アルデッシュ県の小さな村 その3 [ローヌ=アルプ地方]
フランス南部のアルデッシュ県。中世の趣を残す小さな村があちこちにあり、ちょっとした観光の穴場のような気がしてきました。
シリーズの最後で3つ目の村は、サン=ヴァンサン=ドゥ=バレス(Saint-Vicent-de-Barrès)です。(下記地図の緑印)
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年8月8日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
村のふもとにはひまわり畑。なにしろ去年の8月の映像ですから暑そうです。
この村の気候は、夏は暑く乾燥し、冬は雪が積もり気温はマイナス10℃にもなるそうです。
冬の風景がちょっと見たくなりました。
村では村人たちが建物の修復を行っています。
「修復工事をするのが好きなんですよ。たくさんの人が見学にやってきますから、少しきれいにしておかないといけませんね」とジェラールさん。
かつて村は10個の塔のある城壁に囲まれていましたが、1970年代、そのほとんどが崩れ落ちていました。
ここまできれいになったのは、ボランティアで修復工事に参加した村人たちのおかげです。
分厚い壁とジェノヴァ風の屋根。そんな家々が立ち並ぶ通りを歩いていると、中世に迷い込んだような気分になります。
一年ほど前には「特色ある村」の称号を獲得しました。おかげで観光客が増えたそうです。
「小さくてかわいらしい村ですね」と観光客。
フレデリックさんとオリヴィエさんのように、永住するつもりでこの村にやってきた人もいます。
二人はこれまで村にはなかった飲食店を開きました。
「皆が集まる場所にしたかったんです。ここで皆がつながってくれるといいなと思ったんです」とオリヴィエさん。
フレデリックさんが厨房で用意していたのは、詰め物をしたブリーチーズ。
「中世の頃は、ブリーチーズによく詰め物をしていたそうですよ。それで私もやってみました。プロヴァンス風に、エシャロット、シブレット、クルミなどをつめてみました」
なんだかとっても美味しそう。食べてみたいですね〜。
村の人口も少しずつ増えてきました。
イチジクのジャムを作っているティエリーさんは、20年ほどスイスに住んでいましたが、故郷のこの村に戻ってきました。
現在は母親と二人でお手製のジャムとパン・デピスを販売しています。
小さくてこじんまりとした村は平和そのもの。
セミの鳴き声が夏の暑さを感じさせます。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、8才になる息子が、ネコにジャムを塗りたくった。本人曰く『身体をなめる時に美味しくていいんじゃん』」
VDM (Vie de merde)より
中世の趣の残るところって素敵です・・・ヨーロッパのあちらこちらで、街並みなども大事に残していて、旅をして何時も感心してます。
by rabbit (2013-01-24 20:38)
rabbitさん
こういう村はヨーロッパに行くとごく自然のあちこちにあったりしますね。石造りの建物は木造より後世に残りやすいというのもありますが、やっぱり残そうという意欲が強いような気がします。
by carotte (2013-01-25 10:10)
村人たちが、安易に役所に頼らないで、ボランティアで修復作業をするところがいいですね。自分たちの手で作ったものですから当然大事にするし、誇りにも思うでしょう。石造りの町並みも歴史を感じます。こういう村がごく当たり前に残っているところにヨーロッパの歴史の重みを感じます。
by opas10 (2013-01-27 12:11)
opas10さん
この村の皆さんは団結してます。こういう建築物の修復には時間がかかると思うのですが、協力しあってここまで仕上げたんでしょうね。こういう村は、昔の建物を復元することが村おこしにつながるのでしょう。それに長い歴史があるということの証明にもなりますね。
by carotte (2013-01-29 22:18)