SOS!サン=ジェルマン=デ=プレ教会 [パリ]
パリで最も古い教会にして観光の名所サン=ジェルマン=デ=プレ教会。
あちこちに傷みが目立ってきました。早急に修復が必要なのですが………。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年5月31日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)(場合によって番組の前に1分半の長いCMが入ることがあります)
毎週20,000人の観光客が訪れると言うこの教会。
外観は、ゴシック様式の教会くらべるとずっと質素で親しみ安いのですが、中に入ると思いのほかカラフルで美しい装飾が多いのに驚かされます。
しかし、少し冷静になって眺めてみると、全体に黒ずみ、あちこち壁がはがれていたり……。やっぱり、パリで一番古いだけあるなあと思ったりしますが、本当は修復が必要です。
「美しいパリの教会なのに、手入れがされないままこんなに垢まみれで黒ずんだ教会なんて、と信徒や観光客の方に言われてしまいます。何年もたつ間に汚れや埃が積もり積もってこうなってしまったのです」と神父さん。
そこで、修復のための資金集めが始まりました。
「大変残念な状況です。とにかく何かしなくてはと資金集めを始めました」と責任者の女性。
この方、アカデミー・フランセーズの事務局の方のようです。
最初の活動で80万ユーロの寄付金が集まり、床の修復工事が行われました。
外壁には落下防止の網がかぶせられています。
教会の始まりは、6世紀中頃、フランク王国初代王クロヴィスの四男シルドベール一世(Childebert 1er)によって建てられた礼拝堂にあります。
ここに、ブルゴーニュ地方のオータンの修道士だったジェルマンが呼ばれ、他の修道士たちと一緒に修道院を開きました。
1687年にはここまでりっぱになります。
しかし、18世紀末のフランス革命で国の財産として売却されてから荒れ果ててしまい、軍の火薬庫として使われていた1794年8月、火薬が爆発して建物は満身創痍に。
1824年になってやっと建築家の手で修復されます。
現在の修復を終わらせるのにはさらに6〜700万ユーロが必要だそうです。
古い建築物の修復にはお金がかかります。美しい姿を取り戻すまでにはまだまだ時間もかかりそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、彼女から、別れの手紙の代わりに、壊れた南京錠を受け取った。一年以上も前に二人の愛を誓ってパリの芸術橋にかけた南京錠だった。僕たちは、パリから700キロも離れたところに住んでいるというのに……」
VDM (Vie de merde)より
サンジェルマンデプレ教会がパリで最古の教会なんですね。知りませんでした。
なんか外観も中も簡素な感じだなと思っていましたが、そう言われると埃にまみれているのかもしれないですね。修復には長い時間がかかるんでしょうね。
by yuzuhane (2012-06-04 11:41)
yuzuhaneさん
考えてみると、どちらかというと真っ暗なのですが、よく見ると装飾が見えるという感じですね。こんなメジャーな教会が放りっぱなしになっていたとはにわかには信じられません。寄付が集まってキレイになったら、きっともっと人気になると思いますよ。
by carotte (2012-06-05 12:35)
観光客にとってメジャーな場所だというのに随分と放置されていたみたいですね。建物の補修というよりも美術品の補修に近い作業になるでしょうから時間とお金はかかりそうですが、日本と違って自身や台風がないので一度補修すれば100年以上はその状態が維持できるでしょうね。
by opas10 (2012-06-10 10:58)
opas10さん
ここまで何もしなかったというのが不思議です。教会も昔みたいには収入の道がなさそうですから資金をあつめるのは大変です。昔の建物は、結局、建築物でありながら美術品なんですよね。壁画や装飾が建物と一体になってますから。
by carotte (2012-06-10 21:28)