SSブログ

コルビエール地方の村々 その2 [ラングドック=ルシヨン地方]

 シリーズの二回目は、この地方のワイン。


 この地区ではコルビエールというAOCのついたワインが生産されています。


 今回は、ポルテル=デ=コルビエール(Portel-des-Corbières)にある、ちょっと変わったワイン蔵を訪ねます。

Paris_Aude.jpg
 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年8月23日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら



 ポルテル=デ=コルビエールは人口1200人ほどの集落。


 何やらエコーの効いた話声が聞こえてきましたが、今回訪ねるカーヴは、地下80メートルのところにあります。


 かつてここは石膏の採掘場でした。


 1992年にその役割を終えると同時に、地域のワイン生産者らがここを買い取りワイン蔵にしたのだそうです。その名もTERRA-VINEA


 全長800メートルにも及ぶ回廊に並んでいる樽の数は1500ほど。


 各農家で栽培されたブドウが一つにまとめられ作られたワインが樽の中で眠っています。ブドウの品種は4種類。


 ここにあるのはワインだけではありません。古代ローマの邸宅が再現されており、ワインの歴史や古代のグルメが分かるようになっているそうです。


 他にもちょっとしたアトラクションが用意されていて小さなテーマパークのようになっています。ここを訪れるツーリストは年間5万人あまり。


 入場料は大人5€、子供2.5€。


 所要時間は、見学に1時間、最後のワインの試飲に20分ほど。


 ワインは8種類を試飲することができるそうです。


 「最初に口にした時はかなり強い味わいがありますが、そのうちに飲みやすいということが分かるはずです。特に女性に向いているワインだと思いますよ」と農家の方。


 地上に出ると緑のブドウ畑が広がっています。


 このあたりは、17世紀の西仏戦争後に終結されたピレネー条約で国境の位置が変わり、かつてスペインの領土がフランス領土になった土地があるそうです。


 コルビエール地方のワイン作りは紀元前2世紀頃に始まっていました。ギリシャの商人が持ち込んだそうです。


 ローマの支配下でさらにさかんになり、中世の頃には修道院でワイン作りが行われました。


 17世紀後半には、あのミディ運河の開通により流通が活発になるとさらなる発展を遂げたそうです。


 緑の葉っぱの下にはブドウが実をつけていました。


 9月には収穫されワイン作りが始まります。


 この日は何かお祝いの日だったのでしょうか?賑やかな音楽を聴きながらワインの試飲会が行われていました。

 

 

  

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「私は不動産の仕事をしていますが、今日、客をある家に案内した。するとその中の女性が、地下室を見てもいいかと言って来た。怪物が隠れていないか確認したかったのだそうだ」

 

VDM (Vie de merde)より



nice!(34)  コメント(8) 
共通テーマ:グルメ・料理

nice! 34

コメント 8

wattana

carotte さん、おはようございます。
コルビエールのワイン、飲んだことがあります。石膏の採掘抗跡のワイン蔵、1500ほどの樽が貯蔵されているところを一度見てみたいです。ところで、ぶどう畑の下草刈りに使っていた緑色の農業トラクターはかなり年代ものでした。このトラクターが気になりました。
by wattana (2012-08-28 06:11) 

yuzuhane

すごい地下神殿のようなところに樽がいっぱいでしたね。大谷石の地下石切り場に似てるなと思ったら石膏の採掘場跡なんですね。5ユーロの入場料で、8種類の試飲がこんなところでできたら安いかもしれないですね。ロゼや白が有名なのかな…?
by yuzuhane (2012-08-28 08:14) 

orange

なんだか行きたくなってきました。
そう思ってこの辺りまでのフライトを調べたりして…
いえいえ...まだ行き/けませんよ。
by orange (2012-08-28 09:16) 

carotte

wattanaさん、こんばんは。
石膏の採掘場をワイン蔵にするのはかなりの冒険だったようです。うまく行ってよかったです。レトロなトラクターに乗っていた方はコレクターかもしれません。博物館らしきところから乗って出て来たようです。
by carotte (2012-08-29 00:36) 

carotte

yuzuhaneさん
本当にすごい数のワイン樽でした。どこか大手のワイナリーの所有ではなく、中小のワイン農家が共同で使っているワイン蔵というのがまたいいですね。入場料がだいぶお得な価格になっていますが、たぶん、試飲をしたところで、お土産に1、2本、いやそれ以上買って行くというのを見越した額なのではないでしょうか。^^ 白、ロゼ、赤と全種類あるみたいですが、美味しいのはどれなんでしょうねえ〜。
by carotte (2012-08-29 00:42) 

carotte

orangeさん
ここはいろいろ見どころがあって私も行ってみたくなりました ^^ 空港から国際線に乗って飛び立ちたいですねえ〜。
by carotte (2012-08-29 00:44) 

opas10

この地のワインは、あのミディ運河とも関連があるんですか!並木の立ち枯れ、どうなったでしょうかね。そして石膏の採掘場は天井も高くて、スケールの大きな空間ですね。
by opas10 (2012-09-01 13:54) 

carotte

opas10さん
この辺りから少し北に上がるとミディ運河が流れてるんですよ。並木はぼちぼち植樹が始まってるらしいです。
地下の採掘場がかなりの規模です。こんな風にうまく再利用されていいですよね。
by carotte (2012-09-02 00:27) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。