ブルターニュの島のグルメ その5 [フランスの郷土料理]
シリーズの最後は、ベル=イル(Belle-île)にあるホテルLe Grand Largeの中にあるレストランLe Marie-Galanteを訪ねます。(下記地図の紫印)
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年7月6日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
ベル=イルへはキブロンの港から出ているフェリーに乗ります。所要時間は45分ほど。
ここは、ヴォーバンの要塞や画家モネが滞在したことで知られる島です。
ホテルLe Grand Largeのテラスからのこの眺め。絵筆を取りたくなる気持ちがわかります。
潮風の香りと波の音。
「ここは陸と海が出会う場所です。本物の生命の営みがあります」と、シェフのフランクさん。
島の主な産業は観光ですが、小規模ながら漁業も続いています。
港ではその日に水揚げされた新鮮な魚を売る屋台もあります。
この新鮮な魚介類を使った料理もレストランの名物ですが、今日のメインは子羊の料理です。
もちろん島で育てられた子羊を使います。
潮風の吹く島で育つ子羊の肉は柔らかいそうです。
「海からの湿り気を含んだ風が絶え間なく吹き付ける地域ですから、子羊の肉も他と違ったものになりますよ」と農家の方。
今日、シェフが作ってくれるのは、この子羊を使った料理カレ・ダニョ(carré d'agneau)(子羊の骨付き背肉のロースト)。
材料は、イラクサ、ニンニク、ローズマリー。付け合わせの野菜はジャガイモとアーティチョーク。
まずは付け合わせの野菜から準備。
アーティチョークは繊維質の多い葉先をカットし、芯をくりぬきレモン水につけておきます。
ジャガイモはハーブとニンニクと一緒に茹でます。
子羊の肉は、たっぷりのバターを溶かしたフライパンで表面を焼きます。その後、オーブンに入れ焼き上げます。
「柔らかくて、とろっとして、とても美味しいですよ」と女性客。
自然の造形が作り出す美しい風景を楽しみながらおいしい食事が出来るのは幸せ以外のなにものでもありません。
「ベル=イルの魚は格別です。食べた後から来る味わいがとてもいいんです」とマダム。
「海の近くにいて、この眺めですよ。魚を食べなかったらベル=イルに来る意味がありませんよ」と男性。
ちょっとびっくりするような組み合わせの料理もあります。
牛肉のタルタルとキブロン産牡蠣。そして、あさりと豚の背肉。
海の幸と山の幸のマリアージュ
「異なる食材が一つにまとまって、深い味わいの料理になっています」と女性客。
デザートは、ババ・オ・ロム(ラム酒に浸したお菓子)、イチゴ+フランボワーズ+ホワイトチョコがはさんであるパリ=ブレスト。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、有名レストランに料理人として入れるかどうかの試験の日だった。厳しい審査員に自分が作った料理を出そうとした時、どこからかハエが飛んで来て料理に止まったかと思うと、すぐに息絶えた」
VDM (Vie de merde)より
carotte さん、おはようございます。
ベル=イル産子羊のカレ・ダニョ、食べてみたいです。海の幸と山の幸を組み合わせた料理、味を想像するのがむつかしいのでどうなんだろうと思いますが、実際に食べてみると意外にあっていることがあるので驚いたことがあります。日本でも最近は知られてくるようになったブルターニュ、何度も行った地方なので今回のシリーズはとても身近に感じました。
by wattana (2012-07-11 07:54)
素敵な島が、いっぱいありますね。
日本の島とは違った、大人の楽しみ方があるような気がします。
子羊、美味しそう!
by 島酔潜人 (2012-07-11 09:44)
wattanaさん、おはようございます。
wattanaさんはブルターニュには何度も行かれてますもんね。
カレ・ダニョは美味しそうでしたね。昔、ポルトガルにあさりと豚肉の料理があると聞いて作って食べたことがあり、美味しかった記憶があります。
by carotte (2012-07-12 07:34)
島酔潜人さん
ブルターニュにはたくさん島があるみたいですよ。
今回のは宿泊施設もあるような開発された島ばかりでしたが、荒海の孤島みたいなのがわりにあちこちにあるらしいです。
by carotte (2012-07-12 07:47)
アーティチョークはレモン水に漬けておくんですね、知りませんでした!。そして骨付きラム肉、絶対に美味しいはずです!!!個人的には、牛肉のタルタルと牡蠣に一票。シャブリでいただきたい一品です。(でも未だにノンアルコールビール)
by opas10 (2012-07-15 17:55)
opas10さん
アーティチョークは、あの後、レモンと一緒にそのまま茹でるようです。骨付きラム肉は美味しそうでした。実はこれ、私めの好物の一つなのですよ。^^;
ノンアルコールビールでがんばっておられるようで安堵いたしました ^^
by carotte (2012-07-16 09:23)