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フランスの最も美しい村 その4 [ブルターニュ地方]

 シリーズの四回目は、ブルターニュ地方の村モンコントゥール(Moncontour)。

Paris_Moncontour.jpg

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年8月30日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら



 南仏の村とははっきりと色合いが違っています。それもそのはず、建物に使われている石は石灰岩ではなく花崗岩。


 この地にどっしりと腰を落ち着けた感じの村です。


 村の人口は1,000人足らず。教会の鐘楼は最近修復が完了したばかりです。


 村ができたのは11世紀頃のこと。回りは城壁に囲まれていました。今でもその城壁がのこっています。


 建物の外観は中世の造りですが、中は17〜18世紀の様式に変わっているそうです。


 そして、現在の村には移り住んで来た人たちがおおぜいいます。


 その中の一人が、カロリーヌさん。


 カロリーヌさんは、かつて劇場や映画で衣装を担当していました。


 今は現役を引退していますが、その時の経験をいかして博物館Théâtre du Costumeを立ち上げ、昔の衣服をミニチュアで再現し展示しています。


 「引退したはずなのですが、こうやって今でも同じような仕事を続けることになってしまいました」


 展示物は大きく分けて二つあります。一つは中世の騎士の生活を再現したもの。もう一つは、ルイ12世の時代から1900年までの衣服の変遷を再現したものです。


 この村の名物の一つが、お店の看板。中世の頃の看板に全部作り替えられました。


 馬車の絵にLA POSTEと書かれた看板は郵便局。牛の看板は言うまでもなく肉屋さん。


 どの看板も、村に住む一人の画家の手で作られたそうです。


 お店の人たちも “中世の村” 作りに協力的だったとか。


 そして、新しいお店もできました。


 マリーさんは服飾店をやっています。お祭りがあるたびに昔の衣服を制作しているそうです。


 「昔のカットやラインを研究するのは楽しいですね。現在の裁縫とは違っていますから」


 木骨構造のコロンバージュ様式の家や古い石の家の並ぶ通りが、制作にヒントを与えてくれるのかもしれません。


 それはお菓子屋さんも同じ。


 菓子職人のロイクさんもここに移り住んできた一人です。


 お店PATISSIER CHOCOLATIER POIREAUの入り口にはこんな看板が出ていました。


patissier.jpg


 きちっとした職人さんの下で修行して資格を取ったパティシエだけが出せる看板です。


 美味しそうなお菓子がたくさん並んでいましたが、名物は岩のようにごつごつしたお菓子Rocher de Moncontour。


 食べると痛そうな……。


 ミルクチョコレートにプラリネが入っているそうですから、カリカリっとした食感のチョコレートのようです。


 モンコントゥールならではのお菓子です。

 

  

 

******** フランス人のつぶやき *******

 


 

「今日、ウチの息子が大量生産のスーパーのクロワッサンを食べているのを見て驚きました。私はパン兼ケーキ屋をやっていますが、今まで息子はクロワッサンが嫌いだったのです」

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 6

wattana

carotte さん、おはようございます。
モンコントゥールには行ったことがありませんが、この村の ‘‘色’’ はブルターニュの他の村でよく見た色です。チョコレートでRocher というと、日本でも売っているイタリア産のFERRERO ROCHER を思い浮かべましたが、ゴツゴツ感がぜんぜん違いますね。
by wattana (2012-09-06 07:31) 

orange

ちょっと渋いめの色あいが素敵ですね。
冬になるとちょっと重苦しいのかとも思いますが。
看板も、ちょっとした路地もう〜ん。カメラを向けたくなりますね。

by orange (2012-09-06 23:52) 

carotte

wattanaさん、こんばんは。
南仏からブルターニュに移るとさすがにその違いが明らかですね。空の色もちがってました。夏は気候がまるで違ってます。ここのチョコレートは独創的ですね。岩そのものという感じです。
by carotte (2012-09-07 00:23) 

carotte

orangeさん
ブルターニュの冬はそれなりに厳しいようですよ。重たい感じの建物は風雪に耐えうるように作られているのかもしれません。看板を変えるだけでも村の雰囲気が変わりますね。
by carotte (2012-09-07 00:27) 

opas10

確かに建物色合いが重厚感ありますね。ロケ当日の天候のせいもあるのでしょうけど、空の色も南部と違ってちょっと暗めといいますか重めといいますか。きちんとしたスキルのある、新しい人たちが移り住んでくるということは、それだけ住みやすく魅力のある村でもあるんでしょうね。
by opas10 (2012-09-09 13:20) 

carotte

opas10さん
もともと北部と南部では気候が違ってますが、ブルターニュ地方はこの夏は特に太陽に恵まれなかったようです。ブルターニュとコートダジュールはそれぞれ個性がありますね。なんとなくブルターニュ派という渋めの環境を好む人たちがいるんじゃないかと思います。
by carotte (2012-09-10 09:55) 

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