サン=トロペの老舗 [コート・ダジュール地方]
フランスはまもなくバカンスシーズンに入ります。
この時期、話題になるのが夏休みに読む本のこと。
同じ場所に長期滞在するのが一般的なフランスでは、たいていの人が読書用に何冊か持ってでかけます。
ある調査会社の最近のアンケートによると、その数は平均で3冊ほど。
ジャンルは、推理小説が17%、スリラーもの10%、感動娯楽小説10%など。
時間の過ごし方もだいぶ変わって、平日ならテレビを見るのに3時間から4時間、インターネットなら2時間半から3時間半ほどついやしていたのが、休みになるとどちらも1時間ほどと、だいぶ少なくなります。
読書の時間は逆に増えて2時間強。
さて、今日の映像は、夏になると人口が三倍になるというコート・ダジュールのリゾート地サン=トロペにある老舗のカフェSénéquier(セネキエ)のお話です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年6月22日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
今年、125周年を迎えたそうです。
テラスに並べられた赤い椅子とテーブルは昔から変わっていません。
「ここでコーヒーを飲むのは大切なひとときなんです。だいぶ近代的になって居心地もよくなりましたが、昔からの日課のようになっています」と女性客。
「ここはサン=トロペのシンボルみたいなところですよ。今日は天気も良くて、くつろげます」と男性客。
菓子職人だったマルタン・セネキエがお店を開いたのが1887年のこと。現在のオーナーはその4代目。
「私の店は時流にのるような店ではありませんし、またそうなるつもりもありませんねえ」
店は港のすぐそばという最高のロケーション。
昔は、地元の人が教会のミサから帰る途中にこの店に寄って、名物の白いヌガーを食べて行ったそうです。
大きなテラスができたのは1930年、娘の代になってからのことです。
その時から、ここでコーヒーやお菓子を出すようになりました。
「サン=トロペはどんな格好をしても平気です」とテラスの女性客。
港町の自由な気風でしょうか?
ファッション界の大御所カール・ラガーフェルドからジャック・シラクなどの政治家まで、セレブたちもこのお店でくつろいだそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、英語の本を読んでいると、なんとなくすでに読んだことがあるような気がした。実際、製本ミスで同じ頁が10頁もあったのだ。でも、それに気がついたのは、10頁目を読んだ後だった」
VDM (Vie de merde)より
テレビやネットに費やしていた時間が減って読書の時間が増えるバカンス…そんな過ごし方はいい時間でしょうね。ここもいい雰囲気のカフェですね。サントロぺや、アンチーブはとても良いところだと聞きました。あくせくしないでそんなところでゆっくり本でも読みたいですね。…でも南仏では急に気温が上がって体がついていかない感じだそうです。
by yuzuhane (2012-06-23 12:29)
yuzuhaneさん
6月の上旬は異例の寒さで、下旬は夏が戻って来たんですね。
テレビやインターネットの時間がかなり減ってますね。ここまで減るとは思っていませんでした。
最近あっという間に時間が過ぎて行くというのにさらに拍車がかかって、一週間が瞬きをするごとく過ぎて行きます ^^ 一ヶ月くらい南仏ののんびりした村で過ごせたら気持ちがだいぶ違うでしょうね。
by carotte (2012-06-24 09:15)
フランス人のバカンスは徹底してのんびり休むんですね。同じ場所に長期で滞在して本を読む、やってみたいです!!でも日本人だとなまじ休暇が増えたらテレビとインターネットに費やす時間が普段より長くなりそうですが(笑)。
by opas10 (2012-06-30 11:08)
opas10さん
なにしろ夏休みは日本の3〜4倍ありますからいろんな楽しみ方ができます。
ブロガーにとってはある意味ネットが休暇の楽しみみたいになっちゃうかもしれませんね。
by carotte (2012-07-01 08:32)