建物の多くが15世紀〜17世紀に作られたものです。
伯爵領として国王から税を免除されていたらしく、18世紀前半まではわりに繁栄していたようです。
あちこちにりっぱな屋敷が残っているのはそのせいかもしれません。
因に、現在「フランスの最も美しい村」に加盟している村は165。
＊＊＊＊＊＊＊＊ フランス人のつぶやき ＊＊＊＊＊＊＊
「今日、彼に反対されたけど、赤い金魚を飼うことにしました。彼がつけた金魚の名前は『寿司』」
VDM (Vie de merde)より
これまでcarotteさんのブログでは沢山の素敵な村の風景を拝見しましたが、
こちらもまた素敵なところですね。165箇所もあると訪れるだけでも何年かかかりそうですね（フランスに住んでいても！）
のんびり旅、してみたいです。
金魚がお「寿司」…刺身でなくて良かった^^
by orange (2012-04-19 09:24)
すばらしい... フランスは、こんな村がいっぱい残っているんですね。
日本にも、まだ美しい風景や村がまだ残っているのですが、注目をあびた途端、けばけばしくなっていくのにがっかりすることが多いです。
by 島酔潜人 (2012-04-19 09:25)
orangeさん
kazenotomoさんのブログで知ったのですが、この「フランスで最も美しい村」を全部訪ねた方がいらっしゃるそうですよ！
ここは独特ですね。壁の赤い石と屋根のダークグレーの組み合わせが魅力的です。
金魚は、彼によれば、将来寿司になるらしいです。><;
by carotte (2012-04-19 09:46)
島酔潜人さん
そうなんですよねえ、どうしても近視眼的になって、けばけばしくなってしまうんですよねえ〜。歴史のあるものを残して、鄙びた感じにすることで観光客を呼び込むというのが狙いとなると、フランスではそれを求めてやって来る人がいるということになりますね。日本でもそいう人がいると思うのですが......。
by carotte (2012-04-19 09:55)
渋い赤ですね～、これは人を惹きつけます！いくら石の建造物とはいえ、１５～１７世紀の建物が普通に使われているって、驚きです。日本なら文化財にされてしまって普通の人は生活できなくなっちゃいます。古いものを日常生活の中で使い続けていくところが素晴らしいです。
by opas10 (2012-04-22 12:11)
opas10さん
日本で文化財になるとたいてい普通には使わなくなりますね。
この赤い色がいいのは、やっぱり自然にこの色になったからなんでしょうね。
by carotte (2012-04-22 17:48)