コー地方の小さな旅 その3 [ノルマンディー地方]
シリーズの最後は、フランスで最も古いナラの木のある村アルヴィル=ベルフォスを訪ねます。(下記地図の緑印)。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年5月24日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)(場合によって番組の前に1分半の長いCMが入ることがあります)
村の人口は1100人あまり。カメラの被写体が、そのナラの木。
木の生えた木造建築のようにも見えます。
専門家の見立てでは、樹齢1100才。高さ18メートル、幹回りは最大で15メートル。
歴史的記念物として国のお宝に登録されています。
木の割れ目から中に入ると、そこは礼拝堂。
自然にできた木の洞に作られました。1696年のことです。
さらに、外側に付けられた階段を上がりてっぺんまで行くと、さらにもう一つ、小さな礼拝堂があります。
ここに礼拝堂が作られた理由ははっきりしていませんが、ここなら興味も手伝ってお参りに来てくれる人が増えると思ったからかもしれません。
実際、ここには毎年30,000〜60,000人が訪れるそうです。
戦争、嵐、病をくぐり抜けてここまで生き延びて来たナラの木ですが、1980年代後半には自らの重みで倒れそうになり、金属の骨組みで支えられることとなりました。
この“アルヴィルのナラの木”は、同名の映画にもなりました(1981年制作)。
木を切り倒し村を再開発しようとするもくろむ代議士と村長、これに反対して木を守ろうとする村人たちの戦いをコミカルに描いた作品だそうです。
ロケは3ヶ月続き、実際に村人たちが端役で出演したとか。その中の一人がロジェさんです。
「映画がテレビで放映される度に見物にやってくる人たちが大勢います。映画と同じものを期待してやってくるんです」
ナラの木の向かいにあるお店では、どうも食事のシーンが撮影されたようで、当時と中の様子は変わっていないそうです。
お店の真ん中には古いストーブがありました。撮影当時からここに置いてあったそうです。
お店の厨房もどことなくのんびりしていました。
そして、のんびりしているのはナラの木も同じ。毎年、季節より15日遅れで葉を茂らせるそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、初めて端役で映画に出演し、ちょっと誇らしい気分だった。試写会で、字幕に自分の名前が出て来るのを楽しみに待っていると、やっと出て来た。私の役柄は“太った女”だった」
VDM (Vie de merde)より
これがほんとうのツリーハウスですよね... すごいなぁ~
しかも、まだ生きているんですよね。
映画観てみたいです。
by 島酔潜人 (2012-06-01 23:08)
樹齢1100歳とはすごいです。そこにある礼拝堂、すごい特別な感じで祈りに心がこもりそうだし、行ってみたいと思う人が多いのはわかる気がしました。
by yuzuhane (2012-06-01 23:34)
島酔潜人さん
ほんとですね。完璧なツリーハウスです。
映画はドタバタ喜劇で面白そうです。地元の発展=近代化みたいな考え方の代議士と、勲章をエサにそれを支援する村長。暴力に訴えてでもなんでも反対する村人みたいな感じがするのですが.......。
by carotte (2012-06-02 09:22)
yuzuhaneさん
1100才はすごいですね。人間がなんども世代交替している間もずっとここで生きて来た木んですよね。木の中の礼拝堂はなんとなく落ち着く感じがしますね。17世紀中頃、ここの木の洞に子供が40人入ったと書かれている書物があるそうです。
by carotte (2012-06-02 09:27)
これは面白いです!木の洞の中の内装がものすごいきちんとしていて驚きでした。ああいう空間に壁面を作るのって結構大変なんですよ。2階の礼拝堂へのアプローチが螺旋階段なのが趣があっていいですね~。
by opas10 (2012-06-02 15:29)
opas10さん
簡単なように見えて大変なんですね。よく考えると、それなりのスペースを確保しながら壁を作って行かなくてはならないとなると、単純じゃないですね。ここは一度見学に行きたくなります。
by carotte (2012-06-02 21:59)